2024.06.25
作文の書き方やコツを例文で紹介!ルールや原稿用紙の使い方を確認しよう

「国語の授業で作文の課題が出たけど何を書いていいかわからない」
「なんとなくで書いたけど文章に違和感がある…」
多くの小・中学生は作文を苦手だと感じています。しかし、作文はコツさえ押さえてしまえば、実は誰でも上達することができるようになります。本記事では、作文が苦手だと感じる人でも上手に書けるようになるコツを、例文を使いながら解説します。
この記事を参考にすれば、作文が苦手な人も、自信を持って作文に取り組むことができるようになるはずです。
作文の苦手意識を克服するための4つのポイント
作文を苦手に感じる理由の多くは、型やルールを理解していないことが原因です。ここでは、作文を書くのが苦手な人に起こりやすい問題とそれを克服するためのポイントを4つ紹介します。
・そもそも何を書けばいいのかわからない
作文をいざ書こうとしても、何を書けばよいのか分からず1文字も書くことができない…という人も多いと思います。まず最初にテーマを決め、そこから思ったことや出来事を書き出してみることから始めてみましょう。
・構成がまとまらない
思い付きで文章を書き進めると、バラバラでまとまりがない作文になってしまうことがあります。この問題は、導入、本論(理由・根拠)、結末の3ブロックに分け、構成をあらかじめ決めてから書き始めることで解決することができます。
・作文のルールが分かってない
作文には基本的なルールがあります。これを理解せずに書くと、違和感のある文章になってしまうことがあります。句読点の正しい使い方や、原稿用紙の使い方、「です調」「である調」など語尾を統一する必要があることなど、基本的なルールを学ぶ必要があります。
・表現が乏しい作文になってしまう
「とても」や「すごく」など、抽象的な言葉に頼ってしまい、内容の薄い文章になってしまう人も多いと思われます。これは、類義語や異なる表現方法を用いることで、魅力的な文章を書くことができるようになります。
例:アメリカでの食事は量がとても多かったです。
→アメリカでの食事は、日本での食事に比べて量が圧倒的に多かったです。
作文が苦手だと感じる人も、これらのポイントを押さえることで、作文に対する苦手意識を克服できる可能性が高いです。次の章から、作文の基本的なステップであるテーマの決定や構成の考え方、作文のルール、そして見直しポイントについて詳しく解説していきます。
テーマを決めよう
テーマを決めることの意義
テーマを決めることは、作文の土台を作る重要なステップです。宿題や課題のお題をもとに、自分がどのような内容で作文を書くのかを明確に決めることができれば、まとまりのある文章を書きやすくなり、読者にも伝わりやすくなります。
決め方のコツ
テーマの決め方にはいくつかの方法がありますが、オススメなのが自分の体験から選ぶ方法です。今回の例に限らず、作文では自分の経験や思い出を題材にすることで、独自性のある作文を書くことができるようになります。また、自分の体験に基づく文章はリアリティがあり、読者にも共感を呼びやすくなります。
タイトルは最後に決める
ここで大事なのが、タイトルは本文を書き終わった後に決定するべきであるということです。文章を書き始める前にタイトルをつけてしまうと、タイトルにとらわれて文章に広がりがなくなってしまう可能性があります。文章を書き終わった後であれば、本文の内容をもとに適切なタイトルをつけることができます。
作文の構成を決めるためのポイント
作文のテーマが決まれば、つぎにそれを元に構成を考えます。作文の構成を考えることで、全体感が整理され、読みやすい作文を書きやすくなります。ここでは、導入、本論(理由・根拠)、結末の3つのブロックを用いて、構成を考えるポイントを紹介します。
・導入
導入では、テーマを紹介し、読者の興味を引くような文章を書くことが大切になります。導入を書く際には、簡潔にテーマを述べ、後に続く文章の内容を伝えましょう。
・本論(理由・根拠)
本論では、テーマに対する自分の意見や考えを根拠とともに説明します。論点ごとに段落を分けて整理し、それぞれの論点に対して具体的な根拠や例を挙げることで、説得力のある文章が書けます。
・結末
結末では、理由・根拠で述べたことを踏まえて、最後に自分の意見や考えをまとめます。結末は読者に印象に残るように、簡潔かつ強調することが大切です。
構成ごとに書く内容を洗い出し、まとめる
構成を考える際には、書く内容を構成ごとに洗い出し、まとめることが効果的です。これにより、文章の流れがスムーズになり、読みやすい作文が書けます。
構成ごとに文字数を割り当てる
文章のバランスを保つために、各部分に割り当てる文字数をあらかじめ決めておくことがおすすめです。導入、本論(理由・根拠)、結末にそれぞれ10%、70%、20%の文字数を割り当てるとバランスがよい文章になることが多いです。「海外旅行で感じた文化の違い」をテーマに構成を考えてみましょう。

「海外旅行で感じた文化の違い」の場合:
・導入:海外旅行で文化の違いを感じたことを紹介(全体の10%)
・本論(理由・根拠):日本とアメリカで感じた文化の違いとその考察(全体の70%)
- 違い1:挨拶の仕方とその意義
- 違い2:食事のマナーとその背景
- 違い3:チップ制の違いとその背景
- 違い4:時間に対する考え方とその理由
・結末:異文化を理解することが重要であると結論付ける(全体の20%)
作文を書く際のルールと注意点
構成を考えたらいよいよ作文を書いていきます。作文を書く際は、正しい文法や句読点の使い方、原稿用紙の使い方などのルールを守ることが大切です。
