2022.05.30
小学生の習い事はいくつがよい? メリット・デメリットから選び方まで

小学生のお子さまに習い事をさせようとするとき、いくつくらい習わせるのがベストなのかを悩む保護者は多いでしょう。学校や家庭以外でほかの人とコミュニケーションを図ることはお子さまの心身の成長に欠かせません。
本記事では、小学生の習い事事情のデータを紹介し、習い事をさせるメリットや多くの習い事をさせるデメリット、厳選するポイントまで解説します。

小学生の習い事に関する実態とは
現代の小学生はどのような習い事をしているのでしょうか。小学生の習い事に関するデータを基に実態を解説します。
小学生が実際にしている習い事は?
2021年に学研教育総合研究所による「小学生の日常生活・学習に関する調査」のデータから、小学生が実際にしている習い事を見ていきましょう。小学1~6年生を対象に、男女別に行っている習い事について回答しています。
習い事は運動系と文化系に大別されますが、習い事全体でもっとも高い割合を占めるのは「水泳」であり、男女合わせて25.7%という調査結果が出ています。特に低学年から中学年までの人気が高く、小学3年生までは全体の約30%以上が水泳を習っています。
2位は「受験のための塾・学校の補習のための塾」で、全体の18.7%を占めます。高学年に進級するにつれて人気が高くなり、小学6年生になると全体の32.5%が塾に通っています。その後は3位に「通信教育」、4位に「英語塾・英会話教室」が続きます。
2016年に実施された同じ調査では、水泳の1位は変わらず、2位に「ピアノ」、3位に「英語」、そして4位が「塾」という調査結果でした。
また双方の調査結果から、運動系で人気が高い習い事は「水泳」「サッカー」であり、文化系で「書道」「そろばん」という結果が出ています。
また、2016年時点では習っている人が全体の0.6%だった「プログラミング」が、2021年にはロボット教室やPCスキルの習得含めて2.7%に伸びているのは注目すべき点といえるでしょう。
保護者が小学生のお子さまにさせたい習い事
2020年に株式会社イー・ランニング研究所が20~50代の保護者を対象に調査した「イー・ラーニング研究所調べ」によると、保護者間で話題になった習い事の1位は「英語・英会話スクール」という調査結果が出ました。さらに僅差で「プログラミング学習」が話題になっています。
英語に限らずプログラミングも学校教育で取り扱われるため、将来を見据えたスキルを育む習い事として、英語やプログラミングは期待されています。
小学生が習い事をするメリット

