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2021.04.22      2023.10.06

文法は英語の基礎固め!英語を自分の言葉にするための勉強法

文法は英語の基礎固め!英語を自分の言葉にするための勉強法

英語の勉強をする上で、日本人は特に文法の学習に取り組みますが、「ネイティブは文法なんて気にしていないらしい」ということを聞いたことがある人もいるかもしれません。
確かに、友達と雑談するときに日本語の文法を意識している人は少ないでしょう。英語のネイティブスピーカーにおいても同じことがいえると考えられます。

しかしこれでは、「英語は文法が大切だから、しっかり勉強しましょう」といわれても、文法の勉強の必要性を感じられなくなってしまいます。
学校や塾で文法を勉強する理由がわからないままでは、勉強がはかどらないでしょう。

文法は英語の基礎であり、読解はもちろんリスニングやスピーキングにも必要な知識です。英語を自分の言葉として相手に伝えるために、基本的知識として文法を学ぶことは必須といえます。

ここではその理由と、英語の文法の効果的な勉強法について解説します。

英語文法の勉強法を知る前に、そもそも「文法」とは?

そもそも、文法とはどのようなものなのか、なぜ文法の勉強が必要なのか、知っていれば前向きな気持ちで勉強に取り組めます。
ここではまず、「文法」について解説します。

文法は生きた言語から抽出された法則性

文法と聞くと「色々なポイントがあって難しい」と思う人もいるかもしれませんが、言葉は文法があってはじめて正しい意味が伝わるものです。文法は言語の法則性(ルール)であり、それを知ることで正しく意味を理解でき、使うことができるようになります。

ネイティブは勉強するまでもなく体得する

ネイティブに聞くと「文法なんて知らない、わからない」といわれるため、文法は必要ではないと勘違いしてしまうことがあります。

日本人が母国語である日本語に子どもの頃から触れ、話せるようになってから学校で文構造を学ぶのと同様に、ネイティブは子どもの頃から英語に触れているため、文法を意識せずとも使えるのです。

外国語学習者は抽出された文法を学習するほうが効率的

私たちに文法が必要な理由は、文法の勉強は外国語を習得する際に効率がよいからです。
文法は、「新しい言語を学ぶときに必要なもの」と考えるとよいでしょう。

単語をたくさん覚えて語彙力を増やすことも大切ですが、それを使うためには、法則性(=文法)を理解しておくことが必要になります。英語には日本語とは違った体系的な法則性があるため、それらを押さえることで効率よく習得できます。

ゴールは英語を英語のまま理解し伝えること

文法を正確に把握することは、リーディングだけでなくリスニング力をつけるための土台となる部分です。最終目的は「ゆっくり読めばわかる」というレベルではなく、即座に反応できるようにして、ネイティブ同様に英語を理解して話すことです。

英語の文法は英語技能の基礎

英語の文法を勉強することは、長文読解などのリーディングに効果があるといわれています。
しかし文法は、リーディングだけではなくリスニングやスピーキングなど、すべての技能の基礎となります。

それぞれがどのように文法を必要とするのか、確認していきましょう。

読解

高校入試はもちろん、大学入学共通テストでも出題される英語の読解では、文章の意味を正しくとらえる必要があります。単に単語の意味を知っているだけでは理解できないことも多く、文法を身につけてはじめて文章の正しい意味がわかります。

英文法も初歩のレベルでは、ある程度の英文までしか理解ができません。理解できる英文の範囲を広げるためには、さらに英文法を勉強してレベルを上げていく必要があります。

英作文

自分の意見を英語で伝える際に、文法の理解があれば非常に役立ちます。文法は文字どおり「文の法則」です。文法を理解すると、正しい英文を書けるようになるでしょう。
英作文が苦手な場合は、あらかじめ必要な文法を押さえたり、簡単な英文を使ったりし、解答例を参考に「この場合の質問にはどのような伝え方をすればよいのか」を理解することから始めると効果的です。