句読点の使い方
句読点を正しく使うことで、文章が読みやすくなります。適切な場所で文を区切り、意味のまとまりを明確にしましょう。
適切な文字数
最低字数の指定がない場合、400字以内であれば360字以上、800字以内であれば720字以上というように最大文字数の9割以上を書くことがよいとされています。
見やすい字で書く
HB以上の濃さの鉛筆を使い、漢字の点や画をはっきりときれいに書きます。また、文字を消すときは消しゴムを使ってしっかりときれいに消しましょう。乱暴な字などは先生によいイメージを与えないこともあるので丁寧に書くことを心がけましょう。
著作権について
作文で他人の言葉や考えを引用する場合、著作権を尊重する必要があります。出版されている本や学者が書く研究論文などは、分野ごとに決められた引用ルールに従って引用が行われています。学校の課題による作文では、学校の先生の指示に従いましょう。
原稿用紙の使い方
原稿用紙の使い方やマスの空け方をマスターし、かぎかっこの使用も正確に行いましょう。これにより、文章が整然とし、見栄えがよくなります。「海外旅行で感じたこと」の作文例を用意しました。作文例をもとに順番に確認していきましょう。
1. 一番右の行にタイトルを書きます。題名は、上を2マス空けて書き始めます。
2. 二行目に名前を書きます。名前は、下が1マスあくように書きます。また、名字と名前の間は1マス空けます。
3. 段落が変わる際には、改行を行い、新しい段落の始めに1マス空けて文章を開始します。これにより、段落の区切りが明確になり、読者にとって理解しやすくなります。
4. 句読点(「。」や「、」)は、1マスの右上に書きます。ただし、句読点は、行のはじめに書くことはできません。行の最後で句読点がくる場合は、最後のマス目に文字といっしょに書きます。
5. かぎかっこ(「」)を使用する際には、改行を行い、1つ目のマスにかぎかっこ(「)のみを書き、文章を始めます。また、終わりの句点(。)とかぎかっこ(」)は、同じマスに書きます。会話文のあとに続ける文は、原則として行を変えて書きます。それが段落の変わり目でない場合1マス空ける必要はありません。
6. 次のページに進む場合、ページの始めのマスを空ける必要はありません。
見直しの重要性とポイント
作文は一度書いて終わりではありません。最初に書いているうちは気づかなくても、後から見直すと気づける修正点がいくつか存在します。必ず見直しをするようにしましょう。以下に、見直し時に確認すべきポイントをいくつか紹介します。
文末の「です・ます」、「だ・である」口調の統一
文末の「です・ます」「だ・である」口調を文章内で混在させることは出来ません。文章全体で統一された語尾を使用することで、読みやすさが向上します。「です・ます」と「だ・である」が混在している場合、どちらかに統一しましょう。
主語述語の関係をチェック
文章内で主語と述語の関係がずれている場合、意味が通じず、文章が下手に見えてしまうことがあります。主語と述語が一貫しているか確認し、必要に応じて修正しましょう。
例:私の将来の夢は、プロ野球選手になりたいです。
この例では、「私の将来の夢」が主語で、「なりたいです」が述語になってしまっているため、意味が通じません。この文を正しく修正すると以下のようになります。
「私の将来の夢は、プロ野球選手です。」「私は、プロ野球選手になりたいです。」
1文が長くなりすぎないように
1文が長すぎると、読み手が理解しづらくなります。適切な長さになるように、長い文は分割することを検討しましょう。また、主語や述語が繰り返されることなく、簡潔に伝えられるように注意してください。
被修飾語と修飾語の距離
修飾関係の2つの単語が離れすぎていると、文章の意味がわかりにくくなるため、距離が遠すぎる分は短くなるように修正しましょう。
例:きれいな母が作ったブローチ
この文で「きれいな」は「ブローチ」を修飾しているとします。しかし、この2単語の距離が遠く、読み手によっては「きれいな」が「母」を修飾していると受け取ってしまいます。以下のように2つの単語の距離を近くすることで、読み手に誤解されにくくなります。
「母が作ったきれいなブローチ」
文法や表現をチェック
誤字脱字や文法の誤りがないか確認しましょう。また、表現が適切かどうかを見直し、必要に応じて修正します。同じような表現の繰り返しや、わかりにくい言葉があれば、適切な言葉に置き換えましょう。
これらの見直しポイントを確認することで、作文の質を向上させることができます。見直し作業を丁寧に行うことで、より魅力的な作文になっていくはずです。満足がいくまで見直しを終えれば完成です!
一貫性と論理性の確認
文章全体の筋が通っているか、論理的であるかを確認し、必要な場合は構成や内容を見直しましょう。特に、主張や意見が明確に示されているか、理由や根拠が適切に書けているかをチェックしましょう。
まとめ
この記事では、作文の書き方やコツを例文で紹介し、ルールや気をつけるべきポイントを確認しました。型を学び、ルールを守ることで誰でも上手に作文を書くことができるようになります。テーマの決定、構成の考慮、ルール、そして見直しの仕方を自分のものにし、作文力を磨いていきましょう!
明光義塾では作文や小論文の指導を行っております。 作文や小論文に自信がない場合やサポートが必要な場合は、お近くの明光義塾までお気軽にご相談ください。
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