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2021.10.25

中学生の内申点のつけられ方が変わった!新しい評価の仕方と高校受験対策を解説

中学生の内申点のつけられ方が変わった!新しい評価の仕方と高校受験対策を解説

「学習指導要領」の改訂により、全国の中学校では2021年度より新しいカリキュラムが実施されています。また、改訂に伴い中学生の内申点の評価基準も刷新されました。 内申点の重要性は、受験生やその保護者なら理解しているところでしょう。志望校合格に向けて確実に内申点を上げたい人も多いと思います。 この記事では、今回の改訂で変わった内申点の評価の仕方や、内申点が高校受験に与える影響などをお伝えします。内申点の具体的な上げ方も解説していますので、ぜひ最後までお読みください。

2021年度からの「新学習指導要領」で内申点のつけられ方はどう変わった?

2021年度より導入された「新学習指導要領」では、カリキュラムの変化に伴い評価基準も大きく変わりました。 これまでは「知識・理解」「技能」「思考・判断・表現」「関心・意欲・態度」の4観点で評価されていましたが、指導と評価の一体化を図るために「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力など」「学びに向かう力、人間性など」の3観点に集約されたのです。

内申点のつけ方が変わった背景には、生徒一人ひとりが情報社会の中で生きていくために必要な資質・能力の見直しがなされたことがあります。
これまで学校は「生徒が生きるための基礎知識を身につける場所」としての役割を担っていました。しかし近年ではスマホの普及やインターネット利用の低年齢化により、生徒自らがさまざまな方法で知識・情報を手に入れられる時代に移り変わっています。

簡単に情報収集できるようになったこの時代で自分らしく生きるためには、様々な事柄に関する「基礎となる知識や技能」を身につけることはもちろんのこと、手に入れた情報が正しいかどうか、また情報をどのように使うべきかを考えたり、判断したりする力が必要です。そして自分の思いを持ち、言葉にして発信する力、周りの意見を聞く力が求められます。
それらのスキルが内申点の評価基準として「知識及び技能」「思考力、判断力、表現力など」「学びに向かう力、人間性など」の3つの柱に落とし込まれたのです。

また評価の視点について、これまでは定期テストの点数などの「結果」が評価の中心でしたが、これからは「過程」も重要視されるようになります。アクティブ・ラーニングの視点を取り入れ、授業での積極的な姿勢やレポートの内容などの学びのプロセスも評価されるのです。

内申点の新しい評価の仕方

2021年度から内申点の評価基準となった3つの観点について、詳しく説明します。
それぞれの評価の際にプラスに働く事柄、マイナスに働く事柄もまとめていますので、参考にしてください。

知識及び技能

「知識及び技能」の観点では、各教科の基礎となる考え方や知識を習得しているか、また知識に基づいて正しく処理を行えるかどうかが評価対象になります。

英語であれば単語や文法、数学であれば計算の仕方など、教科ごとの基本的な知識を身につけ、一問一答形式や穴埋め形式で問われたときに正確に答えられることがプラス評価につながります。

「知識及び技能」は繰り返し学習することで高めていくことが可能です。粘り強く学習する姿勢が大切になります。少し前まではとにかく覚えることである程度の点数を取ることができましたが、今回の改訂により学習項目が増え、覚えるべき内容が増えているため、いわゆる「一夜漬け」が通用しなくなっていることもポイントでしょう。

思考力、判断力、表現力など

「思考力、判断力、表現力など」の観点では自らの考えを表現する力や、手に入れた情報をもとに問題解決に向かう力が評価されます。定期テストだけでなく、グループディスカッションやレポートなど、これまで以上に幅広い評価方法が採られます。

問題に対して自分の考えを整理し、発言や解答で表現することができればプラス評価を得られます。たとえば「Aさんの意見、Bさんの意見、集計データをもとに正しい情報はどれか答えよ」といった問題が出されます。また英語であれば、示された絵に対して「この絵を誰かに話すとしたらどのように伝えますか。英文で説明しなさい」というような問われ方で出題されます。

このように各教科の特性に合わせて出題方式が多様化しており、知識に自分の考えを乗せて表現することが求められています。

「思考力、判断力、表現力など」の観点では、正しく情報を整理できなければマイナス評価につながってしまいます。周囲の言葉や問われている文章を正しく理解できないと、自分の意見を適切に束ねることが難しいためです。相手の話をきちんと聞いているかどうかも、アクティブ・ラーニングの視点に基づく授業では評価対象となります。

