2023.02.10
進路相談の相手は誰にすべき? 保護者アンケートで見る進路相談の実態

お子さまの進路の選択は、人生の分岐点になるため重要といえます。どのように決断するべきか悩むご家庭も多いでしょう。個別指導の明光義塾では2017年9月に、中学生または高校生のお子さまをもつ全国の保護者700名を対象に、インターネットにて「子どもの進路・進学」に関するアンケートを実施しました。
本記事ではアンケート結果を基に、進路相談の実態やお子さまの将来に関する保護者の思い、ベストな進路相談相手は誰かを解き明かします。
お子さまの進路相談に関するアンケート調査
2017年9月に実施した、お子さまの進路相談に関する意識調査のアンケート結果は以下の通りです。
お子さんの希望する進学・進路について親子で話をしていますか?
中学生もしくは高校生のお子さまをもつ保護者に向けて、お子さまの希望する進学・進路について親子で話し合っているかを聞いたところ、86.4%の保護者が「話し合っている」と回答しています。
学齢別に見ると、中学生のお子さまをもつ保護者で82.0%、高校生のお子さまをもつ保護者では90.1%と、学齢が上がるにつれてよく話し合われていることがわかりました。
お子さんに進路・進学に関する相談をされたら、有益なアドバイスができると思いますか?
続いて、お子さまから進路・進学に関する質問をされた場合に有益なアドバイスができるかという質問に対して、「有益なアドバイスができると思う」が6.6%、「どちらかというと有益なアドバイスができると思う」は30.9%となり、お子さまに「有益なアドバイスができると思う」と答えた保護者は37.5%にとどまりました。
一方で「有益なアドバイスはできないと思う」「どちらかというと有益なアドバイスができないと思う」と回答した方は19.2%となり、およそ2割の保護者がお子さまに的確なアドバイスができないと感じていることがわかります。
アンケート結果から、親子で進路・進学に関する話し合いはしているものの、必ずしも保護者からお子さまへ的確なアドバイスができているとは限らないという状況がうかがえます。
お子さんの進学・進路に関して不安はありますか?
お子さまの進学・進路に関して不安はあるか聞いたところ、「とても不安」が25.9%、「どちらかというと不安」と回答した方が41.0%といった結果が出ており、合計66.9%の保護者が進学・進路に関して不安を感じていることがわかりました。
保護者からは「親にもわからないことばかりで何を参考にしたらよいか不安」「できるだけ子どもの自発性を尊重したい」「子どもの理想とする志望校と実際の学力とのギャップがあり、受かってほしい反面心配」などの声が挙がっています。
保護者が考えるお子さまの将来に関する調査結果
ここからは、進路・進学を含めたお子さまの将来に関する保護者の思いを調査したアンケート結果をご紹介します。
お子さんの将来のため、「大学」(※短期大学を含む)に進学するべきだと思いますか?
将来のためにお子さまには大学に進学してほしいかを聞いたところ、「強く思う」と回答した方が30.1%、「どちらかというと思う」と回答した方が34.1%といった結果から、6割以上の保護者が大学に進学するべきだと思っていることがわかりました。
大学に進学するべきと回答した保護者からは、「社会人になる前の準備期間として大切な時期なので行ったほうがいい」「専門分野を深く学ぶ意欲があれば進学するべき」という声が寄せられています。
お子さんの将来は受験によって大きく影響すると思いますか?
続いて、先ほどの質問に対して「強く思う」「どちらかというと思う」「どちらともいえない」と回答した6割以上の保護者を対象に、子どもの将来が受験によって大きく影響すると思うかを聞いたところ、「大きく影響すると思う」と回答した方が28.3%、「影響すると思う」と回答した方が50.6%となりました。
アンケート結果より、およそ8割の保護者がお子さまの将来は受験によって影響されると考えていることがわかります。
志望する大学を選ぶ基準は何ですか?
引き続き、お子さまが大学に進学するべきかという質問に「強く思う」「どちらかというと思う」「どちらともいえない」と回答した6割以上の保護者に向けて、志望する大学を選ぶ基準について聞いたところ、第1位が「設置されている学部」で65.6%、第2位が「就職率」で47.0%、第3位が「学費」で39.4%という結果となりました。
そのほかの回答では「奨学金制度」が13.6%という結果が出ています。先述した通り、大学を選ぶ基準の第3位に「学費」と回答している保護者が多いことを含めて経済的問題も大学選びの要因となっていることがわかりました。
保護者からは「目指す職業に就いた人が多く卒業している大学を選ぶのが有効だと思う」「遠い学校だと経済的に大変なので、通える範囲で検討したい」という声が挙がっています。
将来、お子さんが社会に出て活躍するために必要だと思うスキル・能力は何ですか?
