2021.03.03
塾なしでも大学受験に合格できる!?自力学習のポイント5つ

「塾に通わないで大学受験をしたい」「大学受験をするけど、塾に行かなくても合格できるのかな?」などと思っている人はいませんか?
大学受験に向けて塾に通っている子どもは少なくないため、塾に通わなくても合格できるのかどうか心配している人もいるかと思います。
そこで今回は、塾なしでも大学受験に合格できるのかどうか、そして自力で学習する際に押さえたいポイント5つを紹介します。
塾なしでも大学受験に合格できる可能性はある!
結論を述べると、塾に通わなくても大学受験に合格できる可能性はあるといえるでしょう。実際に塾なしで合格を勝ち取っている方もいます。
ただしその場合、自分自身で学習計画を立てて、さらに高いモチベーションを保ちながら勉強していかなければいけません。学習方法が正しいのかをアドバイスしてくれる人もいないため、決して簡単なことではありません。
また、志望大学の難易度によっては、塾なしでの合格はさらに難しくなります。特に国公立大学は受験科目数も多いため、リスクも大きくなるでしょう。
大学受験に向けて塾に通うメリット
前述したように、大学受験に向けて塾に通う人は少なくありません。いったいなぜ塾に通っているのでしょうか。塾に通うメリットを見ていきましょう。
学習する習慣が身につく
まずは学習する習慣が身につくことです。
大学受験に合格するためには、勉強しなければいけません。長い時間を机に向かって集中する必要があるでしょう。
しかし、勉強する習慣がない人は、自宅にいてもダラダラとしてしまいがちです。勉強する環境にある塾に通うことで、自然と学習する習慣が身についていきます。
志望大学の対策がしやすい
大学受験で合格を勝ち取るためには、ただやみくもに勉強するだけでは不十分です。同じ受験科目でも大学ごとに出題範囲や内容、傾向が異なるため、志望大学ごとに合わせた対策をする必要があります。
塾には各大学の試験情報や受験ノウハウなどが蓄積されているため、志望大学に合わせた受験対策がしやすくなるでしょう。
もし塾なしで対策をする場合、出題される問題の特徴や配点、どの科目や分野に特に力を入れるべきかなどの情報を、すべて自分で入手して分析しなければいけません。勉強にプラスして、志望校の分析とやるべきことが増えてしまいます。
受験までの学習計画を立ててもらえる
3つ目のメリットは、受験までの学習計画を塾に立ててもらえることです。
合格のためにはいまの学力を客観的に把握したうえで、受験までにどのようなステップを踏んで勉強を進めていくのかを計画しなければいけません。どの段階で基礎力をつけるのか、いつから応用問題や志望大学別の演習問題に取り組むのかなど、細かくスケジュールを立てることが合格への近道です。
塾に通うと講師が受験当日までのスケジュールを逆算して、最適な学習計画を立ててくれます。生徒は提示された学習計画通りに進めていけば問題ありません。
ただし塾なしの場合は、自分で計画を立てる必要があります。
難しい問題を分かりやすく解説してもらえる
大学受験に向けた学習ともなると、志望大学によっては難易度が高くてなかなか解けない問題も出てくることでしょう。問題集の答えや解説を見ても、理解できないことも少なくありません。
塾に通っていれば、自分で勉強している問題集などで分からないところも、講師が解説してくれます。どのように解説すれば分かりやすいかも知っているので、確実に理解をして学力が上がっていきます。
また、大学受験の問題は満点を取ることができないように、難問が出題されています。その問題にばかり気を取られてしまうと、その他の確実に取っておきたい問題への対策がおろそかになります。そんな時に、塾に通っていれば解くべき問題の取捨選択を塾の先生が教えてくれるので、効率的に学習できます。
もし塾に通っていない場合は後日、学校の先生に質問することになります。時間のブランクが生じて、タイムリーな学習ができなくなります。
仲間・ライバルがいるため、モチベーションを保ちやすい
最後のメリットは仲間やライバルがいるため、勉強のモチベーションが保ちやすいことです。
塾には同じように大学受験に向けて頑張っている、仲間やライバルがたくさんいます。切磋琢磨し合いながら、長く続く受験勉強へのモチベーションを高く保てることでしょう。
塾なしの場合は自宅で一人で勉強することとなり、孤独を感じることも少なくありません。ただし、一人の方が反対に集中できるという人は、塾なしでも大丈夫です。
大学受験に向けて塾なしで学習するメリット
続いては大学受験に向けて、塾なしで学習をしていくメリットを紹介します。
金銭的負担が少ない
ひとつ目のメリットは金銭的負担が少ないことです。
塾に通うためには当然のことながら、授業料がかかります。金額は塾によってさまざまですが、1年間で数十万円かかるところもあるでしょう。家庭によっては大きな負担です。
塾なしで大学受験に向けた学習をする場合、塾に通う分の費用はかかりません。参考書や問題集などの購入費はかかりますが、塾通いと比べると大きく出費は減ります。
時間を有効的に使える
2つ目のメリットは時間を有効的に使えることです。
塾に通うとなると、自宅と塾を往復しなければいけません。もし自宅から離れている場合は、往復する時間もバカにならないでしょう。
塾なしであれば、往復する時間や身支度をととのえる時間を学習などに活用できます。また部活動をしている子どもにとっても大きなメリットです。自分のペースに合わせて勉強できるので、部活動とも上手に両立できます。
塾なしの学習に向いている人・向いていない人とは?
