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2021.03.30      2023.11.14

高校の志望理由書の書き方は?印象に残る志望理由の考え方

高校の志望理由書の書き方は?印象に残る志望理由の考え方

高校受験を前に、「志望理由書には何をどのように書いたらよいのか」と悩んでいる受験生は多いのではないでしょうか?

志望理由書に何を書くか考えるときは、自分をしっかりとアピールできるような、印象に残る書き方を理解しておくことが重要です。

この記事では、印象に残る志望理由書の内容や、伝わりやすい文章を書くためのテクニックについて詳しく解説します。

高校の志望理由書って?

高校受験における提出書類の1つに、学校側に自分のことを知ってもらえるように、自己アピールをするための「志望理由書」という書類があります。

まずは、志望理由書とはそもそもどんな書類なのか、またその重要性について解説します。
志望理由書の内容がその後の面接に影響する場合もあるので、しっかり理解しておきましょう。

志望理由書とは

志望理由書とは、入学願書や内申書とともに志望校に提出する書類です。
中学校の先生に書いてもらう内申書とは違い、自分のことを知ってもらうために自分で書く「自分を高校にアピールする」ための書類です。

高校受験で志望理由は大切?

志望理由書は主に学校側が面接を行う際の参考資料として使われますが、特に推薦入試で重要になってきます。
都道府県や学校によっては、志望理由書そのものが点数化され、選考基準に含まれることもあります。
そのため、志望理由書の作成はとても重要です。

特に、自分の住んでいる都道府県や受験する志望校で志望理由書が点数化されるかどうかは、事前に確認しておく必要があるでしょう。

また、学校側が面接を行う際の参考資料として志望理由書を使う場合は、しっかりと作り込むことで面接対策にもなり、面接での受け答えがスムーズにできるようになります。

志望理由書で面接を有利に進められることも

面接での質問内容は志望理由書を参考にすることが多いので、志望理由書には質問されたときに答えやすい内容を記載しましょう。面接は自己アピールの場なので、面接では面接官に詳しく伝えたい、深掘りして聞いてほしい内容を志望理由書に盛り込んでください。

志望理由書を書く際は、中学時代にがんばったことや長所をしっかりアピールし、「だからこそこの高校に入りたい」ということが伝わる内容にするのがコツです。

また、志望理由書をもとに面接の練習を行うため、提出する際には必ずコピーを取って手元に残しておきましょう。

志望理由書で高校側が注目するポイント

学校側は、提出した志望理由書の何を見ているのでしょうか。
学校側が注目するポイントは、以下の3点です。

自己分析ができているか

学校の教育方針や校風に合う生徒か

入学に対する熱意と、将来の夢や目標を持っているか

ここでは、「なぜこれらが注目されるのか」「どんなところを押さえて書けばよいのか」を解説しますので、3つのポイントを押さえた志望理由書を作成できるように準備しましょう。

自己分析ができているか

面接では、自分はどんな長所や短所を持っていて、どんなことに興味があるのか、またどんなことが得意で、将来どうなりたいのかなど、自分のことを客観的に分析できているかどうかが見られます。

また、自己分析がしっかりできていれば、効果的に自分をアピールすることができます。
自己分析は高校受験だけでなく、勉強したり進路を決めたり、あるいは仕事をしたりしていくうえで重要な能力となります。
高校受験の面接で自己PRを成功させるコツと例文を紹介」で自己PRにおいて必要なコツや具体的な例文を紹介しています。ぜひご参照ください。

学校の教育方針や校風に合う受験生か

教育方針や校風は学校ごとに異なるため、学校側は自校を志望している受験生が学校の教育方針や校風に合うかどうかを見極めなくてはなりません。

そのため、志望理由書に書かれている受験生の目標や性格から、その受験生が自校にふさわしい生徒かどうかを読み取ろうとします。

入学に対する熱意と、将来の夢や目標を持っているか

受験に合格することがゴールではありません。学校側は面接の際に、入学した後の勉強や部活への熱意や、進路などの将来の目標をきちんと持っているかどうかに注目します。
現時点の目標を踏まえて、どのような高校生活を送りたいのかなど、将来を見据えたプランがあると好印象を与えられます。

