2020.10.21
異例の高校受験!試験日はいつ?試験会場や面接はどうなる?

2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、通常だと6月頃から始まる学校説明会や体験入学も延期もしくは中止になるなど、例外ずくめの高校受験シーズンとなっています。
2021年度に高校受験をする受験生や保護者は、例年とは大きく異なる状況に不安を抱えていることでしょう。
高校受験の試験日や試験会場などには、どのような影響があるのでしょうか?
この記事では、2021年度の高校受験はどうなるのか、またいつになるのか について解説します。
【2021年度】高校受験の入試・出願期限はいつ?
例外ずくめとなる2021年の高校受験を踏まえ、文部科学省からは各県・各自治体へ受験生に配慮した対策を行うよう、通知が出されています。そのため、入試方法や出願期限が例年と異なる可能性があります。
ここでは、2021年度の高校受験の入試や出願期限についてご紹介します。
2021年度の公立高校の入試日程は例年とほぼ変わらないが注意が必要
2020年9月現在、ほぼすべての都道府県で公立高校の入試日程が発表されています。
公立高校の入試日程は、推薦入試が2月下旬、一般入試は3月上旬~中旬と、例年とほぼ変わりません。そのため、出願期限も例年とほぼ同じです。しかし、地域によっては日程を繰り上げたり、繰り下げたりする可能性もあるため注意が必要です。
また、状況が変わった場合は、入試日程や出願期限が変更される可能性もあるので、随時チェックするようにしましょう。
私立高校の入試日程
私立高校の入試日程は、全国の高校や都道府県の私学協会などから発表されています。
もともと入試日程は学校によって異なっていました。しかし、2021年度の私立高校の特待・推薦入試は、基本的には1月中旬~2月初旬が多く、一般入試は1月下旬~2月中旬に予定されています。また、一部の高校では3月入試を行なっていることもあります。
私立高校の入試日程も例年と大きな違いはありませんが、例年とは多少異なる入試日程を設けている私立高校もあるので、私立高校を受験する場合は、ホームページなどで日程を確認しましょう。
こちらも学校ごとに日程が変更される可能性があるので、志望校の入試状況は随時チェックするようにしましょう。
私立高校の入試の出願期限
私立高校は、入試の出願期限を入試日の数日前まで受け付けていることが多いため、前述した入試日程の数日前が出願期限になるでしょう。
出願期限の直前に出願すると、願書に不備があった場合に対応できない可能性があり、場合によっては出願期限に間に合わなくなってしまうおそれがあります。万全の状態で受験に臨むためにも、早めに出願するようにしましょう。
各高校のホームページなどでは、確定した入試日や出願期限が公表されています。あらかじめ出願期限を確認し、余裕を持って出願できるように準備しましょう。
2021年度の高校受験はどうなる?実施される特別な措置について
2021年度の高校受験では受験生に配慮するために、入試日程や出願期限の考慮のほか、特別な措置が取られることになりました。
具体的にどのような措置が取られるのか、解説していきます。
コロナ禍に起因する出題範囲の縮小
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、学生たちは登校を制限され、それが授業の進行にも大きな影響を及ぼしました。
休校による学習不足を考慮した結果、入試の出題範囲が制限されることにもなりました。