リスニング

リスニングで単語が聞き取れたとしても、文法がわからないと時間軸や意味がイメージできなくなることがあります。これは、聞き取りながら頭の中で文法に当てはめ、文の意味や展開を予測することができないからです。

文法を学ぶと文の構造がわかるので、次に来る単語の要素が何なのかを想像できます。文法を理解することで、リスニングが楽になるでしょう。

スピーキング

英作文と同様に、相手に自分が思っていることを伝える必要があるスピーキングにおいても、基本的な文法を理解する必要があります。
日本語を話すのと同様に、自然と流れるように英語を話すためには、あれこれ考えている時間はありません。

例えば、日常生活で車を使うためには、車を運転する前に「赤信号のときはブレーキを踏んで止まる」などの基本的な知識をつけてから、運転の練習を重ねることが必要です。
これと同様に、文法の知識を身につけてからスピーキングの練習をすることで、英語による意思疎通ができるようになるでしょう。

採点では「語彙」よりも「構成」を理解しているかが見られる

試験でも、単語力より文法や構成を正しく理解しているかが重点的に見られます。配点のウェイトも大きいので、学校のテストで点数を取るためにも文法の学習は大切です。

英語の試験では、選択式の穴埋め問題が出題されることもあります。文法を理解していれば、選択肢の単語自体は知らなくても、前後の単語と文の構成から穴埋め部分に入る品詞の違いを把握することで正解がわかることも少なくありません。

英語の文法の効率的な勉強法

英語の文法の効率的な勉強法

英語を学習するうえで、文法を学ぶことは重要だとわかりました。
では、英語の文法を効率的に勉強するには、どのようにすればよいのでしょうか。
ここからは、おすすめの方法を紹介します。

1冊の参考書を完全にマスターするのが基本

英語の文法を勉強する際にありがちな間違いは、たくさんの参考書に手を出してしまうことです。

例えば、友達から「あの参考書がよい」と聞けば同じものを使いたくなり、これまで取り組んでいた参考書は途中でやめてしまったという経験がある人もいるかもしれません。

しかし大切なのは、1冊の参考書を選んで完全に自分のものにすることです。
そのためには、身につけるべき文法が網羅されている参考書を選ぶことと、自分が何を理解できていないのかを把握し、その部分を繰り返して読み込むことが必要です。

1回目で理解できるようになることは少なく、記憶にもあまり残らないため、完全に理解できるまで繰り返し学習しましょう。
1回目では理解できなかったものも、すべてやり終えた後にもう一度見てみると、すんなり理解できることも少なくありません。

まずは全体に目を通す

参考書に取り組む際は、すぐに問題を解きはじめるのではなく、最初に解説と例文に目を通して頭で理解することから始めましょう。

「とにかく問題を解こう」と解説を飛ばしてしまう人がいますが、それでは学習効率が悪くなってしまいます。内容を理解してから、問題を解くことをおすすめします。

例文を音読する

文法の単元ごとに、例文が用意されています。その例文を何度も音読し、見ないでもいえるように覚えてしまいましょう。

文法について詳しくなった「つもり」の人の多くは、ある英単語の並びを見たときに「それは不可算名詞」「これは付加疑問文」などと文法の名称をいうことができます。
しかし、それらは単なる「英文法の用語」でしかありません。

大切なのは、用語ではなく文法そのものです。それを使ってどのように英文が作られ、日本語にはどのように訳されるのかを、理解して身につけていくようにしましょう。

そのためには、例文を丸暗記するほど音読することが有効です。そうすれば、リスニングやスピーキングなど、リアルタイムで英語を使わなければならないときも、例文で練習したフレーズが出てきたときにはすぐに応用して使えるようになるでしょう。

人に説明できるようにする

文法は、文の法則です。したがって、「なぜそうなるのか」を人に説明するつもりで学ぶと理解が深まります。

これは他のことにもいえますが、人に説明するためには、その内容を正確に理解していなければなりません。自分の理解が浅いと、人に説明していくうちに自分の中でも疑問点や説明できない点が出てくるでしょう。

