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2021.04.14      2023.10.06

都立中学受験に受かるための勉強法を紹介!偏差値も解説!

都立中学受験に受かるための勉強法を紹介!偏差値も解説!

中学受験を考えるなら都立中学の受験は選択肢に入れたいところです。しかし都立中学は進学実績が豊富であるうえに、私立中学ほど学費がかからないため人気があり、その分入学するには高い偏差値が求められます。

そのため都立中学への合格を本気で目指すなら、都立中学受験対策に基づいた徹底的な受験勉強が必要です。今回は都立中学の概要を整理したうえで、都立中学の偏差値や倍率、合格のための勉強法などを紹介します。

都立中学とはどんな中学校?

都立中学の受験を考えるなら、都立中学とはどのような学校なのかを詳しく知ることが大切です。まずは、都立中学の概要を整理しておきましょう。

都立中学とは?

都立中学とは、東京都が運営する公立中学校です。都立中学は「都立中高一貫教育校が目指す教育」として、以下の3つを掲げています。

(1)6年間の一貫した教養教育を行うことで、総合的な学力を培うとともに、個の確立を図り、生徒の個性や創造性を伸ばします。
(2)使命感・倫理観、社会貢献の心、日本人としてのアイデンティティなど、これからの日本人に求められる資質を育てます
(3)教養教育を重視しながら各校が特色ある教育を行うことを通じて、社会の様々な場面、分野で信頼されるリーダーとなり得る人材を育成します。
東京都教育委員会HPから

また、中高一貫の私立校と同様に、6年間の一貫教育が行われることも都立中学の大きな特徴です。

都立中学の種類

都立中学は、2種類に分類できます。

1つ目は、中等教育学校の都立中学です。中等教育学校では前期課程と後期課程に分けられ、6年間の一貫教育を1つの学校で行います。中等教育学校で6年間の一貫教育と決められているため、後期課程(4年目以降)から入学することはできません。

2つ目は、都立中学と都立高校の併設型です。中等教育学校とは違い、都立中学を卒業後、都立高校に入学するかたちで6年間の一貫教育を行う仕組みになっています。

併設型の都立中学に入学した場合は自動的に都立高校に入学することになるため、高校入試は原則として行われません。他の中学校から都立高校を受験する場合のみ、都立高校が実施する入学試験を受けます。

しかし、併設型の高等学校・附属中学校として設置されていた5校のうち4校(武蔵・富士・両国・大泉)が、2022年までに高校募集を停止し、中学募集の規模を拡大する方針を示しています。

都立中学を受験するメリット

都立中学の主なメリットは、学費のコストパフォーマンスがよいこと、教育環境の充実度が高いことの2つです。

都立中学では、授業料や入学金などの費用がかかりません。制服やジャージの購入費用、教材費、修学旅行のための積立金などの費用はかかりますが、都立中学は公立高校のように安価な学費で通うことができます。

一方、私立中学に通った場合の費用は学校によって変わりますが、入学金や授業料、設備費などを合わせて初年度は約90万円かかるといわれており、さらに制服代などの指定用品の費用がかかります。

都立中学は安価でありながら教育環境が整備されているため、進学実績が高いことでも知られています。慶応や早稲田、上智、GMARCHなどの有名私立大学はもちろんのこと、東大や京大、阪大などの有名国公立大学へ多くの生徒を送り込む学校も少なくありません。

都立中学受験が向いている子どもの特徴

都立中学受験を考えるなら、学校が掲げる教育体制にどのような生徒がなじみやすいか知っておきたいところです。都立中学に向いている子どもの特徴を見ていきましょう。

論理的に自分の意見を伝えることができる

都立中学は、物事を論理的に考えたうえで自分の意見をはっきり伝えられる子どもに向いています。実際に多くの都立中学では受験科目に適性検査と作文があり、論理的思考能力や自分の意見を述べる力などが評価されます。

同じ環境でも成長し続けられる

都立中学には、6年間の一貫教育が行われるという特徴があります。6年間同じ環境で教育を受けることになるため、変化しない環境の中で自分をどれだけ成長させられるかが、成績アップや人格形成のポイントになります。

環境が変わらなくても中だるみすることなく、自分なりに課題を見つけてクリアしていける子どもは、都立中学での生活に向いているといえるでしょう。

主体性、創造性がある

都立中学では、将来的にリーダーシップを積極的に発揮できる人材を育成することを教育理念として掲げています。そのため教育現場では、集団行動においてリーダーシップを発揮することに重きが置かれ、それに沿った教育が行われます。