金銭的な負担が少ない、時間を有効的に使えるなどのメリットがある塾なしの学習ですが、向いている人と向いていない人に分かれます。詳細をチェックしていきましょう。
塾なしの学習に向いている人
塾なしの学習に向いている人は、主に次の項目に当てはまる人たちです。
・自分で志望大学の試験傾向を分析できる
・受験までの学習計画を自分で立てられる
もともと志望大学の分析と学習計画を自分で立てられる人は、塾なしでも大学受験に向けた勉強を一人で進めていけるでしょう。
塾なしの学習に向いていない人
一方で、塾なしの学習に向いていない人は次のとおりです。
・学習する習慣がない
・自分で学習計画を立てられない
・志望大学の試験情報に関して不安がある
・学力に不安がある
基本的な学習習慣がない人や自分で学習計画を立てられない人、そして何よりも学力に対して自信がない人は塾に通って受験対策をするのがおすすめです。講師にサポートをしてもらいながら、受験対策をするのが効率的です。
塾なしで大学受験に挑むなら!押さえるべき5つの学習ポイントを紹介

もし塾なしで大学受験に挑むのであれば、合格に向けたポイントを押さえる必要があります。押さえるべき学習ポイントを全部で5つ見ていきましょう。
受験までの学習計画・目標を立てる
塾なしで大学受験に挑む場合、最も大切なことのひとつが学習計画を立てることです。
志望大学にもよりますが、大学合格に必要となる学習量は膨大です。もし学習計画を立てずに勉強をスタートさせてしまうと、受験本番までに必要となる学習量が終わらない可能性があります。
合格に向けて何をどの程度身につけるために、どのようなステップで進んでいくのかを明確にさせましょう。
学習計画はまず長期的な計画を立ててから1週間、そして1日の学習範囲を決めるのが一般的です。
①受験までのスケジュールから逆算して、ひと月ごとの目標を決める
②週の学習範囲・量を決める
③1日の学習範囲・量を決める
まずは受験本番までのスケジュールから逆算して、ひと月ごとの目標を決めましょう。「4月は英語の文法参考書を5回通読する」「5月は文法の問題集を終わらせる」などです。
ひと月ごとの目標が決まったら、さらに週の学習範囲、そして1日の学習範囲に落としていきます。
また、学習計画だけを立てただけでは、この学習内容で学力が身についているのか、このままの学習内容でよいのかを判別することはできません。
そこで大切になるのが「短期目標」を立てることです。
短期目標を立てる場合には「模擬試験」を活用するようにしてください。
【次の〇月の〇〇模試で、英語の偏差値は〇〇、数学の偏差値は〇〇…を目指す】など、教科・科目ごとに偏差値の目標を立てましょう。
結果が返ってきたら、立てた目標と結果とを比べ、達成できたか、できなかったかを確認します。達成できなかった場合は、教科・科目ごとに何が足りなかったのかを分析し、次の学習計画に反映しましょう。
結果が返ってくるよりも前に、模擬試験当日の自己採点結果で分析をすると効率的に学習が進められますので、必ず自己採点をしましょう。
志望大学の試験傾向を分析して対策する
2つ目のポイントは志望大学の試験傾向を分析して、対策をすることです。前述したように、大学受験で合格を勝ち取るためには、志望大学ごとの試験傾向や内容を分析したうえで効果的な対策を進めていくことが求められます。
試験傾向を知るための方法のひとつが、過去問を実際に解いてみることです。もちろん勉強をはじめたばかりのころは、過去問にチャレンジしても解けないでしょう。
大切なのは、どのような問題が出題されるのかを理解することです。記述式なのかマーク式なのか、同じ科目でもどの分野から出題されやすいのかなど、過去問から得られる情報はたくさんあります。試験傾向を理解できれば、傾向にそった形で効率的に勉強を進めていけるようになるでしょう。
学校の授業をしっかりきいて、学力を身につける
一部の難関大学を除いて、受験で課される内容は基本的に学校で習うことです。
まずは学校の授業を真面目にきいて、課題や定期テストなどひとつひとつに力を入れて取り組みましょう。学校の授業で基礎力が身についていれば、その後の受験に特化した問題演習などもスムーズにこなしていけます。
苦手分野を放置しない
4つ目は苦手分野を放置しないことです。
分からない科目や分野を分からないままに放置しておくと、受験本番で足元をすくわれてしまう可能性があります。得意科目で10点伸ばすよりも、苦手科目で10点伸ばす方が簡単な場合もあるので、諦めずに取り組みましょう。
分からないところは後で学校の先生にまとめて質問できるように、該当箇所に付箋などをつけておくと便利です。
複数の参考書に手を出すのはNG
複数の参考書に手を出すのは止めましょう。
不安な気持ちから一度に複数の参考書に手を出す人がいますが、おすすめできません。学んだ知識が定着せず、また網羅できていないため、穴だらけになってしまう可能性があります。
まずは最低限の冊数で勉強をスタートし、1冊全体を理解できるようにしましょう。全体が理解できるようになるまでは、1冊の問題集を繰り返し何度も解き、8割以上の問題が解けるようになったら次の参考書に進みましょう。
まとめ
自分で志望大学の試験傾向を分析して、学習計画を立てられるのであれば塾なしでも大学受験で合格を勝ち取れるでしょう。
塾なしで大学受験に挑むのであれば、今回紹介したポイントを参考にして効率的に勉強を進めていきましょう。
学力に自信がない人や自分で学習計画を立てられない人、そして国公立大学を目指している人は塾に通うのがおすすめです。
明光なら、一人ひとりの学力・志望大学(偏差値)をもとに必要な勉強を、スケジュールを立てて進めることができます。ご不安なことがございましたら、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
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