実際に小学生に人気の習い事、そして保護者が注目する習い事がわかったところで、小学生が習い事をするメリットについてみていきましょう。
将来の可能性を探せる
「将来の夢はなんですか」と聞かれる場面で、返答に困ってしまうお子さまも少なくないでしょう。どんなことをやりたいのかを自分で把握できていなければ、夢も描きにくいです。将来なりたい姿をイメージするためには、さまざまな経験をすることが大切だといえます。
習い事をすると、学校の勉強だけでは得られない将来の可能性を探せます。子どもにとって将来やりたいと思えることは、得意なことや好きで続けていることが多いです。習い事に通わせることで、お子さまの興味・関心を伸ばすきっかけになるでしょう。
仲間ができる
仲間ができることも、小学生が習い事をする大きなメリットといえます。家庭と学校の行き来だけでは、お子さまの人間関係は限られたものになってしまいます。特にクラスという閉鎖的な人間関係だけでは、社交性に制限や偏りが生じるでしょう。
習い事をすると、いつもとは異なるコミュニティで友だちを作れます。習い事の内容によっては、違う学年とのかかわりもあるでしょう。また、保護者や学校の先生とは違った立場の大人と接する機会もできます。お子さまが習い事をすることで、仲間ができるきっかけとなり、結果的にコミュニケーションスキルの向上も見込めます。
時間を有意義に使える
小学生は放課後の自由時間が長いため、習い事をさせないとゲームなどの遊びに時間を費やしてしまいがちです。習い事に通うことで、育ち盛りの時間を勉強に充てるなど有意義に使うことができます。
習い事は曜日や時間が決まっていることが多いため、曜日感覚や時間感覚を養いつつメリハリをもって生活することができるでしょう。規則的に通うことで生活リズムも整いやすく、夏休みや冬休みなどの長い休みにも生活リズムが乱れにくい利点があります。
小学生が習い事を複数するデメリット
小学生は習い事をすることで、学校や家庭ではできないさまざまな体験ができるでしょう。とはいえ、習い事をたくさんすればよいというわけではなく、習い事が多すぎるとデメリットも生じます。
お子さまの自由な時間が減る
自由時間を有意義に使うことは大切ですが、小学生のお子さまには伸び伸びと過ごす時間も同じくらい必要です。友だちと過ごす放課後の自由時間は、学校での交友関係を左右するだけでなく、体を動かして遊ぶことで子どもの成長・発達を支えてくれます。自由時間のほとんどを習い事で埋めてしまえば、必然的に家庭での自主学習や自主練習の時間が必要になり、生活リズムに影響が出ます。睡眠時間が削られてしまうと健全な成長の妨げにもなりかねません。
保護者の負担になる
習い事を増やせば、お子さまだけでなく、保護者の負担も大きくなります。当然、習い事に通わせるには費用がかかるため、習い事が多いほど費用も大きくなるでしょう。また、習い事によっては送迎が必要な場合があり、時間的コストもかかります。
家族で過ごす時間が短くなる
習い事が多くなり、外出する時間が増えるほど、お子さまが家で過ごす時間は短くなります。その結果、家族で過ごす時間が短くなり、お子さまとのコミュケーションをとる時間が少なくなるでしょう。
小学生のお子さまの成長には、保護者とのコミュニケーションが重要な役割を果たします。お子さまのことをしっかりと理解し、心身共に成長させるには親子の会話が欠かせません。親子でコミュニケーションを図れる時間として、夕食の時間が挙げられます。習い事で帰宅が遅くなってしまうと、一緒に夕食をとれず、会話の減少につながることが考えられます。
どれも中途半端になる可能性がある
習い事はただ習うだけでなく、家でも自主的に行わなければ身につきづらいです。「あれもこれも」と多くの習い事をさせてしまうと、どれも中途半場になり習得できないおそれがあります。
さらに複数の習い事をさせると、学校との両立が難しくなることも考えられるでしょう。習い事の自主学習や自主練習に追われて、学校の宿題がおろそかになってしまっては本末転倒です。家庭と学校生活を基盤に、習い事とのバランスを調節する必要があります。
小学生の習い事はいくつぐらいがよい?
習い事に通わせることは小学生にとって多くのメリットがあるものの、多すぎることでデメリットになるとご紹介しましたが、具体的にいくつぐらいがよいのでしょうか。
次に、小学生の習い事はいくつ行わせるのがベストなのか解説します。
小学生の習い事は2~3つが平均
小学生の習い事は2~3つが平均的です。
先述したように、習い事は運動系と文化系に大別されます。心身共に成長させるという観点から考えると、運動系・文化系の習い事をそれぞれ1つずつ通わせることが適しているといえます。
また、冒頭で解説したランキングから読み取れるように、学年によって人気の高い習い事には違いがあります。長く続けることは大切ですが多様性も重要なため、お子さまの反応によって適宜入れ替えていくのもおすすめです。
小学生に通わせたい習い事を厳選するなら
実際に習い事を厳選するときには、重視すべき基準があります。
まずは、人とのかかわりが多かったり創造力が引き出されたり、また集中力が養われたりなど、お子さまの総合的な力を引き出せるものであるかを確認しましょう。さらに、お子さまの夢につながるような将来性のある習い事かどうかも重要です。
また、学校生活に支障がなく、シナジー(相乗効果)が期待できるかも確認しましょう。習い事で事前に知識を得ることで学校の授業にも楽しく臨めます。
基準はいくつかあるものの、お子さま自身が楽しめることを優先に選ぶことが大切です。
「プログラミング」が1つの理想形
これらの条件を満たす文科系の習い事の選択肢としては、プログラミングがおすすめです。プログラミングはこれから求められるスキルであるため、将来に役立つ機会もあるかもしれません。
さらに創造性アップにもつながり、お子さまにとって楽しみやすい分野です。保護者からも「習わせたい」習い事として急速に注目されているため、選択肢として検討することをおすすめします。
お子さま向けプログラミングレッスンの「MYLAB」では、お子さまの「やりたい!」という情熱に寄り添って、創造的に考え行動できる力を育むサポートを行っています。プログラミングそのものの知識だけでなく、自分なりの正解を導き出す経験は「自分で考える力」の成長に役立つでしょう。
まとめ
習い事は、自由時間を有意義に使い、学校とは異なるコミュニティで仲間を作ることや将来に役立つ力を身につけられます。一方で、習い事を複数通うことは、お子さまにも保護者にも負担となり、結果どれもが中途半端になって学校の勉強にも支障をきたす可能性があります。そのため、小学生が通う習い事の数は2つほどがベストといえるでしょう。
お子さまが楽しんでスキルを身につけられる習い事として、プログラミングがおすすめです。プログラミングレッスン「MYLAB」では無料体験授業も実施していますので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。
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