2023.10.18 2023.10.26
2024年(令和6年)の共通テストで知らないとまずい情報を紹介!
2020年度まで実施されていたセンター試験に代わって、導入されるようになった試験である共通テスト。「共通テストの出願をちゃんと行えるだろうか」「受験当日に持っていたほうがよい物はあるの?」といった不安をお持ちの方もたくさんいらっしゃるかと思います。
この記事では、2024年度の共通テストを受験する学生や既卒者に向けて、申し込みから合格発表までの全スケジュールや、当日に気をつけたいことまで詳細に解説しています。
絶対に知っておかなくてはならない情報だけでなく、知っておいたら得する豆知識まで紹介していますので、共通テストを受験する方はぜひ参考にしてみてください。
共通テストとは?
「共通テスト」は独立行政法人「大学入試センター」が各大学と共同で実施する共通入学試験です。日程は毎年1月中旬の土日の2日間にわたって、全国で一斉に実施されます。
国公立大学の一般選抜受験者は共通テストを受験するのが必須で、多くの私立大学でも共通テストを利用した「共通テスト利用方式」を使った受験方法があります。
出題方法は「マーク式」となっていますが、大学教育の基礎となる知識・技能や思考力、判断力、表現力などを問う問題となっているので、本質を理解していなければ解けない問題が出題されています。
2024年(令和6年)の日程は?
受験案内の入手から平均点などの最終発表が行われるまでの日程をあげています。
申請時に注意しておきたい点も簡単に紹介しているので、共通テストの日程確認時にぜひ参考にしてみてください。
受験案内 | 2023年9月1日(金)より、希望者に「受験案内」が配付される |
---|---|
検定料払い込み | 2023年9月1日(金)~10月5日(木) |
出願期間 | 2023年9月25日(月)~10月5日(木)(消印有効) 出願期間後の出願は一切受け付けられないので早めに出願しておくこと |
登録内容の確認 | 2023年10月25日(水)までに登録内容が確認はがきで到着 内容に訂正がある場合、2023年11月1日(水)までに大学入試センターに届け出が必要 万が一、確認はがきが届かない場合、大学入試センター事業第1課※1に問い合わせが必要 |
受験票等の到着 | 2023年12月14日(木)まで 万が一、受験票が届かない場合、大学入試センター事業第1課※1に再発行の申請が必要 |
本試験 | 2024年1月13日(土)・14日(日) 試験終了後に正解と配点が発表 |
平均点等の中間発表 | 2024年1月17日(水)予定 得点調整がある場合、2024年1月19日(金)に発表予定 最終発表については2024年2月5日(月)予定 どちらも大学入試センターのホームページから確認可能 |
追・再試験 | 2024年1月27日(土)・28日(日) 試験終了後に正解と配点が発表 |
※1 大学入試センター事業第1課(03-3465-8600) 必ず志願者本人が問い合わせる必要があります。月~金 9:30~17:00(土・日曜、祝日、5月2日、12月29日~1月3日を除く)
出願の仕方は?
出願方法は学生と既卒者の場合で異なっています。
学生の場合は「志願表」「検定料受付証明書」を在学する学校を経由して提出し、既卒者の場合は上記2つに加えて「出願資格を証明する書類」を直接大学入試センターに郵送で提出します。
日程の確認をし、期限に間に合うように上記の書類を用意するようにしましょう。
検定料は?
3教科以上を受験する場合は18,000円、2教科以下の場合は12,000円かかります。
成績通知を希望する場合は800円の手数料を検定料と合わせて納付する必要があります。
納付期間も決まっていますので、日程を必ず確認して、納付するようにしましょう。
試験内容
教科 | グループ | 出題科目 | 出題方法等 | 科目選択の方法等 | 試験時間(配点) |
---|---|---|---|---|---|
国語 | 『国語』 | 「国語総合」の内容を出題範囲とし、近代以降の文章、古典(古文,漢文)を出題する。 | 80分(200点) | ||
地理歴史 公民 |
「世界史A」 「世界史B」 「日本史A」 「日本史B」 「地理A」 「地理B」 「現代社会」 「倫理」 「政治・経済」 『倫理,政治・経済』 |
『倫理,政治・経済』は、「倫理」と 「政治・経済」を総合した出題範囲とする。 | 左記出題科目の10 科目のうちから最大2科目を選択し、解答する。 ただし、同一名称を含む科目の組合せで2科目を選択することはできない。 なお、受験する科目数は出願時に申し出ること。 |
1科目選択 60分(100点) 2科目選択 130分(うち解答時間120分) (200点) |
|
数学 | ① | 「数学Ⅰ」 『数学Ⅰ・数学A』 |