【高校の志望理由書の書き方】準備編

【高校の志望理由書の書き方】準備編

志望理由書は、高校受験においてとても重要な役割を果たします。そのため志望理由書を書く前には、事前に準備が必要です。
まずは、以下3つの準備をすることから始めましょう。

志望校についてよく調べる

徹底的に自己分析する

高校にアピールしたいポイントを絞る

よりよい志望理由書を書くためには、これらのことを整理しておくことが重要です。
では、それぞれどのように整理したらよいのか確認しましょう。

志望校についてよく調べる

志望校の方針や校風などについて何も知らないのに「この高校に入りたい」とアピールしても、学校側に対して説得力がないですよね。
そのため、志望校がどのような生徒を求めているのかを知ることはとても大切です。

学校のホームページやパンフレットには、校長先生からのメッセージや学校の教育理念、進学実績や部活動の成績など、さまざまな情報が記載されています。
志望校は勉強や部活などにどのような特徴があるのか、どんな生徒を求めているのかなどをよく調べて、志望校のことを把握しておきましょう。

また、学校説明会にも必ず参加しましょう。学校説明会では、志望校の校風や通っている生徒の雰囲気を確認することができます。説明会に参加している中学生の様子もあわせて確認することで、自分が志望校に合う生徒なのかどうかがイメージしやすくなるでしょう。

徹底的に自己分析する

志望校についてよく知ると同時に、自分のこともしっかり把握しておくことが大切です。

例えば、
・自分の短所や長所
・得意なものと苦手なもの
・これまでの実績
・将来の夢
など、自分のことなのに、ぼんやりとしか把握できていない人も多いのではないでしょうか。

今の自分を徹底的に自己分析し、しっかり理解しておくと、「入学したら、こんな自分になりたい」ということを面接の際に説明しやすくなります。
シンプルに1つずつ紙に書き出していくというやり方がおすすめです。

高校にアピールしたいポイントを絞る

最後に、把握した志望校の情報や自己分析の結果をもとに、これらの中から自分のアピールポイントとして最も高校に伝えたいテーマを選び、テーマに沿った志望理由書を書きましょう。

【高校の志望理由書の書き方】テーマ別・内容編

では、具体的にどのようなテーマで志望理由書を書けばよいのでしょうか。
ここでは志望理由書のテーマにしやすいものを確認し、内容を考える際のポイントとして以下の3つを整理していきましょう。

自分の志望校の特色や方針をよく知り、自分との共通点を見つける

志望理由に関連するエピソードや、入学後にやりたいことを整理する

将来のどんな夢をかなえるためにこの高校に入りたいのかを明確にする

「この高校でなければならない」ということが伝わるような志望理由書を作成することが大切です。

志望校の方針と自分の共通点

まずは志望校の教育方針をテーマにする場合です。
高校にはそれぞれ求める生徒像や校風があります。そのため学校側は、学校の方針に合った生徒を求めています。

大切なのは、自分が高校生になってやりたいことが志望校の方針と合致していることです。
「なぜ自分が志望校の特色に合っていると思うのか」「どのような目的で入学したいのか」「その高校でなければならない理由は何か」を考えてみましょう。

志望理由に関連するエピソード

志望理由に関連するエピソードをテーマにする場合には、「自分の過去の実績」「志望校を決定づけたエピソード」「自分の実績と志望校がどうして結びつくのか」の3つの要素を整理します。

例として、「文化祭で見た吹奏楽部の演奏が素晴らしかったから、自分もこの学校の吹奏楽部に入ってあんな演奏をしてみたい」というエピソードと志望理由をもとに、印象的な要素を追加してみましょう。

まずは、「中学校で吹奏楽部に所属している」「仲間と力を合わせることが好き」などの自分の実績やアピールポイントを盛り込みます。
そして、「多くの大会で活躍している」「有名な先生が顧問を務めている」など、その学校にしかない特徴を追加します。

このような要素を追加することで、ただ志望校を決めたエピソードだけでなく、自分自身と志望校を結びつけた印象的な志望理由を作成することができます。

将来の夢と絡めた志望理由

これまでの自分がやってきたことと将来の夢を結びつけて、「将来の夢をかなえるためにこの高校に入りたい」ということをテーマにアピールすることもできます。
そのためには、「将来の夢のためにどうしたいのか」を明確にします。