お子さまが将来、社会に出て活躍するために必要だと思うスキル・能力を聞いたところ、第1位が「コミュニケーション力」で73.7%、第2位が「協調性」で63.9%、第3位が「判断力」で60.0%という結果が出ています。アンケート結果より、お子さまが社会で活躍するためにチームワークを重要視している保護者が多いことがわかりました。
一方で、「発信力」や「リーダーシップ」といった、自分の主張を相手に伝えたり、グループを先導したりといった能力については下位にとどまっています。
お子さまの進路は誰に相談すべきか

ここまでの調査結果で、進路・進学について親子で相談しているご家庭が多いものの、適切にアドバイスできている自信がないという保護者が一定数いることがわかりました。さらに保護者の多くがお子さまの大学進学を望んでおり、社会に出て活躍するためにコミュニケーション力を養ってほしいと願っていることもわかります。
こうした背景を踏まえ、お子さまの進路は誰に相談することが適切かを、保護者、お子さまの観点からそれぞれ解説します。
基本は学校の先生
お子さまにとって、進路についてもっとも身近に相談できる相手は学校の先生でしょう。実際のところ、受験勉強開始前には面談や進路指導などで先生に相談をすることになります。
普段から先生とコミュニケーションをとって良好な関係を保っておくことで、より有益な相談ができるはずです。学校によっては進路指導室が設備されている場合もあるため、そこで得た情報・資料を基に先生に相談してみるのもよいでしょう。なお、保護者が先生に直接相談することも可能です。
しかし、先生への相談は生徒一人あたりに割ける時間、お子さまとの関係性、情報量などの側面で万能ではないことが現状といえます。より多角的な知識をもち、納得するまで話を聞いてくれる相談相手を確保すべきでしょう。
インターネット・SNS
インターネットで検索することで、進路・進学に関するさまざまな情報が得られます。親子で進路について話し合う場合は、一緒にパソコンで調べてみてもよいでしょう。明光義塾が運営する「明光プラス」でも、進路や受験に関するお役立ち情報を数多く配信しています。
インターネットからは、進路・進学についての質問に答えるQ&Aサイトや、自治体などの相談サービスなども利用できます。お子さまの進路について、誰に相談すればよいのかわからない、身近な人に相談するのが恥ずかしいという方は一度試されてみてはいかがでしょうか。
また、ほかのユーザーがSNSを使って情報を発信している場合もあります。発信されている情報から解決策を見いだせるケースもあるため、参考にするとよいでしょう。
ただし、インターネットやSNSで検索した内容は基本的に「情報」止まりであり、お子さまやご家庭の状況までには寄り添うことができません。より的確なアドバイスを求めるのであれば適切でない場合もあるでしょう。
塾の先生やスタッフ
受験に関する情報に関しては、学習塾にもっとも情報が集まっています。塾の先生やスタッフに頼り、進路について相談しましょう。
ただし、大規模な塾では、一人ひとりに対して多くの時間を確保することが難しい場合もあります。一方、個別指導塾であれば、一人ひとりのお子さまの状況をしっかり把握したうえで、お子さまの相談に限らず、保護者の相談にも親身になって対応します。日常的に密なコミュニケーションをとっていることで、自然と相談しやすい関係も構築されるでしょう。さらに全国地域に展開している明光義塾であれば地域情報にも長けており、より適切な提案ができます。
まとめ
今回は、中学生または高校生のお子さまをもつ全国の保護者を対象としたアンケート調査から、お子さまの進路・進学についての実態と、誰に相談するのが適切なのかを解説しました。
調査結果からは、進路に関してご家庭で話し合っているケースが多い一方で、有益なアドバイスができているかはわからないとの保護者の声も挙がっています。6割以上の保護者がお子さまの大学進学を望むなかで、適切なアドバイスを受けるために誰に進路相談するかは重要といえるでしょう。
個別指導の明光義塾では、お子さまとのきめ細かいコミュニケーションから学習状況や目標を把握し、より的確な進路指導を行います。保護者からのご相談も随時受け付けておりますので、気になることがある方はぜひお気軽にご相談ください。
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