2021.02.17 2023.12.19
勉強に疲れたときはどうしたらいい?疲れの原因と対処方法を解説
受験生の誰もが、1秒でも長く勉強に集中できる時間を増やしたいと思っていることでしょう。しかし、勉強中に疲れを感じると集中が途切れ、そのまま勉強を続けても非効率です。
勉強中に疲れを感じたら、まずは疲れを解消するための対策を取ることが大切です。そもそも机から動いてもいないのに、なぜ勉強中に疲れを感じてしまうのでしょうか。
今回は勉強中に疲れを感じる原因から、疲れたときに起こる症状、勉強疲れを感じたときの対処法について詳しく解説します。
勉強中に「疲れた」と感じる原因は何?
勉強中は、体を動かす機会が少なく、体力を大きく消耗することはないはずですが、疲れは確実に体内に溜まっていきます。まずは勉強中に疲れを感じてしまう原因についてチェックしてみましょう。
眼精疲労
長時間勉強していると、延々と文字を見続けるため、やがて目が疲れてきます。目には、たくさんの情報を脳に送るために、さまざまな神経が備わっているといわれています。そのため、近くのものを見続ける行為が続くと、目が疲労するのはもちろん、脳に悪影響を与えることになり、めまいや頭痛などの症状が出て、眼精疲労の原因となる可能性もあります。
また、文字がかすんだり歪んだりして見えるときや、目の乾きなどの不快感があるときは、目が疲れていることも一因に考えられます。目の疲労から集中力が低下したり、やる気が出なくなったりすることもあります。
体の疲れ
勉強時は体を動かさず同じ姿勢が続くため、血流が悪くなりやすい状況にあります。すると、疲労物質が体内に溜まり、肩こりや腰痛につながることもあります。ひどい場合だと、疲労感にとどまらず痛みが生じるケースもあるため、注意しましょう。
ほかにも、勉強以外の活動により、身体的な疲労が体内に蓄積されていて、勉強時になってから体の疲れを感じている可能性も考えられます。
ストレス
苦手意識を持っている科目や、わからない問題に直面しているときは、誰しもがストレスを感じていることでしょう。その時間が長引くほど、「楽しくないけどやらなきゃいけない」という義務感により、さらなるストレスを感じることもあります。
ストレスは疲労感に直結するため、勉強時間の長さにかかわらず、ストレスに感じる物事が多いほどすぐに疲れを感じやすくなります。
勉強時はメンタルの状態がよくないと、集中力が思うように続きません。勉強へのストレスはもちろん、日常生活や人間関係で抱えるストレスも影響してくるので、自分が何にストレスを抱えているのか原因を探ることも大切です。
睡眠不足
睡眠不足だと、脳も体も疲労状態に陥りやすく、勉強中にも疲れを感じやすいでしょう。特に脳は、睡眠中に情報を処理する役割を持つといわれています。
睡眠時間の不足で脳が情報を処理できる時間が短くなると、脳が抱えられる情報量が限界に達し、オーバーフローを起こしてしまいます。次第に脳は新しい情報を受け入れられなくなり、勉強への集中力やモチベーションの低下へとつながっていくのです。
脳の栄養不足
「脳が疲れた」と感じたことのある受験生もいるのではないでしょうか。これは脳が、栄養不足に陥っているからです。
勉強中は、脳もエネルギーを消費しています。脳のエネルギー消費量は、人体が消費するエネルギー量の20%をも占めるといわれており、脳が働くためには大量のエネルギーが消費されているといえます。
脳はブドウ糖をエネルギーに変換して吸収するため、脳にエネルギー補給をするには大量のブドウ糖が必要となります。このブドウ糖が不足してしまうと、脳はエネルギー不足となり疲れにつながるのです。
勉強に疲れた時に起こる症状
次に、勉強に疲れを感じたときにどのような症状が起こるのか、具体的に見ていきましょう。
頭痛がする
疲れていると、勉強に取り組んだ時に頭痛を感じるようになることがあります。
眼精疲労や睡眠不足など前述のようにさまざまな原因がありますが、頭痛がある状態で勉強しても、なかなか頭には入らず集中することができません。
イライラする
疲れやストレスが溜まっていると、ちょっとしたことでもイライラしやすい状態になります。
勉強中にイライラしてしまうと集中して勉強することができなくなってしまいます。
集中できない
疲れが溜まると勉強へのモチベーション、つまり「やる気」が下がってしまうこともあります。
疲れていると「勉強したくない」「やる気がでない」という状態に陥ってしまい、勉強に集中することが難しくなります。
よく眠れない
勉強中に疲れてしまう原因の1つにストレスがあります。特に大学入試など大きな試験が近づくと、本当に合格できるのか、というように不安を抱きストレスが溜まります。
このようなストレスによる疲れの場合、夜によく眠れなくなってしまうことがあります。睡眠時間は確保できていても睡眠の質が悪く、なかなか疲れが取れないこともあります。
勉強に疲れた…すぐにできる対処法とは?