例えば東京都の場合、国語では中学3年生の教科書で学習する漢字が、数学では三平方の定理や標本調査が除外対象となり、2021年度の入試には出題されないことになりました。
出題範囲の変更に関しては、各都道府県によって内容が異なるため、受験する地域でどのような措置が取られるか、事前に確認しておく必要があります。
出題範囲の確認を怠ると、出題範囲外の勉強に時間を割いてしまったり、逆に除外されると思っていた内容が出題されて困ったりする可能性があります。
定期テストや私立高校の入試では除外されない可能性もあるため、志望校の出題範囲外だからといって全く勉強をしなくてよいわけではありませんが、出題範囲についてわからないことがあれば事前に学校や塾の先生に相談し、効率的な受験勉強を進めていきましょう。
感染症対策を重んじた受験方法
2021年度の高校入試においてもコロナ対策が求められるため、感染症対策に重んじた受験方法が採用されることになりました。
アルコール消毒や検査会場の換気といった基本的な感染防止対策のほか、面接や実技試験の際は、受験者同士や監督者と受験者の距離を一定に保ち、接触機会を減らします。
ほかにも、受験生が安心して受験に臨めるように公共交通機関の利用をなるべく避け、受験者が在籍する中学校や、中学校近辺にある公共施設を試験会場として使用するといった対策がとられています。
また、受験番号別で試験の時間帯を変えて一度に集まる人数を減らす、オンライン面接を導入する、合格発表はホームページに掲示するなど、三密を避ける対策が行われる予定です。
保護者が感じているコロナ禍での受験不安と自宅学習への不満

コロナ禍を考慮し、受験者が安心して入試に集中できるよう、さまざまな対策が実施されますが、保護者としてはコロナ禍での受験に不安を抱いている人も多いでしょう。
そこで明光では、中学生のお子さまを持つ全国の保護者男女600名を対象に、中学生のコロナ禍における学習状況実態調査を実施し、高校受験を控えるお子さまを持つ保護者が感じる受験への不安や、自宅学習についての不満を調査しました。
6割以上の保護者が「コロナが受験に影響する」と回答
「あなたはお子さまの受験に新型コロナウイルスが影響すると思いますか?」という質問では、全体の6割以上が「コロナが受験に影響する」と回答しています。
また、休校明けの学校スケジュールに不安を感じている保護者は全体の7割以上という結果になっており、受験生本人だけでなく保護者も大きな不安を抱えていることがわかります。
保護者もイライラ?お子さまの自宅学習に関するアンケート結果
コロナ禍により学校や外出先で勉強ができないため、受験生は自宅学習を余儀なくされました。
そこで「あなたはお子さまの自宅での学習について満足していますか?」というアンケートをとったところ、4割以上の保護者が「満足していない」と回答しました。
満足していない理由には「学習時間が減った」「学習に対する意欲が低下した」「スケジュール通りに学習ができなかった」などが挙げられ、自宅学習では効率的な受験勉強ができていないと考えている保護者が多いことがわかります。
一方、学習の遅れを感じているにも関わらず、自宅学習の効率を上げる対策を行っていない保護者が圧倒的に多いことも明らかになっています。
受験生と保護者どちらもコロナ禍の学習不足に不安を抱えつつも、対策を何も行わずに過ごしている人が多いようです。
【保護者向け】お子さまの高校受験をサポートするために覚えておきたいポイント
高校受験において、コロナ禍で思うように学習が進んでいない受験生も多いようですが、厳しい状況の中で、お子さまが効率よく受験勉強をしていくために保護者ができることはあるのでしょうか?