小学校生活において主体性をもって活躍してきた子どもや、創造性があり表現力に富む子どもは、都立中学に向いているといえるでしょう。

都立中学の受験は難しい?気になる偏差値は

都立中学の受験は難しい?気になる偏差値は

では、都立中学の受験の難易度はどの程度なのでしょうか。偏差値や倍率などを確認しておきましょう。

都立中学の偏差値

都立中学の偏差値は学校によって異なりますが、四谷大塚の公開テストを基準にすると、おおむね50~66です。それぞれの都立中学の偏差値を見てみましょう。

最も高いのは東大などの難関大学への進学実績が豊富な都立小石川中学で、偏差値は68。都立中学の最難関といえるでしょう。

次に偏差値が高いのは都立武蔵中学で、偏差値は65です。
さらに、都立両国中学、都立桜修館中学、都立大泉中学が、偏差値が60台の都立中学として挙げられます。

偏差値が50台の都立中学には、都立白鷗中学、都立三鷹中学、都立富士中学、都立立川国際中学などがあります。

都立中学に合格するためには、四谷大塚模試で偏差値50~66のレンジに入る必要があることを覚えておきましょう。特にレベルの高い都立小石川中学や都立武蔵中学、都立両国中学などを受験する場合は、高い偏差値が必要になります。

都立中学の倍率

都立中学受験を考える際は、目安となる偏差値だけでなく倍率などもチェックしたうえで志望校を決めることが大切です。

都立中学の倍率は4~7倍と有名私立中学よりも高く、高水準の教育体制と学費の安さが人気を呼んでいることがわかります。 参考に、2020年の入試における倍率を見てみましょう。

都立中学の倍率

上記表のように都立中学の倍率は全体的に高く、人気があることがわかります。特に女子の倍率は高く、男子よりも女子のほうが合格難易度は高いといえます。

都立中学受験に受かるための勉強法

最後に、都立中学に合格するために必要な勉強法について見ていきます。
ここまで見てきたように、都立中学は難易度が高く、狭き門といわざるを得ません。合格するためには高い偏差値が必要で、倍率の高い中学を受験するならなおさらです。

以下の勉強法のポイントを押さえて、志望校合格を目指しましょう。

読解力を鍛える

多くの都立中学では、「適性検査I」において読解力が求められます。(適性検査Ⅱ、Ⅲについては後述)
論点は何か、問題の意図は何かなど、読解力がなければ小学校で得た知識を活かせません。読解力をもって問題を読み解いたうえで、知識を応用して回答する力が問われます。

昨今は数学や理科、社会といった単体の科目というよりも、それらと国語(読解力や表現力)を組み合わせた問題が出題される学校が増えています。都立中学受験のための学力のベースとなるのは、国語力といっても過言ではありません。

都立中学受験対策として読解力を養うためには、日ごろから読書や作文などを偏りなく徹底的に行うとよいでしょう。文章を読むだけでは論理的に意見を述べる力は養われません。また作文をひたすら書くだけでは読書によるインプットが足りず、読解力や思考力が養われません。

総合的に力を伸ばしていくためには、地道に読書と作文の両方を繰り返すことが大切です。

総合的に学習する

都立中学の受験では、ほとんどの場合「適性検査」が行われます。
適性検査とは、都立中高一貫校に適した生徒かどうかを確認する検査のことで、小学校で学習する範囲から出題されます。

そのため都立中学の適性検査の対策を行う際は、中学で習う範囲を勉強する必要はありません。

しかし出題内容は、教科書に載っているような問題がそのまま出るという単純なものではありません。例えば「適性検査Ⅱ」においては、算数・理科・社会の複合問題が出題されます。論理的な思考能力や応用力などが問われる問題が多いため、受験対策では各科目の総合的な理解が必要になります。

単に教科書やドリルの問題を解いたり、言葉を暗記したりするだけでは、都立中学の適性検査には対応できないでしょう。
小学校での学習で得た知識を応用し、正解を導く力が問われるのです。

塾に通う

都立中学受験を考えるなら、都立中学受験対策が充実している塾に通うのも有効な方法です。中学受験対策を行う進学塾の多くは、都立中学受験のノウハウも豊富です。

学力を総合的に高めることは、一朝一夕ではできません。日々の地道な努力や反復が不可欠です。しかし受験では添削も含めて「書く練習」が重要であり、進学塾で効率的に指導を受けることは有効だといえます。

特に「適性検査Ⅲ」では主に理数科目から学校独自の問題が出題されるため、過去問や出題傾向、対策を踏まえて総合的にサポートしてくれる進学塾に通うことは、都立中学受験対策として効果的といえるでしょう。

まとめ

都立中学は、6年間の一貫教育が行われる公立中学です。高水準の教育環境と安価な学費というメリットがあるため、中学受験を考える際は選択肢として検討したいところです。

しかしメリットが大きい分、都立中学は倍率も偏差値も高いのが特徴です。都立中学合格を目指すなら、私立受験も視野に入れつつ、塾に通うことも検討してお子さまに合った選択肢を考えていくことが必要です。

明光では、生徒一人ひとりの習熟度や目標に合わせた学習カリキュラムを作成し、都立中学受験対策も含む豊富な受験ノウハウでお子さまと保護者をサポートしています。
お子さまの都立中学受験をお考えの方は、ぜひ一度明光にお問い合わせください。

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