「勉強に疲れた」と感じているのに、無理やり勉強し続けるのは得策ではありません。効率よく勉強を進めるためにも、疲れを感じたら、一度勉強を中断して、心身を休めましょう。勉強に疲れたときにすぐできる対処法を紹介します。
体を適度に動かしてストレッチを行う
同じ体勢を取り続けていることから、疲労を感じている可能性も高いので、まずは体を適度に動かしてみましょう。
その場で伸びをしたり、首や肩を回したり、肩を上下させたりするなど、簡単なストレッチを行うだけでも、効果が期待できます。特に首や肩、腰は疲労が溜まりやすいので、重点的に伸ばしてあげるとよいでしょう。
また、時間に余裕があれば散歩に出かけてみるなど、なるべく全身を動かすのがおすすめです。体を動かすことで、気分転換や息抜きにもなり、勉強を再開するときに前向きな気持ちで取り組めるようになります。
ゆっくり深呼吸をする
勉強に疲れたら、ゆっくり深呼吸をして、脳に酸素を取り込みましょう。同じ体勢やストレスを抱えた状態が続くと、無意識に呼吸が浅くなり脳が酸素不足に陥るといわれています。酸素不足になることで、疲労感が出るのはもちろん、集中力の低下や頭痛、目のかすみなどにもつながります。
深呼吸を繰り返すことで、脳に酸素が行き届くだけでなく、副交感神経が刺激され、脳と体をリラックスさせる効果も期待できます。さらに、休憩のついでに外の新鮮な空気を吸うと、よりリフレッシュした気分になれるでしょう。
目を休める
目の疲れが体にも影響している可能性は非常に高いです。休憩中はついスマホやパソコンを利用してしまう人も多いと思いますが、それでは疲れを解消できません。目に違和感があったり、目や頭が重たいと感じたりするときは、目を休めるのが一番です。
数分間目を閉じるほかにも、目薬をさしたり、温かいアイマスクやお湯に浸したタオルで温めたりするのも効果的です。目の疲れやコリは蓄積されていくものなので、早め早めの対処を心がけましょう。
仮眠を取る
目だけでなく体そのものを休ませるのも効果的です。特に疲労感に加えて眠気を感じるときは、少しだけ仮眠を挟むとよいでしょう。仮眠を取れば、脳や体の疲れも和らぎ、気分もリフレッシュされます。
ただし、仮眠する際は、眠りすぎないように注意しましょう。長時間眠ってしまうと、夜に眠れなくなったり、すぐに覚醒できず勉強を再開できなくなったりするなど、さまざまな影響を引き起こしかねません。仮眠は15~20分、長くても30分程度にとどめておきましょう。
糖分を補給する
勉強中は、想像以上に大量のエネルギーを消費して、脳を働かせています。疲労感とともに眠気やだるさを感じるときは、脳に栄養が足りていない可能性も高いです。長時間の勉強を乗り切るためにも、脳のエネルギー源である糖分を定期的に補給するようにしましょう。
糖分はチョコレートやラムネといったお菓子や、ご飯やパンなどに含まれる炭水化物から摂取できます。長時間勉強を行う際は、間食の時間をあらかじめ設けておくのも1つの手です。
ただし、食べ過ぎると満腹感からさらなる眠気を引き起こしたり、虫歯や肥満の原因となったりすることもあるので、適度に摂ることを心がけましょう
人と話す
ずっと1人で勉強に取り組んでいると、疲れてしまうものです。特に苦手科目やわからない問題を解くときは疲れを感じやすいです。また、1人で黙々と勉強していると「がんばっているのにできない」といったネガティブ思考に陥ってしまい、ストレスや疲れを溜め込んでしまうケースもあります。
勉強とはまったく関係ない話を家族や友人とすることで気分をリフレッシュできます。
どうしても不安な場合は先生や家族など身近な人に相談して上手く気持ちを吐き出しましょう。友人と共感したり、情報交換したりすることも効果的です。
病院に行く
どうしても頭痛が消えない、精神的に辛いといった場合は病院に行くのも1つの手です。
勉強による頭痛は基本的に大きな病気ではありません。早めに受診し、痛み止めをもらい問題がないことを確認するだけでも精神的な余裕は生まれます。
悪化すると心の病を発症する可能性があります。そうなる前に早めに受診し、解決することが大切です。
勉強疲れをなくしたい!日ごろから気をつけておきたいこと5つ
そもそも勉強で疲れにくい体をつくろうと心がけることも、受験生にとっては大切です。日ごろからの積み重ねが、長時間の勉強を乗り切るコツでもあります。勉強で疲れないようにするために、気をつけておきたいことを紹介します。
