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2020.12.10      2023.10.07

高校受験のための模試は受けるべき?受験で模試をフルに活かす方法

高校受験のための模試は受けるべき?受験で模試をフルに活かす方法

高校受験を目指すにあたり、模擬試験(以下、模試)を受けるべきか悩んでいる受験生や保護者の方は多いのではないでしょうか?模試といえば、大学受験の際に活用する受験生は多いものの、高校受験のために活用される事例は少ないようです。

しかし、高校受験においても模試を有効活用すれば、効率よく受験勉強が進められるのです。この記事を通して、高校受験のための模試について理解を深めていきましょう。

高校受験のための模試とはどんなもの?

高校受験のための模試とは、主に高校入試の問題をもとに出題形式や難易度を再現し、受験者の能力を測るための模擬試験のことです。

模試は公的な機関が実施するものではなく、塾や予備校などの企業が実施しています。塾や予備校が抱える受験生の試験結果などのデータを分析・活用し、受験の専門家という観点から高校入試を模した試験を作成しているため、実施する塾や予備校によって内容が異なります。

高校受験のための模試では、実際の高校受験の入試問題をもとにした出題内容や問題数、出題パターンを的確に再現しており、中には問題用紙や解答用紙に至るまで、本入試さながらの模試も存在します。

模試を受けることで高校入試の出題形式に慣れることができるのはもちろん、受験会場の雰囲気を体験することもできます。上手に活用すれば、志望校の選定において重要な方向指針になるとともに、志望校合格に大きく近づけるでしょう。

現在行われている高校受験のための模試では、大学受験用の模試とは異なり、都道府県単位で実施されることが多いようです。これは地域に点在するさまざまな高校に対応するためであり、実際に高校受験のための模試では、多くが地域の高校に特化した試験内容となっています。

また、基本的には中学校の行事として高校受験のための模試を行うことはありません。その理由は次の項目にて詳しくご説明します。

なぜ中学校では基本的に模試を行わないのか?

現在高校受験のための模試は、中学校では基本的に行われていませんが、実はかつての公立中学校では、「高校受験のプレテスト」として模試を学内で実施していました。

当時、模試は「業者テスト」と呼ばれ、授業の一環として取り入れられていたため、自ら申し込みをしなくても全校生徒が受けられました。しかし、偏差値で受験生を高校に振り分けるような進路指導方法について、日本教職員組合などから否定的な意見が出されるようになったことをきっかけに、文部省(現在の文部科学省)により高校入試に対する取り組みが見直される方針となり、1993年からは授業時間中に模試を実施しないことが決定されたのです。

そのためそれ以降は、高校入試のために模試を受けたいという受験生は、他団体が主催している模試の申し込みを自分たちで行い、中学校以外の場所で受験しなければならないようになりました。

現在は中学校の行事として模試を受けることができなくなったものの、高校受験を模擬体験できるというのは、受験生にとって貴重なチャンスです。

現在行われている高校受験のための模試は、中学1年生から受けられるものもあるため、「早いうちから受験勉強に向けた効果的な対策を取れるようになった」と考え、有効活用していくのがよいでしょう。

高校受験のための模試を受ける意味とは?

高校受験のための模試は、受験生自身の実力を測るためや、志望校合格を目指すための受験方法の1つとしての必要性は高く、模試を受ける価値は大きいものです。

ここでは、模試を受けることで得られるメリットをご紹介します。

受験生の中でどのくらいの位置にいるのかがわかる

模試を利用する最大のメリットといえば、他の受験生たちと比べて自分の学力がどのくらいあるのか、視覚的に把握できることです。

高校ではそれぞれ受け入れられる人数が限られているため、志望校に合格するためには、自分の学力や点数が、他の受験生と比べて高い位置にあることが望ましいのです。

しかし、志望校合格を目指して受験勉強に励む中、同じ志望校を目指す受験生たちの中で、現在の自分がどの程度の位置にいるのか、合格する可能性は高いのかなど、俯瞰で自分の位置を判断するものさしがありません。

その点、模試では学校外にいる受験生たちを含めた中で成績が出るので、自分が今受験生全体の中でどのぐらいの位置にいるのかが判断できるようになります。
また、模試を活用することで、自分の学力の伸びを視覚的に把握することもでき、自分の受験勉強の方法が正しいかどうかを判断する基準にもなります。

客観的な学力の把握

模試を作成するのが学校外の人物であるというのも大きなポイントです。
中学校行事の中で受けるテストは、学校の先生が授業の進度に合わせて限定的な範囲から出題するため、個々の正確な学力は判断しづらいところがあります。

また、授業内で得意な科目や苦手な科目をある程度判断することはできても、どの程度得意で、どの程度苦手であるかなど、具体的な差を把握することはできません。

模試では、学校外の人物によってこれまで学習した全範囲から出題されるため、自分の学習理解度や定着度を判断することができます。

また、模試の結果には教科単位の偏差値以外にも、分野別の分析結果もあり、客観的に学力を把握することが可能です。
中には、自分では苦手意識を持っていない教科が実は苦手な傾向にあるという分析結果となるなどの発見もあり、新しい勉強方法を考えるきっかけにもなるでしょう。

学校外での試験に慣れる

高校入試と中間・期末テストのような中学校内で行われるテストでは、試験内容が違うのはもちろん、試験を受ける雰囲気も大きく異なります。

高校入試では、その場で問題用紙を開いて、限られた時間内で解かなければいけないというプレッシャーがあります。そのため、普段のテストでは問題なく取り組むことができても、いざ高校入試となると緊張してしまい、普段しないようなミスを引き起こしてしまう可能性があります。

中学生は学校以外で試験を受ける機会が少ないため、模試を利用して学校外で受ける試験の雰囲気に慣れておくことも大切です。

効果的な模試の受け方は?

