中学生

2018.03.07      2023.10.08

教室長に聞きました! 高校生活は中学とどう変わる?

教室長に聞きました! 高校生活は中学とどう変わる?

毎日たくさんの生徒と向き合い、進路や学習について相談にのっている明光義塾の教室長に、実力アップの方法や合格へ向けた取り組み方をうかがう連載。今回は、東村山駅前教室の岡本拓馬教室長に、高校生活は中学生のときとどのように変わるのか、さらなる飛躍をするには何を意識して過ごすべきなのかを聞きました!

その1. 受験後は思いっきり遊びつつ、頭を鈍らせないようにしよう

編集担当

無事に進学先が決まり、子どもたちも保護者もほっとしています。入学前の期間はどのように過ごしたらいいのでしょうか。今まで我慢していた分、本人は遊びたくて仕方がないようなのですが……。

岡本教室長

まずは、進学おめでとうございます。お子さんも保護者のみなさんも大変頑張ってこられたことと思います。受験を終えて羽根を伸ばすことは悪いことではありません。むしろ中学時代の友人とゆっくり過ごせる貴重な時期ですので、友だちと遊びに行ったり、自分の時間を持つのもいいと思います。高校生活が始まると部活や勉強でとても忙しくなりますから。

まずは、進学おめでとうございます。
編集担当

では、制服などを買い揃えたら、とくに何もしなくても大丈夫なのですか?

岡本教室長

受験で鍛えた頭を鈍らせてしまってはもったいないので、力を落とさないよう「軽いトレーニング」は続けましょう。高校でも部活を続ける意志があるお子さんは、入学前にもキャッチボールやランニングなど軽く身体を動かすことを続けているはずです。頭も一緒。とくに英語や数学は継続することが大切ですし、大学受験でも多くの生徒が使うことになるので、中学の復習や高校の予習をしておくといいですよ。また、進学先の高校から宿題が出されるケースが多いので、その場合は必ず終わらせておきましょう。
予習を一人で進めることは難しいかもしれません。その際はぜひ塾を活用してください。

高校生活は忙しい! 時間の使い方を意識できるようになろう

学校にもよりますが、高校では毎朝小テストが実施されることが珍しくなく、それに加えて毎日宿題が出たり、単語調べなどの予習が課されたりすることもあります。高校生になった途端に課される宿題の量に驚くかもしれません。
部活の時間が長くなったり、通学の距離が伸びたりと、中学までと比較するととても忙しくなるので、時間の使い方をよく考えることが必要です。

その2. 入学後はすぐに大学受験を意識して

編集担当

大学受験については、いつごろから考えはじめるといいのでしょうか。

岡本教室長

入学したらすぐに考え始めるといいですね。それには大きく分けて二つ理由があります。
一つ目の理由は、推薦を狙えるようにするためです。今は大学に進学する学生のうち、半数以上が推薦入試によって入学しています。推薦は1年生の1学期から3年生の1学期までの成績を平均して得点を算出して「評定平均値」を決め、それに応じて志望者のなかから学校が推薦できる人を選ぶ制度です。(各大学の推薦入試の詳細に関しては、お通いの教室にお問い合わせください)

一発勝負に近い一般入試とは異なり、日頃の努力の積み上げを評価してもらえるので、狙えるのだとしたら使わない手はありません。受験生になったときに複数の選択肢を残しておけるように、1年生のときから意識して定期テストを頑張って受け、しっかり成績を収めましょう。
推薦入試は大学によって時期は異なりますが、だいたい3年生の夏ごろまでに終了します。3年生になってから慌てて志望校を探し始めたのでは準備が間に合わないので、1年生のときからどんどんオープンキャンパスなどに行っておきましょう。
二つ目は、高校1年生の11月には文系か理系かのコース選択をしなくてはならないから です。高校では各コースによってカリキュラムが変わるので、もし選択を誤ってしまうと受験の際に必要な科目を習うことができなくなり、大変な苦労をすることになります。早いうちに行きたい大学の受験科目を調べておくと安心です。

一発勝負に近い一般入試とは異なり、日頃の努力の積み上げを評価してもらえるので、狙えるのだとしたら使わない手はありません。

平成27年度入学者選抜実施状況の概要(平成12年度との比較)

平成27年度入学者選抜実施状況の概要(平成12年度との比較)

平成12年度(AO入試調査開始年度)に比べて、
AO入試、推薦入試を経由した入学者が大きく増加しており、入試方法の多様化が進んでいる。
(大学入学選抜改革に関する資料 – 文部科学省)

編集担当

2020年度よりセンター試験に代わり、大学入学共通テストがスタートするようですが、そのために今のうちからしなくてはならない対策はありますか?

岡本教室長

すでに大学入学共通テストの試行調査(プレテスト)などが実施されていますが、従来のセンター試験と比べると知識だけではなく表現力や思考力、判断力が求められる問題が出題されています。表現力や思考力は一朝一夕で身につくものではないので、日頃から「正解」だけではなく、そこにたどり着くための過程や考え方を大事にしましょう。前提となる知識をきちんと身につけることはもちろん大切です。

高校で力を伸ばすのはどんな子?

中学までは勉強は今ひとつ苦手だったのに、高校に入ったとたんどんどん力を伸ばす子がいる一方、中学までは成績が優秀だったのに、高校では伸び悩んでしまう子もいます。両者の違いは「成功体験」です。

高校は中学以上に近い学力をもった生徒が集まるので、他人よりも少し多く勉強すればぐんと成績が上がりますし、その逆に少し力を抜けばすぐに順位を落としてしまいます。
力を伸ばす子は高校に入ってから高得点を取れるという成功体験を積んだことで自信がつき、モチベーションも上がり、勉強が楽しくなって力をつけています。

一方、受験を頑張った結果、進学校に進んだ子の中には周りのレベルが高く自信を喪失しまっている子もいるかもしれません。自信を失うことは勉強へのモチベーションの低下につながるので、もしも自信を失っているようであれば、全国模試などを受け、もっと広い範囲で自分がどの位置にいるのかを把握し、自信をつけ直せるようにしましょう。

その3. 保護者は自立のサポートを!

編集担当

高校に進学する子どもたちに保護者がしてあげられることはありますか?

岡本教室長

高校生ともなれば自己責任でいろいろな行動ができる時期。保護者は関与しすぎないことが大切です。食事など健康で快適な生活を送るためのサポートは必要ですが、高校生活自体は本人が自ら楽しめるよう自立を促しましょう。大学受験の情報なども、学校の情報室などを利用すれば生徒自身で集められるはずなので、保護者のみなさんがすることは「そろそろ志望校を決めないとね」などの声かけ程度でいいと思います。
また、大学のオープンキャンパスには行かせてあげてほしいですね。とくに地方在住で都心の大学に通う可能性を視野に入れている場合は、一度は生で大学の雰囲気や都心の雰囲気に触れられるようにしてあげてほしいと思います。

東村山駅前教室 教室長 岡本拓馬

PROFILE

東村山駅前教室 教室長 岡本拓馬
教室長歴:2年
座右の銘:昨日の自分より1mm成長する
尊敬する人:父

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