人に説明できるくらいのレベルに到達するということは、学んだ内容について深く理解しているということです。文法を人に説明できるようになることを目指しましょう。

問題を解く

もちろん問題を解いて理解度を確かめ、完全に自分の知識として定着させることも必要です。一通り文法を学んだら、実際に問題を解いてみましょう。
その際、1問に何分もかかる問題は理解していない問題です。あとで復習しやすいように、マークをつけておくとよいでしょう。

学んだことは多くの問題を解くことで記憶に定着します。問題を解いた後は、「自分がどこで間違えたのか」といった理解できていない部分を把握することも、学習を進めるうえでは重要です。

構文を用いて作文する

音読した構文は、自分で英文を作る際に役立ちます。英文の意味をイメージし、スラスラ言えるレベルまでできたら、それをもとに英作文を書いてみましょう。

日常生活の中でも、自分が英語で伝えたいことを英語で書く練習をすることで、英語力が向上します。
文法を身につけたら、それを使って英語を自由自在に使いこなせるように練習しましょう。

文法を制覇して英語を英語のまま理解しよう!

文法は英語のすべての技能につながるため、しっかり身につけたいものです。
ここからは文法を制覇し、英語を英語のまま理解するためのポイントを紹介します。

語順を把握する

日本語と英語では、語順が異なります。 語順の違いは、日本人が英語学習に多くの時間を割いているにもかかわらず、なかなか英語を話せるようにならない理由の1つだといえるでしょう。

英語を母国語としない人が、英語の語順を把握するために必要なのが文法です。「文法を勉強しなければならない」と考えるのではなく、「英語を理解するためには文法を学ぶのが近道だ」と考えるようにしましょう。

英文を頭の中で翻訳せずに読む

リスニングだけでなく、リーディングでも英語を理解するのに時間がかかる人がいます。
英語を日本語の語順で読もうとすると、後ろから訳すことになり、理解するのに時間がかかってしまうのです。

「英語脳」などとも呼ばれますが、英語は英語のまま理解することが大切です。翻訳機のように頭の中で日本語に訳そうとするのではなく、読んだり聞いたりした英語を頭の中でイメージし、英語のまま把握できるようにしましょう。

これができると英語を理解しやすくなるうえ、問題を素早く解くことにも役立つでしょう。英文法を勉強するときも日本語に訳そうとするのではなく、例文を覚えるときのように、英語のまま理解できるように勉強することをおすすめします。

日本語を経由せずに書き、話す

日本語を経由することなく、英語を使いこなせるようにしましょう。
語順を変えることなく単語を当てはめていけば、英語だけで読み、考え、書き、話せるようになります。

英語を英語のまま理解することができるようになれば、日本語を経由する時間が必要なくなるため、学習効率が上がるだけでなく、問題を解くスピードも桁違いに速くなります。

英語の試験で必要となる技能のすべてにおいてメリットがあるため、できれば最初の段階から、英語のまま理解するくせをつけておきたいものです。日本語に訳しながら勉強している人は、今からでも遅くないので、英語を英語のまま理解するように勉強法を変えていきましょう。

まとめ

英語の文法を学ぶと読解はもちろん、作文、リスニング、スピーキングなどの能力も上がります。また、日本語に訳さず、英語の語順のまま理解するためにも文法が必要です。

英語の文法をマスターするためには、まずは1冊の参考書を完全に自分のものにすることを目標にしましょう。人に説明できるくらいまで、深く理解することをおすすめします。問題を解くだけでなく、自分で英文を作って自由に使いこなせるように練習しましょう。

英語は、高校受験はもちろん、大学受験でも必要になります。社会に出た後も必要になる場面があるでしょう。
この記事で紹介した内容を参考に英文法を勉強して、ぜひ英語を体系的かつ総合的に身につけてください。

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