2017.09.22 2020.08.23
点数だけではなく過程も重要。定期テスト対策には集中的な勉強と考える力を伸ばす工夫を!

夏休み後の定期テスト。「うちの子は夏休み中しっかり勉強したから、きっといい点が取れるはず」と期待されている方も多いのではないでしょうか。でも、「テスト」は対策をしっかり行わないと点数には結びつきません。加えて最近では、新しい傾向の出題も増えてきました。今回は定期テストを掘り下げてみましょう。
授業の理解度を測る定期テスト。
決められた範囲をしっかり見直すことが重要です。
中学校のテストは、大きく「定期テスト」と模試などの「実力テスト」に分けられます。一言で言うと、定期テストは一定の範囲の理解度を確認するもの、一方の実力テストは初見の問題でも対応できる学力など、現在の実力を見るものと考えていいでしょう。どちらも大事なテストですが、勉強の仕方はそれぞれ異なります。範囲が限られている定期テストでは、その部分をしっかり見直すことが重要になります。教科書の内容を丁寧におさらいし、授業で「ここが大事」と示されたポイントを中心にノートを見直すなど、知識の抜けがないよう隅々まで振り返っておきましょう。定期テストで高い点数を取れるということは、きちんと授業を受けているかどうかの判断材料にもなります。高校入試の際、中学1、2年の定期テストの成績が評価基準として用いられることが多いのは、そうした理由からです。
定期テストでいい結果を出したいなら、夏休み中にも定期テストのための対策期間を設け、そこでテスト範囲を集中的に勉強するのが効果的です。また、定期テストには「正しい答案をつくる練習」という側面もあります。誤字・脱字や単位の書き忘れなどがなく、誰が採点しても同じ点数が取れるような答案をつくることができるようになること。高校入試など今後のテストにつながるテクニックを身につけるという意味でも、しっかりとした対策が必要になります。
決まった範囲の知識の定着を見る定期テスト。点数を伸ばすにはそのための対策が必要です。
定期テストでも単に知識を問うだけでなく考えさせる問題が織り込まれるようになってきています。
保護者に求められるのは、点数に一喜一憂するのではなく、一緒に向き合うこと。次の定期テストに向けての振り返りが、本当の実力アップにつながります。

テストを「点」ではなく「線」でとらえる。
日々の積み重ねが本当の実力アップに
最近の定期テストを見ると、出題傾向が変わりつつあることに気づきます。初見の問題や記述式などにより、実力テストのような出題が定期テストにも織り込まれるようになってきているのです。たとえば社会科で時事問題を出したり、理科で実験の手順や機器の使い方を尋ねたりと、教科書に書いてあることを覚えるだけでは解答できない、考えさせる設問が課されるようになりました。また英語でも、リスニングを取り入れるなどの工夫が見られます。これは時代とともに、知識の丸暗記ではなく、知識を活用して自分で考える能力が必要とされるようになってきたため。定期テストの変化は、こうした社会の動きに応じ「+α」の実力を見ようという意図の現れと考えられます。
とはいえ、「教科書や授業で学んだことが確実に身についているかを問う」という定期テストの位置づけは変わりません。また、定期テストだけ、実力テストだけを重視するのも考えものです。中学校での学びはその後の学びの土台になりますから、苦手分野をつくらず、子どもの持つ能力を着実に伸ばしていくような働きかけをしていくことが大切でしょう。
保護者としてはテストの点数も気になるところですが、1回1回のテストを「点」で見るのではなく、次のテストや先々につながる「線」としてとらえるよう心がけましょう。子どもと一緒にテストと向き合い、「どこでどう間違ったのか」「どうすればミスを防げるのか」を考える。そして次の定期テストで、その点が修正できているかを確認するようにしてください。振り返りの積み重ねが、本当の実力アップにつながります。
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明光2020教育改革室
岡田直将
「テストお疲れ様!」と言える保護者の余裕が大事です
「テストは点数だけではなく、その過程が大事!」と保護者もわかっていますよね。しかし、いざテストの結果が出たあとは、なかなかそうできないのも親心です。特に、お子さんが夏休み中、勉強に励んだ後のテストは、尚更期待もしてしまいますし、結果を見てしまいがちです。でも、夏休み中は多くのお子さんが夏期講習や自習で勉強に力を入れているので、期待したところまで成績が伸びないかもしれません。対応策は千差万別ですが、まずは「テストお疲れ様!」と言える親の心の余裕が、もしかしたら次につながる言葉になるかもしれませんね。
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