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2021.04.21      2023.10.06

ブドウ糖・カフェイン・DHAは効果ある?勉強に効果的な食べ物の摂り方を解説

ブドウ糖・カフェイン・DHAは効果ある?勉強に効果的な食べ物の摂り方を解説

志望校の受験において合格を勝ち取るためには、効率よく勉強しなければなりません。そのためには、脳をしっかり動かせるように健康を保つことが大切です。

脳を働かせて勉強に集中するための方法として、食べ物を見直すという方法があります。
集中して勉強するために、脳の活動や体づくりを食べ物でサポートできるのであれば、取り入れたいと考える人は多いでしょう。
しかし、「勉強によい」といわれている食べ物の中には、摂り方を間違えると逆効果になる食べ物もあります。
今回は、合格を勝ち取るための食べ物を紹介します。

勉強によい?食べ物1:ブドウ糖を含む食べ物

ブドウ糖が多く含まれた食べ物は勉強によい食べ物として挙げられます。
どのように効果があるのか、また食べる際の注意点についても見ていきましょう。

ブドウ糖は脳のエネルギー源で集中力のもと

ブドウ糖は脳のエネルギー源となるものであり、勉強をはじめとする脳の活動には欠かせないといえるでしょう。補給することで、脳のパフォーマンスを上げることができます。

糖分が減ると血糖値が下がります。その結果、脳を動かすためのエネルギーが不足するため、集中力が下がってしまいます。また、血糖値が下がるとアドレナリンを分泌してしまうため、イライラしやすくなり、落ち着いて勉強するどころではなくなってしまうこともあります。

勉強中におすすめのブドウ糖を含む食べ物は?

勉強中でも食べられる食べ物でブドウ糖を含むものとして、バナナやラムネ、ガム、チョコレートなどが代表的です。特にバナナはブドウ糖だけでなくさまざまな糖質を含み、また手軽に食べられるのでおやつにぴったりです。

一方で、チョコレートや甘い飲み物などは、コンビニなどでも手軽に購入できるため、簡単にブドウ糖を摂取できるものとして勉強の休憩用に準備している人も多いでしょう。

しかし、これらの糖質は血糖値を急激に上昇させてしまう性質があるため、おすすめできません。実は、糖質の摂り方によってはかえって脳の活動を悪くすることがあるのです。

ブドウ糖による「血糖値スパイク」は逆効果

脳にエネルギーを与えたいからといって、手軽に摂れる甘い飲み物ばかり飲んでいると逆効果になる可能性があります。ブドウ糖や砂糖を直接摂ると、血糖値が急上昇した後急降下する「血糖値スパイク」を引き起こしてしまうからです。

甘いものを摂り、血糖値が急上昇すると、インスリンというホルモンの働きによって血糖値の上昇が抑えられ、今度は急降下します。このとき、体にはさまざまな不調が起こります。 このようにして血糖値スパイクに陥ると、眠くなってぼーっとしたり、イライラしたりします。

脳の活動をよくしたいという目的のためにブドウ糖を摂っているのに、血糖値スパイクに陥れば集中力が落ちてしまい、結果的に勉強の効率を下げてしまうことにつながります。また、肥満や糖尿病になるリスクもあるため、注意が必要です。

ブドウ糖は日常の食事から摂るのがベスト

甘いものからではなく食事からブドウ糖を摂ると、血糖値はゆるやかに上昇していきます。血糖値の急上昇を避ければ、血糖値スパイクのリスクを減らすことができるでしょう。
ブドウ糖は、勉強前に摂る食事から補給することをおすすめします。

