2021.04.23
中学生の効率のいい勉強法とは?時間を有効利用する秘訣

「勉強しているのに成績が上がらない」と悩んでいる中学生は少なくないでしょう。思うように成績が上がらない原因の1つとして、勉強の効率が悪いことが考えられます。
今行っている勉強法を見直すだけで効率がよくなり、勉強がはかどることがあります。
3年間の中学校生活という限られた時間の中で、効率のいい勉強法を身につけて実践すれば、成績アップや志望校への合格につながります。
今回は、中学生が効率のいい勉強法を実践する必要性や、具体的な勉強法について詳しく解説します。
なぜ中学生に効率のいい勉強法が必要なのか
中学生が勉強する上では、効率のいい勉強法を身につけ、実践することが大切です。ここでは、その理由について解説します。
志望校に合格できるだけの学力を得るため
現代においては、中学校を卒業してすぐに就職するという人はほとんどいません。
中学校を卒業すると、多くの人が高等学校に進学します。
また、入学する高校について「特に希望はない」という人も少ないでしょう。多くの人が自分で選んだ高校に入学したいと考えます。そのため、志望校に入るために効率のいい勉強法を身につけ、継続的に学力を高める努力が求められるのです。
中学校生活を充実させるため
中学生は、授業や部活動、習い事など毎日忙しく活動しています。近年は中学校の部活動が縮小傾向にあり、部活動の時間が減っていますが、友達と遊んだり、目標に向かって仲間とともに頑張ったりする時間も大切です。
中学時代にすべきことは、勉強だけではありません。効率よく勉強することは、勉強以外の時間を確保するためにも必要です。
そもそも「効率のいい勉強法」とは
成績を上げるためには、たくさん勉強するしかありません。しかし、やみくもに勉強に時間を費やしても、効率が悪ければなかなか成績アップにはつながらないでしょう。
では「効率のいい勉強法」とは、どのようなものなのでしょうか。
短い時間で高い成果を上げること
勉強に使える時間は限られています。特に部活動や習い事をしている中学生は、帰宅する時間が遅くなることもあるでしょう。さらに帰宅後には夕食やお風呂など、やることがたくさんあります。そのため、「勉強する時間がない」と悩んでいる中学生は少なくありません。
このように忙しい生活の中で高い勉強の成果を上げるためには、勉強の効率を上げなければなりません。短い時間で高い成果を上げるような勉強の取り組み方は、効率のいい勉強法といえます。
負担や疲労を抑えて高い成果を上げること
勉強を始めるのが億劫に感じたり、少し勉強しただけで疲れてしまったりする人は多いでしょう。勉強する上では、多くの単語を覚えたり、難しい物事をよく考えて理解したりと、脳をフルに働かせる必要があるため、少なからず負担や疲労を感じます。
「勉強をすることが負担」「勉強に疲れて集中できない」と感じながら行う勉強より、ストレスを感じず自然と取り組める勉強の方が、効率よく進められるでしょう。勉強する本人が負担や疲労を感じずに勉強に取り組めることも、効率のいい勉強法といえます。
中学生の効率のいい勉強法
それでは、具体的に「効率のいい勉強法」をいくつか紹介します。
授業時間のフル活用
学校の授業時間をフル活用することは、効率のいい勉強法といえます。中学生にとって、自ら勉強時間を作らなくても勉強できるのが授業の時間です。
ただし、授業への取り組み方によって、勉強の効率は変わります。
ただ漫然と授業を受けている人は、授業内容を吸収して記憶を定着させることは難しいでしょう。
一方で、授業中にも主体的に勉強する人は、たくさんのことを吸収できます。わからないところを自分なりに洗い出し、その都度先生に質問して理解を深めましょう。
また、習った内容の発展問題に視野を広げる姿勢も大切です。
テストの徹底利用
テストの結果が発表されると、ついつい点数を見て一喜一憂してしまうものです。
しかし、テストは自分の実力を試すものです。結果が出たら点数ではなく「間違った箇所」に注目すべきです。
間違った問題は答えを確認するだけでなく、「何を間違ったのか」「正解はどうしてこうなるのか」がわかるまで繰り返し解答を読み、何も見なくても解けるようになるまで解きなおしましょう。
テストの解きなおしは、記憶の定着という点において非常に効果的です。次に同じような問題が出たときは、正解できるように準備しておきましょう。
テストを見直すことは、弱点の発見と克服が同時にできるため、効率のいい勉強法といえます。
短時間の反復学習
机に向かって教科書やノートを広げることばかりが「効率のいい勉強法」ではありません。特に、集中せずだらだらと参考書を見ているだけの勉強法は、かえって効率が悪いといえます。
勉強する際は、集中力を高めて取り組むことが大切です。短時間でも集中して繰り返し学ぶことで、学習効率を高めることができます。
また、スキマ時間も有効活用しましょう。ほんの数分のスキマ時間で語句を暗記するだけでも、積み重なれば知識として身についていきます。机に向かってする勉強だけでなく、スキマ時間も活用すれば、さらに勉強の効率がよくなるでしょう。
わからない点の素早い解決
わからないことはそのままにせず、早めに解決することが大切です。中学校の勉強は次第に難しくなっていくため、わからないことを放置しておくとその範囲がどんどん広がってしまいます。
わからないことを放置していると、自主学習ではもちろんのこと、授業中も先生の話している内容が理解できなくなり、勉強につまずきやすくなるでしょう。