学びに向かう力、人間性など

「学びに向かう力、人間性など」には改訂前の「関心・意欲・態度」と同様の観点があるものの、さらに踏み込んだ部分まで評価されます。
これまでは授業への参加態度や発言の回数、ノートの提出状況などが評価対象になっており、やや形式的な面がありました。評価軸を改め、生徒一人ひとりの「学ぼうとする姿勢」を反映しようというのが新しい学習指導要領の考え方です。

学びの姿勢を測るために、授業の後に学びを振り返り、レポートとして提出することも求められるようになっています。レポートの内容が授業に取り組む姿勢としてそのまま評価されるため、授業中に自分なりに試行錯誤した様子が伝わればプラス評価につながります。

反対に、授業をきちんと受けていないとレポートの内容が薄かったり提出できなかったりします。これはマイナス評価につながるため、1回1回の授業への取り組みを大切にする必要があります。「見た目だけの意欲」が通用しなくなっているということを頭に入れておきましょう。

中学生の「内申」に関するよくある疑問

中学生の内申に関するよくある疑問にまとめて答えます。
「そもそも内申って何?」「どんなことが書かれるの?」と思っている生徒や保護者は参考にしてください。

内申書に記載される内容は?

内申書は、生徒がどのような中学校生活を送ってきたのかがひと目で分かるように記載されます。中学での学習の成績はもちろん、部活動のこと、実用英語技能検定®や日本漢字能力検定などの検定結果、生徒会や学校行事における活動や課外活動による功績も内申書に記されます。

成績がよいだけでなく、課外活動が活発であるほど記載内容も充実したものになり、積極的な生徒として評価されます。

いつの時点の成績が反映される?

内申書には、年度末の3月につけられる成績がそのまま記載されます。ただし受験を目前にした中学3年生のみ、年度末に出される成績では入試に間に合わないため、入試の時点で確定している範囲で評価が決められます。

都道府県による違いはある?

高校受験での内申書の扱いは、都道府県によって異なります。たとえば、中学3年生の1年間の内申のみを評価する都道府県もあれば、中学3年間すべての内申を評価する都道府県もあります。

自分の住んでいる都道府県では内申がどのように高校受験に影響するのか、あらかじめ確認しておくと安心です。しかし、内申点は学習への取り組みを総合的に表すものなので、瞬発的に高評価を出すことはできません。「この学年だけ頑張ればよい」と考えるのではなく、日ごろから内申を意識した行動を取るよう心がけることが大切です。

内申書と通知表の違いは?

内申書と似た存在として通知表があります。2つとも成績を記載するという点で同じと思われがちですが、実際に記載される内容は異なります。

通知表は、学期ごとの学業成績などが記載された書類のことで、主に生徒が自分自身の成績を把握するために用いられるものです。
一方内申書は、生徒一人ひとりの学業成績や、学校生活における総合的な功績をまとめたものであり、中学校の先生が評価して作成したのち、それぞれの生徒が受験する高校へと提出されます。

つまり、通知表は生徒自身が自分の成績を知るために作成されるもの、内申書は受験校が生徒の成績を知るために作成されるもの、という違いがあるのです。

内申書と偏差値の違いは?

偏差値は、テストを受ける生徒全員の実力を平等に測るための数値です。平均点を偏差値50になるように変換し、その基準からどのくらい高い、または低い点数だったかを表すので、集団の中での自分の実力の位置を把握することができます。

一方、内申書にはあくまでも生徒自身の学力と活動内容が記載され、内申書の中で他の生徒と比較されることはありません。

「内申」では副教科も重要になる?

「副教科は高校入試当日の学力検査に関わらないため重要ではない」と考える人もいるかもしれません。しかし、公立高校入試は当日の学力検査の成績と、9教科ごとに5段階評価された成績の合計点を踏まえた、総合的な成績を評価されます。主教科も副教科も同じ数字価値を持つため、9教科総合で高得点を取るためには副教科も重要です。

主教科である5教科の点数を上げるのと、副教科である4教科の点数を上げるのとでは、副教科を伸ばすほうが容易なケースが多いといえます。また主教科がすべて5、副教科がすべて3の生徒と、主教科がすべて3、副教科がすべて5の生徒とでは、総合的には2点しか変わりません。副教科でしっかりと内申点を確保することが、高校受験成功の肝ともいえそうです。

副教科における内申点の特徴は、実技面の評価ウエイトが高いことにあります。副教科の特性として、美術なら絵を描くこと、音楽なら歌を歌うことなど、授業内で実技に取り組む姿を見せる場面が多くあります。「一生懸命取り組む姿勢」をアピールすることでダイレクトに評価につながるでしょう。

実技は生徒それぞれに得手不得手がありますが、「うまくできているか」よりも課題に積極的に向き合っているかが評価のポイントです。

一方で注目したいのは、新しい学習指導要領の実施で、内申点のつけ方に主教科と副教科の差がなくなりつつあることです。主教科においてもプロセス評価の導入により、レポートの内容やグループディスカッションに取り組む姿勢が評価に反映されやすくなりました。
主教科も副教科も同じように、学びに向かう姿をきちんと見せていく必要があります。

部活動は内申点に影響する?