食事から摂取する場合、炭水化物がブドウ糖に変換されます。ブドウ糖は食事(炭水化物)から摂るのが基本だと覚えておきましょう。

間食でブドウ糖を補給する場合は、血糖値を抑える効果のある食物繊維や、糖分を代謝してエネルギーに変換するビタミンB1などを同時に摂ると効果的です。

勉強によい?食べ物2:カフェインを含む食べ物や飲み物

カフェインを摂ると頭がスッキリして勉強がはかどる、と感じることがあります。そのため、「勉強をするときはカフェインが欠かせない」という人もいるかもしれません。

ここからは、カフェインが勉強にどのような効果があるのか見ていきます。
また、カフェインを摂りすぎた場合のデメリットについてもチェックしていきましょう。

脳の覚醒効果がある「カフェイン」

カフェインは眠気を覚ましたいときや、体をシャキッとさせたいときなどに摂られることが多く、コーヒーやエナジードリンク・チョコレートに多く含まれています。

カフェインはコーヒーやお茶などの食品に天然成分として含まれているもので、それを抽出したものは、片頭痛や高血圧性頭痛の医薬品成分としても使われています。

最近の研究では、カフェインは脳を覚醒させるだけではなく、集中力や注意力を高めて、記憶力もアップする効果もあることがわかっています。勉強する際にカフェインを用意している人が多いのもうなずけるでしょう。

しかし、勉強に集中したいからといってカフェインをたくさん摂取することは、逆効果になる可能性があります。カフェインの過剰摂取にはリスクが伴うからです。

睡眠障害やカフェイン中毒になるリスクがある

メリットしかないように思えるカフェインですが、カフェインを過剰に摂取すると、短期的な記憶力の低下や脳の疲労感が引き起こされるほか、不安感が増大されることもあります。

夜の勉強時間に、眠気防止のために摂り続けてしまうと、依存状態になることもあります。そうなると眠りが浅くなったり、何度も目が覚めてしまったりして、睡眠不足を引き起こす原因になります。効果的な勉強のためには十分な睡眠が不可欠ですから、学習効率も下がりかねません。

欧州食品安全機関から出された意見書によると、健康を害さない1日のカフェイン摂取量は、成人の場合体重1kg当たり3mgとされています。また、知見が不十分ではあるものの、18歳未満の未成年者においても同様だと推測されています。

カフェインを多く摂取すると、そのときは気分が高揚しますが、カフェインが体から抜けるときに気分の落ち込みや頭痛などの離脱症状が現れるため、注意が必要です。

また、未成年が大量に摂取するとカフェイン中毒や依存症になるリスクもあるため、適量に留めておくようにしましょう。

カフェインを摂取するなら昼過ぎまで

「カフェインを摂るのは昼過ぎまで」と決めることで、生活リズムを崩すことなく、効果的にカフェインを摂取できるでしょう。

夜は、眠くなるのが当然の時間帯です。この時間帯に無理にカフェインを摂って脳を覚醒させるのは、長い目で見れば逆効果です。カフェインを摂るなら朝から昼過ぎまでにして、夜はぐっすり眠ると、翌日の学習効率を上げることができます。

勉強によい?食べ物3:DHAを含む食べ物

勉強によい食べ物として、DHAが含まれた食べ物をすすめられることがあります。
「脳によい」「脳の機能を高める」とされていますが、実際はどうなのでしょうか。
どのような効果があるのか、何から摂取すればよいのか見ていきましょう。

記憶力を高める「DHA」

DHAは脳の発達と活動に重要なn-3系多価不飽和脂肪酸で、正式名称は「ドコサヘキサエン酸」といいます。脳の記憶中枢を構成する脂質の1つであり、「頭がよくなる」としてサプリなどが市販されています。

DHAサプリの効果は未実証

「頭がよくなる」という宣伝によって人気のDHAサプリですが、効果の実証はマウスでの実験までで止まっています。また、飲めば記憶力などが急に向上するというものではなく、そのような効果は科学的には証明されていません。