ここでは、保護者がお子さまの高校受験をサポートするために覚えておきたいポイントを解説します。
学習の理解度を把握する
お子さまの学習の理解度を把握することは自宅学習をサポートする上で大切です。
明光の調査結果にもある「学習時間が減った」「スケジュール通りに学習ができなかった」といった不満の原因としては、お子さまの学習の進捗を把握できていないことも考えられます。
そのため、どの程度理解しながら勉強を進めているのかを単元ごとに把握する必要があります。
これらの対処法として、塾を利用することも有効です。
お子さまが勉強しやすい環境や雰囲気を作る
保護者として第一に考えていただきたいのが、お子さまが勉強しやすい環境を作ることです。
お子さまが自宅でも勉強に集中しやすいよう、勉強する時間帯はテレビを消すなどして、雑音によるストレスがない状態で勉強に励むことができるよう、環境を整えてあげましょう。
また何時間も机に向かっていれば、集中力が散漫になります。
勉強時間は短時間で区切り、適度に休憩を取らせるなど、リフレッシュする習慣をつけさせることも大切です。
時には図書館など自宅以外での場所で勉強することをすすめるのもよいでしょう。
「勉強しろ」は禁句
お子さまに「勉強しろ」と言うのはNGです。命令されて勉強をすると「やらされている」という意識になってしまい、机に向かっても集中できず、勉強の内容も身につきません。
もう少し真剣に勉強に取り組んでもらいたいと思う場合は、お子さまのモチベーションを上げる方法を考えてみましょう。
例えば、高校生活を想像するような話題を振ってみたり、受験勉強の成果について触れてあげたりするなど、受験勉強のやる気を引き出してあげることが大切です。
努力している過程を褒める
子どもは、叱られたときよりも褒められたときに「自分のことを見てくれている」と感じます。褒められてうれしくない子どもはいないでしょう。
受験勉強を頑張ってもらいたい場合は、「受験生だから勉強をするのは当たり前」という意識でお子さまに接するのではなく、小さな努力や進歩を見つけて褒めてあげるようにしましょう。
目標に向かって努力する姿を褒めてあげれば、お子さま自身も「褒められたから頑張ろう」と思えるようになり、モチベーションの向上につながります。
お子さまの健康を管理する
受験勉強においては、健康管理も重要なポイントです。お子さまの心身の健康に留意し、規則正しい生活リズムのもと、受験勉強をさせるようにしましょう。
偏食による栄養不足や睡眠不足、運動不足も体調不良を招きやすいため、受験勉強に集中できない原因になります。
適度にストレスを発散させ、リフレッシュできる時間を持たせることも、保護者の務めです。
受験に前向きになるための2つのアクション
高校受験では保護者からのアプローチも大切ですが、受験者本人の受験に対する前向きな姿勢が何より大切です。
コロナ禍でもお子さまが高校受験に対して前向きになるために、保護者ができる2つのアクションをご紹介します。
学校説明会での情報を共有してモチベーションを上げる
「受験の後、どのような未来が待っているか」をイメージできるかどうかで、受験勉強に対する姿勢は大きく変わります。
具体的なイメージを持つためには、各高校の学校説明会に参加するのがベストです。
実際に志望校の雰囲気や空気に触れることで、「この学校に入りたい」という意欲を高めることができます。
しかし、コロナ禍の現代では、中々学校説明会に参加できない場合もあります。
そういう場合は、志望校のホームページやSNSなどを利用して学校の情報を得ることで志望校の雰囲気を確認することができます。
また、学校によってはオンラインで学校説明会を行っている場合もあります。学校説明会がオンラインで行われている場合は積極的に参加して、そこで得た情報を親子で共有しましょう。
模擬テストを受けて実力アップを実感させる
受験勉強は長い期間続くので、実力を把握できていないと「何を・どこまで・どのようにやればよいか」という目標を見失ってしまいます。すると受験勉強のモチベーションも下がってしまい、効率的な勉強ができません。
受験期間は模擬テストを活用し、定期的にリアルタイムの実力を知る機会を作ってあげましょう。
受験生は今の自分の実力を知ることで、苦手分野を意識した勉強にも取り組めます。
体重が落ちるとダイエットのモチベーションが上がるように、勉強の成果を実感できると受験に対するモチベーションも上がるはずです。
まとめ
2021年度の高校受験の状況は、今後変わる可能性があります。2021年度に高校受験を控えている中学生や保護者の方は、各都道府県や学校が発表する情報を随時チェックし、入試日や出願期限などの最新情報を常に把握しておくようにしましょう。
保護者の方は、お子さまの受験勉強が思うように進んでいないと感じたら、対策やケアを親子で一緒に考え、受験に対するモチベーションを維持できるようにしましょう。
明光では受験生1人1人に合った勉強方法を提案しているため、効率よく受験勉強を進めていくことができます。受験生の「わかる」「できる」という気持ちを大切にして、高いモチベーションを保って受験を乗り切ることができるようサポートします。
コロナ禍を踏まえて受験勉強の方法を見直したい方は、明光までお気軽にご相談ください。
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