効率のいい勉強を行うためには、疑問点はなるべく早い段階で解決し、その後の学習をスムーズに進められるようにしましょう。
また、わからないことを自分で解決することができない場合は、学校や塾の先生など、気軽に相談できる相手がいる環境を作るのがベストです。
徹底した基礎学習
効率のいい勉強法では、「基礎」がとても重要です。「何度復習しても理解できない」というときは、基礎ができていない可能性が高いです。自分がどこでつまずいているのかを把握し、基礎まで遡って勉強しなおすようにしましょう。
中学生の勉強の基礎になっているのは、小学校で習った内容です。必要であれば小学生レベルまで範囲を広げ、基礎学習を抜け漏れなく行いましょう。
集中して効率のいい勉強をする方法

効率のいい勉強には、「集中力」が不可欠です。集中力は、勉強するときの環境や勉強する時間帯、健康状態とも深く関係しています。
気が散らない学習環境を作る
集中力を高めるには、まずは気が散らないような学習環境を作りましょう。気が散る環境で勉強しても、学習内容はなかなか身につきません。
パソコンやスマホ、雑誌、漫画などが近くにあると、気が散ってしまうこともあるでしょう。勉強の妨げになるものが視界に入らない環境を作ると、勉強の効率が上がります。
「部屋や机の上が散らかっている」「照明が暗い」なども、勉強する環境として望ましくありません。教科書や辞書、参考書をすぐに取り出せるように、整理整頓して配置にも工夫をしましょう。
また、明るく目に優しい照明を取り入れるなど、勉強がはかどる環境作りを心がけることも大切です。
夜よりも早朝に勉強する
早朝にする勉強は効率がいいと聞いたことがある人もいるでしょう。朝の脳は、前日までの疲れやストレスが和らぎ、新たな情報を吸収しやすい状態になっています。
午前中、特に早朝は脳が活動的になるゴールデンタイムといわれています。
夜は部活動や習い事などによって帰宅時間に違いがあり、毎日同じ時間帯に勉強できないというケースもあるでしょう。朝なら、毎日同じ時間に起きれば勉強時間を確保しやすいはずです。朝型の生活に変えて、早朝に勉強すると効率がよくなります。
十分な睡眠を取る
効率のいい勉強のためには、十分な睡眠を取ることも大切です。人間の記憶は、夜眠っている間に定着していきます。寝不足で勉強しても、たびたび睡魔が襲ってくるため、なかなか勉強がはかどらないでしょう。
学力向上のためには7~8時間の睡眠が効果的といわれていますが、少なくとも6時間は眠るようにしましょう。
中学生が効率のいい勉強法を実践するために
普段から勉強時間を確保していても、「体調が悪い」「悩みごとがある」といった状態では勉強の効率が悪くなります。効率のいい勉強をするためには、健康や心への配慮も必要です。
健康に配慮する
普段から健康には気をつけて生活しましょう。体調が悪いときは、なかなか勉強に身が入らないものです。熱を出すなどして寝込むほどの病気になれば数日間は勉強ができず、大きなロスとなるかもしれません。
また、食事は3食しっかり取るように心がけることも大切です。特に、朝食は大切なので欠かさずに食べるようにしましょう。朝食を抜くと脳が活性化しないため、授業中に集中力を欠いてしまうことにつながります。
その他にも、免疫力を上げるための栄養を取り、お腹をこわさないように消化のいい食品を食べるなど、食事内容も見直しましょう。
体調が万全でなければ、勉強がはかどりません。食事や運動、生活リズムなどに配慮し、ベストコンディションを保つようにしましょう。
不安やストレスを取り除く
「人間関係の悩みで勉強に集中できない」という人もいるかもしれません。不安やストレスが大きいほど、勉強中にもそのことが気になって集中できなくなるものです。不安やストレスの元になるような行動は、なるべく控えるようにしましょう。
例えば、知り合いとのSNSでの交流で不安なことがあるなら、「勉強に集中する間はあえて見ない」「連絡を取らないようにする」など、ストレスの元をなくしていくことが大切です。
モチベーションを明確に
「勉強しなければならない」という義務感だけで机に向かっても、すぐに気持ちを切り替えて勉強をはかどらせるのは難しいものです。まずは自分が勉強をする理由を定め、モチベーションを明確にしましょう。
勉強を始めても、集中力が続かず飽きることもあるでしょう。そんなとき、勉強する理由が漠然としていては、続けて取り組むことは難しくなります。
「何のために勉強するのか」という目的がはっきりとしていれば、勉強に飽きてしまっても、目的のためにすぐに再び取り組むことができるでしょう。勉強に行き詰まったときのためにも、モチベーションを明確にすることは大切です。
「次のテストでいい点を取りたい」「絶対に志望校に合格したい」など、自分なりのモチベーションをいつも念頭に置いて、「自分のために」勉強できるようにしましょう。
まとめ
中学校生活の3年間という限られた時間を有効に使うためには、効率のいい勉強法を身につける必要があります。テストで自分の弱点を見つけて克服したり、反復学習をしたりするなど、日頃から意識的に効率のいい勉強法に取り組みましょう。
体調が万全でなかったり、不安やストレスを抱えたりしている状態では、勉強の効率は上がりません。ベストコンディションで勉強を進められるように、普段から健康面にも配慮が必要です。
勉強に取り組む姿勢や勉強に集中できる環境作りを日頃から総合的に行うことが、中学生の効率のいい勉強法の実践につながるでしょう。
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