部活動は内申点に影響する?

中学校生活で力を注いでいることを聞かれて「部活動」と答える生徒は多いでしょう。しかし残念ながら、部活動での成果が内申点に直接影響することはありません。ただし、内申書には部活動での成果が記載されるため、面接などで頑張りが評価されることはあります。

また、私立高校では部活動の成果が推薦条件となっているところもあります。加点の対象としている学校もあるため、生徒の進路によっては影響が出てきます。

お子さまの成績が悪いのは部活動に時間を割きすぎているからと考える保護者もいるようです。しかし、部活動を辞めさせただけで成績が伸びるケースは少なく、これまで部活動に費やしていた時間がゲームや友達と遊ぶ時間に変わってしまうこともあります。

部活動と学業を両立できるよう、メリハリをつけて家庭学習する習慣がつけられるかどうかがポイントです。

明光には部活動を続けながら通塾している生徒もたくさんいます。個別指導であれば時間帯や曜日を選べて、部活動との両立がしやすいため好評です。
また、明光は生徒へのカウンセリングを大切にしています。志望校を選ぶ基準が部活動に置かれている場合も多いため、丁寧なヒアリングから、部活動へのやる気を学習へのモチベーションに変換するサポートも行っています。

内申点は高校受験にどのように影響する?

高校受験は2つの観点から評価されます。1つが内申書に記載される内申点、もう1つが入試当日の学力検査の得点です。この2つの総合得点の高い生徒が、志望校の合格圏に近づきやすくなります。

「内申点が低くても当日の学力検査で挽回すればよい」と考える人もいますが、内申点の不足を学力検査の得点でカバーしようとするのは大変です。また学校によっては「内申点が〇点以下の生徒は当日の学力検査の点数に関係なく不合格」という制度を設けている場合もあります。
いくら学力検査の結果がよかったとしても、内申点が低いと志望校に合格できないことがあることを理解しておきましょう。

また、内申点は都道府県や学校によって学力検査と内申点の割合や算出方法が異なるため、情報収集が大切です。

たとえば東京都の高校では中学3年生の内申点のみが対象となり、推薦入試と一般入試とでは算出方法が異なります。北海道では中学1年生の内申点を2倍、2年生も2倍、3年生は3倍にして合計315点満点になるよう計算し、点数ごとにランク分けする方法で算出されます。このように、東京都と北海道だけを比べてみても大きく違うことが分かるでしょう。

さらに各都道府県内でも、内申点と学力検査の割合が違う場合があるため、学校ごとにきちんと情報を集めることが大切です。

内申点が低いことのデメリット

内申点は中学校生活全体の取り組みへの評価を数値化したものですが、その点数が低いと高校受験にどのようなデメリットがあるのでしょうか。内申点の低い受験生がこれから取れる対策についてもご紹介します。

内申点が低いことによる高校受験でのデメリット

内申点が低いと、志望校選択の幅が狭くなってしまうことは大きなデメリットでしょう。
内申点の結果は挽回できないため、入試当日の学力検査でどれだけリカバリーできるかに意識を向けて学習にあたる必要があります。

しかし、内申点に反映されている観点の1つは各教科への理解度です。内申点が低いということは、日ごろの授業内容をきちんと理解していない可能性があるとも考えられるので、あとから巻き返すことは容易ではないでしょう。

たとえば2年生の2学期まで内申点が全教科2の生徒がいたとします。その生徒が受験する都道府県が1年生からの内申点を評価に使う場合、すでに後れを取っている状態で志望校受験に臨むことになってしまいます。

さらに、学習の積み重ねがされていない状態で受験対策に臨むのは難しいため、1年生からの学びをやり直す必要が出てきます。これまでコツコツ学びを積み上げてきた生徒と同じように勉強していては、追いつくのが難しいでしょう。

これまで内申点が低かった受験生がこれからできる対策は?

