2022.02.22 2023.10.09
塾に通うなら個別指導と集団指導のどっちがよい?お子さまに合った塾の選び方
近年、学習塾の指導スタイルは多様化しています。お子さまに合った学習塾選びに悩む保護者の方は多いでしょう。
さまざまな種類があるなかでも、学習塾は大きく個別指導塾と集団指導塾の2つに分類することができます。この記事では、個別指導塾と集団指導塾の指導スタイルの特徴やメリット・デメリットを比較していきます。
お子さまの性格や学習意欲によってどちらを選べばよいかガイドしますので、お子さまの通塾を検討している方は参考にしてください。
個別指導と集団指導に大別される学習塾
学習塾は大きく個別指導塾と集団指導塾に大別されます。それぞれの特徴を比較してみましょう。
個別指導塾とはどんな塾?
個別指導塾では講師1人が生徒1~3人を受け持ち、授業を進めていきます。生徒自身が考えて問題を解き、講師とともに理解度をチェックするというサイクルを繰り返すことで、生徒が自分の力で答えを導き出す力を養います。
学習カリキュラムは生徒の学習スピードや目標に沿ってオーダーメイドで組まれます。分かるようになるまでじっくりと教えてもらえるほか、通塾のスケジュールは基本的に生徒の予定に合わせて組めるのがメリットです。
集団指導塾とはどんな塾?
集団指導塾は教室に10~20人以上の生徒を集め、講師が主導となって授業を行います。学校の授業と同様の対面形式で、同じような学力、目的をもった仲間とともに勉強を進めることができます。
授業はあらかじめ用意された一律のカリキュラムに沿って展開されます。その代わりに、生徒の習熟度によってクラス分けがされたり、目的別にコースを選択できたりします。
個別指導塾の強み
個別指導塾と集団指導塾にはそれぞれに強みがあります。まずは個別指導塾のもつ強みをチェックしましょう。
勉強の仕方を学べる
個別指導塾の大きな強みは、勉強そのものの仕方を学べるところです。個別指導塾では講師が直接生徒の勉強を見守るかたちで授業が進行するので、狭義の勉強にとどまらない勉強方法にまで踏み込んで指導されます。
どこが分からないのか、どうしてできないのかを見抜いたうえで必要な指導をしてもらえて効率的に成績を伸ばすことができるでしょう。勉強方法を習得することは、お子さまの学ぶ意欲を高めることにもつながります。
必要なところを重点的に学べる
個別指導塾にて提供される学習内容は、一人ひとりのお子さまに合わせたオーダーメイドのカリキュラムです。
特に苦手科目の克服に適しており、お子さまがつまずきを感じている分野へ重点的にアプローチできます。また、苦手の原因を突き止め、どう手をつけていいのか分からないといった悩みにも寄り添って解決することが可能です。
もちろん、定期テストの成績アップや志望校合格といった目的に応じて得意科目を大きく伸ばすことにも注力できます。得意科目の点数がさらに伸びていくことで、勉強全体に対する意欲がより高まるでしょう。
お子さまと相性のよい講師を選びやすい
集団指導塾にない個別指導塾の強みとして、お子さまと相性のよい講師を選びやすいことが挙げられます。
講師との相性は学習の成果に直結するといっても過言ではありません。個別指導塾は体験授業を通じて、お子さまと相性のよい講師に出会える仕組みがとられています。
また個別指導塾では少人数の生徒に講師がつくため、集団指導塾より多くの講師が在籍しています。複数人のなかから信頼できる講師を選べることも魅力でしょう。
個別指導塾の弱点
重点的、効率的に学べて勉強方法が身につくといった強みに対して、個別指導塾の弱点はどんなところにあるでしょうか。集団指導塾と比較して解説します。
他の生徒からの刺激は集団指導塾に比べると受けにくい
個別指導塾では授業中、限られた人数の生徒としか接触しません。集団指導塾では他の生徒とかかわりながら学びを深められるのに対し、個別指導塾では授業中の他の生徒との交流が多くないため、その点では刺激を受けにくいでしょう。
授業中は生徒同士よりも、勉強を通じた講師との密なコミュニケーションが中心となります。これは他の生徒の進度などを気にすることなく、落ち着いて勉強に取り組めるというメリットとも捉えることができます。
費用がやや高くなる
個別指導塾は講師1人あたりの生徒数がかなり少なく、1~3人と設定されているところが多いため、大人数で一斉に授業を受ける集団指導塾よりは授業料が高くなる傾向があります。
また、当然ながらマンツーマン指導と講師1:生徒3では相場に大きな違いが出ます。講師が受け持つ人数が少ないほど手厚い指導を受けることに期待できますが、その分費用は高くなるケースが多いといえます。