勉強中の姿勢に気をつける
勉強中は、つねに前かがみの姿勢になりやすく、集中するほど前のめりになってしまう人も多いのではないでしょうか。
姿勢が悪いまま勉強を続けていると、首や肩、腰に負担がかかりやすく、身体的な疲労を蓄積する原因となります。慢性的な疲労から勉強中の疲れを引き起こすことも多いため、日ごろから疲れを溜めないよう、正しい姿勢で勉強に取り組むよう心がけましょう。
姿勢が悪くなってきたと感じたら、すぐに姿勢を戻し、それでも前のめりになるときは休憩を挟むなど、「姿勢を悪くしたまま勉強しない」という決まりを徹底させて疲れないようにしましょう。
規則正しい生活を心がける
疲れにくい体をつくるためには、睡眠時間をしっかり取ることも大切です。体をしっかりと休める習慣をつければ、勉強中に感じる疲労も軽減できるでしょう。
また、脳は、学んだ学習内容を記憶として睡眠中に定着させるといわれています。つまり、睡眠不足が続くと、記憶できる量が少なくなり、多くのことを学んでも忘れてしまう可能性が高くなるのです。
勉強効果を高めるという意味でも、睡眠時間の確保は必要不可欠です。毎日しっかり睡眠を取るためにも、起床時間、就寝時間を決め、規則正しい生活を送るようにしましょう。
食事に気をつける
健康な体づくりには、質のよい食事も欠かせません。勉強中はエネルギーを使うため、食事をきちんと摂り、長時間の勉強に耐えられるエネルギーをチャージしておきましょう。脳の栄養となるブドウ糖を得るためにも、炭水化物は特にしっかりと摂るようにしましょう。
また、ビタミンBやビタミンCが不足すると、目が疲れやすくなり、勉強への集中力も下がりやすくなるとされています。ビタミンBは豚肉や納豆、カツオなどから、またビタミンCはフルーツや野菜類、いも類などから摂取できます。栄養バランスが整った食事を意識して、毎日3食きっちり摂りましょう。
ほかにも、イチョウ葉エキスやチロシンは、頭痛など脳の疲労改善に効果的だといわれています。食事では摂取しにくい栄養素などは、通常の食事と合わせてサプリメントで補うのもよいでしょう。
休憩時間を取る
なるべく多くの時間を勉強に充てたいからといって、長時間ぶっ続けで勉強していませんか?集中力を維持しながら勉強を進めるためには、適度な休憩時間も必要不可欠です。また、1つのことに集中できる時間は限られており、休憩なく勉強を続けていると、疲労も蓄積されていく一方です。
勉強中に疲れを感じないようにするには、毎日の勉強時間の中に、あらかじめ休憩時間を設けておくことが大切です。休憩時間の目安としては、学校の授業と同じように、45~50分勉強したら10分休憩を取るとよいでしょう。
また、志望校の試験時間を想定して休憩を取るのもおすすめです。例えば、志望校の試験時間が90分であれば、前もって90分ごとに15分の休憩を取る習慣をつけておけば、入試本番にも普段と同じコンディションで臨めるようになります。
自分の学力に合った勉強内容に取り組む
取り組んでいる勉強内容が自分の学力に合っていないと、わからない問題が多くなり、ストレスが増える一方です。余計な勉強疲れを引き起こさないためにも、自分の学力に合った勉強内容に取り組む習慣をつけることも大切です。
毎日計画的に行っている勉強内容や難易度を見直し、現時点の自分に合ったレベルから始め、自分のペースに合わせて徐々にレベルを上げていくようにしましょう。自分に合った学習内容がわからない人は、学校の先生や塾の先生を頼るのもよいでしょう。
まとめ
勉強中に疲れたと思うのは、人間として自然な現象です。受験生にとっては、ただ勉強時間を長く確保することよりも、勉強疲れを感じないようセルフケアを行いながら、自分に合った勉強スタイルで取り組んでいくことが何よりも大切です。
明光義塾では、生徒一人ひとりに合った授業カリキュラムを用意し、自分の学力に合った勉強が進められるよう、全力でサポートいたします。生徒の「わからない・できない」を解決し、一人ひとりのペースに合わせた授業を行っています。受験に向けて、より集中力を高めて勉強に励みたい方は、ぜひ明光義塾へお問い合わせください。
この記事を家族や友人に教える
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