それでは、内申点が低い受験生にはできることが何もないのかというと、そうではありません。
まずはこれからの定期テストで確実に点数を取ることを目標に、少しずつ学習の習慣を身につけましょう。定期テストは範囲が明確に決まっているため、対策を取ることが可能です。

しかし高校受験の場合は試験範囲が広く、定期テスト対策と同じようにはいきません。それに中学1年生の学びを軸に2年生、3年生と内容を積み上げていく教科がほとんどのため、基礎知識が抜けている状態で応用問題を解こうとすればつまずいてしまうでしょう。

これまで内申点が低かった受験生がこれから高校受験に向けて頑張りたいと思うなら、定期テストの点数を確実に取ることで内申点を上げることと並行して、家庭学習で1年生、2年生の基礎問題の復習を繰り返し行いましょう。

これまで怠けてしまった分を取り返すのには大変な努力が必要ですが、できるだけ早い段階から始めることで、少しずつ目の前の単元への理解も深まってきます。

中学生が内申点を上げる方法

中学生が内申点を上げる方法は大きく分けて2つあります。これから挙げる方法の両輪がうまく回ることで、より確実に内申点を上げることが可能となります。

定期テストの点数を上げる

中学生が内申点を上げる方法の1つは、定期テストの点数を上げることです。当たり前のことのように思うかもしれませんが、1年生から毎回のテストにやる気を持って取り組める生徒は多くないものです。

定期テストの平均点はおよそ60点を目安に設定され、基本問題を中心とした「知識・技能」に関する問題が約6割、応用問題を中心とした「思考・判断・表現」に関する問題が約4割出題される傾向があります。
そのため、平均点を目指す場合は、基本問題を中心に学習することがまず大切になります。

より高い内申点を目指すなら高得点を狙う必要がありますが、それには応用問題の対策が必須です。学習指導要領の改訂で応用問題の難易度が上がっていますので、問題演習に時間を取ってさまざまな問題にチャレンジしましょう。

また、授業後のレポートには毎回真剣に取り組むようにします。レポート提出のためというよりは、内容理解のために授業への参加度を高めておくとよいでしょう。これは誰もが努力すればできることなので、評価につながると意識して続けることが大切です。

日ごろの生活態度をよくする

中学生が内申点を上げる方法の2つ目は、日ごろの授業態度をよくすることです。ただし、これまでのように静かに授業を受けているだけでは高い評価を得ることが難しくなっています。忘れ物をしないようにする、遅刻・欠席をできるだけ少なくするといった努力は最低限必要ですが、それに加えて自分の思いを言葉や文章でしっかりと伝えていくことがポイントです。

特に、各教科で取り入れられているアクティブ・ラーニングの視点では、グループディスカッションで周りの意見を聞こうとしているかどうかや、自分の意見を伝えようとしているかどうかが見られています。

さらに、提出したノートの取り方からも授業に取り組む姿勢を評価されます。黒板に書かれていることを書き写すだけではなく、自分なりにまとめている様子が見られたり、先生が口頭で説明したことをメモしていたりすると、積極的な姿として評価につながります。

学校の授業を大切にする明光の取り組み

明光では、学校の授業を軸に生徒一人ひとりの学力、目標に合わせた授業カリキュラムを作成しています。

学習指導要領の改訂に伴う学習内容の増加により、1回の授業スピードは以前よりも速くなっています。定期テストで平均点を目指す生徒には、塾で基本問題を中心に予習型の授業を進めることで学校の授業では「すでに学んだことがある」という状況を作ります。
塾が予習、学校が復習というサイクルを作ることで、学校の授業が理解しやすくなり、授業にも前向きに取り組むことができるようになります。

それに対して、高得点を狙いたい生徒には学校で学習した内容を応用問題中心に授業で実施していきます。思考力や読解力を要する応用問題に取り組む時間を増やすことで、応用力を高め、定期テストや受験で必要な学力を高めていくことができます。

また、明光では「対話」を大切にして授業を進めます。答えを教え込むのではなく、ヒントを出しながら生徒自身が自分で答えにたどり着けるよう指導し、「分かったこと」を自分の言葉で講師に説明する時間をとることで、より深い理解が得られるようにしていきます。さらに明光の授業では、「分かったこと」「分からないこと」を「振り返りノート」に自分の言葉で記録していきます。
こうした授業を通じ、自分で考える力や解く力、自分の言葉で表現する力といった、今求められている資質・能力を高めることができ、学校の授業でも活かしていくことが可能です。

そして、明光では生徒一人ひとりとのカウンセリングを大切にしています。定期テストや志望校合格に向けて、生徒との対話を通じて、目標設定や目標達成のための具体的な行動を明確にし、一人ひとりに寄り添う指導をしていきます。

まとめ

学習指導要領の改訂で、中学生の内申点の評価基準が大きく変わったことが分かりました。単に学習量が増えただけでなく、これまで以上に各教科への深い理解が必要になるでしょう。

明光では「学校の授業が分かる」ことを大切にしたオーダーメイドの授業カリキュラムをご用意しています。さらにカウンセリングにて内申点を上げるアドバイスも行っています。
高校受験を見据えて定期テストや内申点の対策を強化したい受験生は、ぜひ明光にご相談ください。

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