集団指導塾の強み
続いて集団指導塾の強みを紹介します。
幅広い内容で講義を受けやすい
集団指導塾は1人の講師が多数の生徒を支える指導スタイルを採用しています。集団指導塾に在籍する講師が生徒一人ひとりのケアにかける時間は個別指導塾と比べると少ないため、一度の授業で幅広い内容が学べるでしょう。
また集団指導塾からは成績アップや志望校合格の指導に秀でた講師が有名になることもあります。有名講師の授業を目当てに塾を選ぶ人も多くいます。
競争心がモチベーションになる
集団指導塾では、同じくらいの学力をもつ同級生と一緒に学びます。必然的に多くの「ライバル」に囲まれた環境で勉強に取り組むことになるのです。
成績で比較される機会が多くなると、競争心がモチベーションとなって勉強に意欲的に取り組めるお子さまもいるでしょう。競い合い、励まし合って切磋琢磨した経験は、生徒同士の絆も生み出します。
費用が比較的安く済むことがある
集団指導塾は他のタイプの学習塾に比べて、授業料が安く抑えられるのが魅力です。これは講師1人が対応する生徒数が多いという集団指導塾の特徴によるものです。
集団指導塾の弱点
比較的安価な費用で有名な講師から学べる可能性のある集団指導塾ですが、弱点もあります。
レベルが合わない可能性がある
集団指導塾ではあらかじめ決められたカリキュラムに沿って授業が進みます。そのため、お子さまの学力と学習内容のレベルが合わない場合があります。
学習内容が難しすぎて授業についていけなくなったり、反対にお子さまの学力に対して学習内容の水準が低く学習効果が思うように得られなかったりすることもあります。クラス編成や選択制のコースなどである程度調整が可能ですが、生徒それぞれに合わせるわけにはいかないため、学力に完璧にフィットさせることは難しいでしょう。
生徒一人ひとりに目が届かない
集団指導塾では大人数に対する講義が主体となり、あまり個別の生徒への対応をしてもらえないのが難点です。自発的に質問できるお子さまでなければ、授業を受け身で聞いているだけになりかねません。
1クラスあたりの人数によって環境の差が大きいものの、特定の問題について解説してほしいといった授業中の個別のサポートは受けづらいでしょう。
個別指導塾と集団指導塾、どっちにすべき?
個別指導塾と集団指導塾、それぞれの強みと弱点を知ったうえで、どちらを選ぶべきなのかを多角的に考えてみましょう。お子さまの状況と性格に合わせた選び方をお伝えします。
個別指導塾が向いている場合
お子さまの状況として、苦手科目や得意科目がはっきりしている場合は個別指導塾が向いているかもしれません。
基礎や勉強方法に課題があり、お子さま専用の学習プランを立てて勉強を進めたいなら個別指導塾がぴったりといえるでしょう。趣味や習い事など勉強以外にやりたいことがあるお子さまも、スケジュールの融通が利く個別指導塾に向いています。
また周りと比較することなく自分のペースで頑張りたい人は個別指導塾と相性がよい傾向です。部活動と勉強を両立させたい意欲的なお子さまも、効率よく学べる個別指導塾が向いているでしょう。
集団指導塾が向いている場合
現状学校の授業をこなせており、自律的に勉強を進められているお子さまは集団指導塾でさらに高いレベルを目指してみるのがおすすめです。
集団指導塾が向いているお子さまは、自分から積極的に質問したり手を挙げたりできるような行動的な性格の人。また周囲から感化されやすいお子さまも同じクラスの生徒からよい影響を受け、学習意欲を高められる可能性があります。
塾選びの際は無料体験がおすすめ
学習塾はお子さまが置かれている状況や性格に合ったものを選ぶことが大切です。実際に授業の様子を見たり、講師と接したりすることで相性が見えてくるでしょう。
学習塾では無料体験授業を受け付けていることがほとんどです。まずは個別指導塾と集団指導塾のどちらも体験させて、お子さまと話し合うのもおすすめです。
まとめ
個別指導塾と集団指導塾のもつ性質について、強みと弱点から詳しく解説しました。それぞれの特徴を捉えたうえで、お子さまが置かれている状況や性格にぴったり合う塾を選ぶのがおすすめです。
どちらが合っているか分からない場合は無料体験授業に申し込んでみましょう。実際に授業を受けてみることで、お子さまにぴったりの学習塾が見つかるはずです。
個別指導の明光でも、無料体験授業を随時受け付けております。勉強のお悩みだけでなく、塾の選び方のお悩みや、お子さまの生活状況からも適切なアドバイスを行っておりますので、ぜひご活用ください。
この記事を家族や友人に教える
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