効果的な模試の受け方は?

高校受験のための模試は、ただ受ければよいというわけではありません。上手に活用し、模試の経験や結果を受験勉強に反映させていくことが大切です。
高校受験に向けてより効果的に模試を活用するためにはどうしたらよいのでしょうか?ここからは、効果的な模試の受け方を解説します。

規模の大きな模試を受験する

高校受験の模試を選ぶ際は、なるべく規模が大きい模試を選ぶようにしましょう。
模試では、受験生の人数に応じて自身の学力の位置を把握することができます。そのため、模試の規模が大きいほど、より正確な結果が出やすいといえます。

一方、受験生が少なく、模試の規模が小さい場合は、より正確な学力の位置の把握は難しいといえるでしょう。

定期的に受験する

中には模試を一度受けたことで安心感を覚える受験生もいますが、模試は定期的に受けてこそ力を発揮するものです。

模試の結果は、現在の自分の学力を測るものなので、模試を定期的に受けるたびに、普段の受験勉強の成果を数値として判断することができます。今の自分は順調に受験勉強を進められているのか、別の取り組みが必要なのかなど、今後の受験勉強の方向を決める判断材料にもなります。

高校受験のための模試は一度限りにせず、定期的に受け、自分の学力の変化を把握するようにしましょう。

志望校がある都道府県の入試に対応した模試を受験する

模試を受ける意味は、「志望校の試験に合格するため」です。
そして模試を効果的に受けるためには、志望校がある都道府県の入試に対応した模試を選ぶというのも大きなポイントになります。

塾や予備校によってさまざまな模試があります。その中で志望校のある都道府県の出題傾向に対応した模試を選んで受験することで、志望校への合格の可能性を正確に把握でき、受験勉強の参考にもなります。

模試を高校受験に活かすには

模試を受けること自体にも意味がありますが、模試を高校受験に活かすためには+αの取り組みが必要です。高校受験に効果的となる模試の活用方法をご紹介します。

模試に合わせて試験勉強を行う

高校入試当日を目標に勉強を進めている受験生にとっては、その道のりが遠く感じる人も多いと思います。時には目標を見失い、スランプに陥る受験生もいるでしょう。

そんな時に有効活用できるのが模試です。定期的に行われる模試を目標として捉えることで、受験勉強にリズムが生まれるようになります。
勉強してきた内容がそのまま模試の結果として表れるため、モチベーションアップにも効果的です。

また、模試を「試験本番への練習」と捉え、気持ちを切り替えて取り組む練習や、時間配分を考えて問題を解く練習としても活用できます。模試に合わせて進めてきた試験勉強をきちんと活かせるように、模試へ挑む気持ちの持ち方も工夫してみましょう。

解けなかった問題は徹底して解き直す

模試は受けたら終わりではなく、きちんと復習してこそ意味を成すものです。

模試を受けたら、まずは自己採点してみましょう。わからなかった問題にはチェックを入れ、解答解説と照らし合わせて再度解き直し、理解を深めることが大切です。

模試で解けなかった問題があれば、その単元の復習をし、次の模試に備えるようにすれば、着実に学力を伸ばしていくことができます。模試は模範解答が配布されるので、復習も進めやすいでしょう。

また、模試についてわからない内容があれば、塾の先生に質問をして解決するのもよいでしょう。

提供されるデータをフル活用する

模試を受けたあとは、しばらくして採点済みの答案用紙と成績表が返ってきます。
成績表には合否判定や各教科の偏差値の他に、単元別の結果も記載されています。これらの結果をくまなくチェックすれば、自分が今どの教科を得意とし、どの教科を苦手とするのか具体的に判断できるようになります。

提供されるデータは、模試後の勉強の際に苦手科目を克服する勉強を取り入れるなど、効果的な受験勉強を進める手助けにもなります。
模試から提供されるデータはフル活用し、効率よい受験勉強を行っていきましょう。

まとめ

高校受験のための模試は、学校での授業だけでは得られないさまざま知識や結果が得られます。自分の学力をより高めたいと思う受験生は、積極的に活用することをおすすめします。

模試を受ける機会は中学校に通っているだけではなかなか訪れませんが、塾に通っていれば何かのきっかけから、自然と模試を受けるようになる塾生も多いです。

明光では、高校受験に向けた模試を定期的に実施しており、高校受験合格に向けて手厚いサポートをいたします。 また、模試の結果を分析して反映させた授業カリキュラムや、カウンセリングによる進路指導も行なっています。模試を活用して受験勉強をステップアップさせたいとお考えの方は、ぜひ明光にご相談ください。

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