とはいえ、脳の発達と機能のために重要と考えられている脂質なので、成長期であり、これから勉強をたくさんすることになる受験生は、積極的に摂るとよいでしょう。

DHAは魚から摂取しよう

DHAは「摂取すると頭がよくなる」というよりも、長期的に不足させないことが大切な栄養素といえるでしょう。DHAは体の中で作り出すことができないため、食品から摂取しなければなりません。

摂取する場合はサプリからではなく、栄養バランスの面でも優れている魚から摂ることをおすすめします。DHAが多く含まれている魚は、サバやイワシ、サンマ、ブリ、マグロ、カツオなどです。

またDHAは刺身など、生の状態の食べ物のほうがたくさん摂れます。焼き物や煮物にしてしまうと、生の状態に比べてDHAの含有率が20%程度減少し、揚げ物では半分程度まで減ってしまいます。

魚の種類にもよりますが、刺身で食べられるものは生で摂るようにすると効率的に摂取できます。

受験の長期戦を乗り切る体力づくりを

受験の長期戦を乗り切る体力づくりを

勉強で必要なのは脳の働きだけと考えがちですが、体力も必要です。特に受験勉強は長期戦のため、途中で体調を崩すと勉強時間が減ってしまい、学習計画も狂ってしまいます。そのため、受験勉強を戦い抜く体力をつけることは重要といえるでしょう。

ここからは、体力づくりのために必要なことをチェックしていきましょう。

勉強のゴールデンタイムは午前中

脳科学では、脳の働きは朝が一番よいとされています。受験勉強というと、夜中に家族が寝静まった後、机に向かって一生懸命問題を解いているイメージをする人もいるかもしれませんが、実は深夜の勉強は効率が悪いためおすすめできません。

勉強をするのであれば、午前中がベストです。
脳の機能を活性化させるために、朝の時間帯に有酸素運動で体を動かしておくのもよいでしょう。
朝はボンヤリしてしまう人も、軽いジョギングなどをしてから勉強に取り組むことで、集中力を高める効果が期待できます。
運動をすれば肥満防止になるだけでなく、体力づくりもできるため一石二鳥です。

テストも入試もすべて日中に行われる

どのようなテストや入試も、真夜中に行われることはありません。夜型の生活スタイルで、「夜になると頭が冴えて集中できる」という人もいるかもしれませんが、これでは本番で実力を発揮できない可能性があります。

日中にベストコンディションで試験に臨めるような生活習慣にすることで、本番で思った通りの成果を出すことができるでしょう。

規則正しい食事、特に朝食で生活を朝型に

高校受験を控える年齢になると、準備に時間がかかるなど忙しさから朝食を摂らないで学校に行くこともあるでしょう。しかし、規則正しい食事は、生活リズムを整えることにつながります。午前中の学習効果を最大限に引き出すためにも、朝食を摂ることをおすすめします。

朝食を摂ると、体内時計を朝型に変えることにも期待できます。「朝は食欲がない」という人は、バナナなど食べやすいものから少しずつ食べるようにして、徐々に朝食をしっかり摂る習慣をつけてください。

【まとめ】勉強によい食べ物を知って受験を乗り切ろう

「脳によい食べ物」と聞いたからといって、たくさん食べてしまうと逆効果になることもあります。どのように食べたらよいのか、何から摂ればよいのかを確認してから実践するようにしましょう。

脳のエネルギー源であるブドウ糖は、足りなくなると集中力が下がってしまいます。かといってチョコレートや甘い飲み物から補給してしまうと、血糖値が乱高下する「血糖値スパイク」を引き起こす恐れがあります。

また、カフェインには脳を覚醒させ、集中力を高める効果がありますが、摂りすぎることで睡眠不足に陥ったり、依存症や不安感を引き起こしたりする原因になることもあります。

受験は長期戦なので、体力も必要です。必要な栄養素は食事から摂ることを基本にし、健康的な体づくりをしておくことも大切です。

正しい知識を持って勉強によい食べ物を摂り、体力をしっかりとつけて合格を勝ち取りましょう。

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