例えば、「サッカー選手になるため小さい頃からずっとサッカーをがんばってきたので、サッカー部が全国大会に出ているこの高校に入って自分も全国大会を目指し、プロへの道を切り拓きたい」といったような明確な目標があると有利です。

スポーツ以外にも、進学を目的に志望校を選ぶ人もいるでしょう。その場合は、自分の志望する大学への進学実績などを志望理由にするのはもちろん、その学校が特色のある学科やコースを設置している場合には、そのことについても触れて学習意欲をアピールしましょう。

【高校の志望理由書の書き方】テクニック編

次に、実際に志望理由書を書く際のテクニックをご紹介します。
文章は書き方次第で伝わりやすくも伝わりにくくもなります。以下の3つのポイントを押さえて、文章を作成することを意識しましょう。

志望理由は結論から書く

志望理由は1つか2つに絞る

根拠やデータを明確に示して書く

見た目の読みやすさを心がける

文末表現に気をつける

第三者にチェックしてもらう

実際にどのように書いたらよいのか、具体的なテクニックを見ていきましょう。

志望理由は結論から書く

志望理由書を書くときは、「私が貴校を志望した理由は、○○だからです。」などの書き出しで、必ず結論から書きましょう。そのほうが、わかりやすく印象的な文章になるからです。
結論を書いた後に、根拠や体験談などを書きます。

また、さっと目を通しただけで要点がわかるような、簡潔にまとまった文章にすることも大切です。
例えば「理由は2つあります」と書き、箇条書きで2つの理由を列挙し、その後に説明を書くとわかりやすい文章になります。

志望理由は1つか2つに絞る

志望理由書の文字数は限られているため、志望理由は1つか2つに絞って書くことを意識しましょう。
数多く書いてしまうと、1つ1つが浅い内容になってしまい、熱量が伝わりづらくなってしまいます。

絞ってあげることで、より多くの熱量や説得力を持った志望理由書を作成することができるでしょう。

根拠やデータを明確に示して書く

いくら「ここの高校に行きたい」と思っても、その志望理由に見合う根拠やデータを具体的に示さなければ、説得力のない志望理由書になってしまいます。
例えば、「○○大学に進学するために、貴校を志望しました」というより、「○○大学に毎年50名以上の先輩方が進学されているので、貴校を志望しました」と数字を用いることで説得力がある文章となります。

説得力のある志望理由書を作成するために、根拠やデータは必ず記載しましょう。

見た目の読みやすさを心がける

志望理由書を書く際は、読みやすい字で書くことも大切です。
文字は読んでくれる人の身になって、大きく丁寧に書きましょう。また、文字の間隔や余白のバランスにも気を配りたいところです。

読み手にとって読みにくい志望理由書にならないように気をつけましょう。丁寧な文字で書かれた文章は、それだけで好印象を持たれます。

文末表現に気をつける

文章を書くときには、文末を敬体(~です/~ます)または常体(~だ/~である)のどちらかにそろえて書きます。
「~ました。~ました。」のように同じ文末表現が連続するような文章は、リズムが悪くなり読みづらくなる可能性があるので注意しましょう。

また、あいまいな表現が多いと、文章全体がぼやけてしまいます。
例えば「私は○○だと思います。」のような文章は自信のない印象を与えるので、「私の考えは○○です。」と言い切る表現にしましょう。

第三者にチェックしてもらう

志望理由書を書いたら、学校や塾の先生などの第三者に必ず添削してもらいましょう。
自分では気づきにくい漢字や文法のミス、矛盾に気づいてもらえることがあります。
志願理由書は減点方式で採点される場合が多いので、たとえよい文章を書いても、些細なミスが命取りになる可能性があります。

何度も第三者の添削をしてもらい、少しでもいいものを仕上げましょう。

まとめ

印象に残る志望理由書の内容から、伝わりやすい文章を書くためのテクニックまで、よりよい志望理由書を書くコツについて解説しました。

志望理由書を書く際には、まずは志望校についてよく知ること、自分についてよく知ることが大切です。そして、「いかに自分が志望校の校風に合っているか」「どうしてこの高校でなければならないのか」を伝えます。

また、面接が行われる学校では、志望理由書をもとに面接が行われこともあるので、提出する前に必ずコピーを取って手元に残しておきましょう。

これまでやってきたことや将来の夢と結びつけて、入学したいという気持ちがしっかりと伝わる志望理由書を書き上げましょう。

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