『数学Ⅰ・数学A』は、「数学Ⅰ」と 「数学A」を総合した出題範囲とする。 ただし、次に記す「数学A」の3項目の内容のうち、2項目以上を学習した者に対応した出題とし、問題を選択解答させる。 〔場合の数と確率,整数の性質,図形の性質〕 |
左記出題科目の2科目のうちから1科目を選択し、解答する。 | 70分(100点) |
② | 「数学Ⅱ」 『数学Ⅱ・数学B』 『簿記・会計』 『情報関係基礎』 |
『数学Ⅱ・数学B』は、「数学Ⅱ」と「数学B」を総合した出題範囲とする。 ただし、次に記す「数学B」の3項目の内容のうち、2項目以上を学習した者に対応した出題とし、問題を選択解答させる。 〔数列,ベクトル,確率分布と統計的な推測〕 『簿記・会計』は、「簿記」及び「財務会計Ⅰ」を総合した出題範囲とし、「財務会計Ⅰ」については、株式会社の会計の基礎的事項を含め、財務会計の基礎を出題範囲とする。 『情報関係基礎』は、専門教育を主とする農業,工業,商業,水産,家庭,看護,情報及び福祉の8教科に設定されている情報に関する基礎的科目を出題範囲とする。 |
左記出題科目の4科目のうちから1科目を選択し、解答する。 ただし、科目選択に当たり、『簿記・会計』及 び『情報関係基礎』の問題冊子の配付を希望する場合は、出願時に申し出ること。 |
60分(100点) | |
理科 | ① | 「物理基礎」 「化学基礎」 「生物基礎」 「地学基礎」 |
左記出題科目の8科目のうちから下記のいずれかの選択方法により科目を選択し、解答する。 A 理科①から2科目 B 理科②から1科目 C 理科①から2科目及び理科②から1科目 D 理科②から2科目 なお、受験する科目の選択方法は出願時に申し出ること。 |
【理 科 ①】 2科目選択 60分(100点) 【理 科 ②】 1科目選択 60分(100点) 2科目選択 130分(うち解答時間120分) (200点) |
|
② | 「物理」 「化学」 「生物」 「地学」 |
||||
外国語 | 『英語』 『ドイツ語』 『フランス語』 『中国語』 『韓国語』 |
『英語』は、「コミュニケーション英語Ⅰ」に加えて「コミュニケーション英語Ⅱ」及び「英語表現Ⅰ」を出題範囲とし、【リーディング】と【リスニング】を出題する。 なお、【リスニング】には、聞き取る英語の音声を2回流す問題と、1回流す問題がある。 |
左記出題科目の5科目のうちから1科目を選択し、解答する。 ただし、科目選択に当たり、『ドイツ語』『フランス語』『中国語』及び『韓国語』の問題冊子の配付を希望する場合は、出願時に申し出ること。 |
『英語』 【リーディング】 80分 (100点) 【リスニング】 60分(うち解答時間30分) (100点) 『ドイツ語』『フランス語』『中国語』『韓国語』 【筆記】 80分 (200点) |
【備考1】 「 」で記載されている科目は、高等学校学習指導要領上設定されている科目を表し、『 』はそれ以外の科目を表す。
【備考2】 地理歴史及び公民の「科目選択の方法等」欄中の「同一名称を含む科目の組合せ」とは、「世界史A」と「世界史B」、「日本史A」と「日本史B」、「地理A」と「地理B」、「倫理」と『倫理,政治・経済』及び「政治・経済」と『倫理,政治・経済』の組合せをいう。
【備考3】 地理歴史及び公民並びに理科②の試験時間において2科目を選択する場合は、解答順に第1解答科目及び第2解答科目に区分し各60分間で解答を行うが、第1解答科目及び第2解答科目の間に答案回収等を行うために必要な時間を加えた時間を試験時間とする。
【備考4】 理科①については、1科目のみの受験は認めない。
【備考5】 外国語において『英語』を選択する受験者は、原則として、リーディングとリスニングの双方を解答する。
【備考6】 リスニングは、音声問題を用い30分間で解答を行うが、解答開始前に受験者に配付した IC プレーヤーの作動確認・音量調節を受験者本人が行うために必要な時間を加え、試験時間は60分とする。
科目選択時の注意
共通テストでどの科目の受験が必要かについては、大学によって異なるため、志望大学のHPなどで募集要項を必ず確認するようにしましょう。
特に、学部・学科によっては特定科目を必須としたり、一部の科目を出題科目として指定していなかったりする場合があります。自分がどの科目を使って受験をするのか、志望大学を決めるときに整理してから共通テストの対策を行うように心がけてください。
当日の試験は何時から?時間割は?
共通テスト当日の時間割を紹介します。
多科目受験をする受験生の場合、2日にわたっての長期間の試験となります。また、科目間の時間も、普段受けている模試やテストより長めに設定されていることを把握しておくことで、休憩時間を有意義に過ごせるかもしれません。
▼ 1日目
9:30~11:40 【2科目受験の場合】 10:40~11:40 【1科目受験の場合】 |
地理歴史・公民 |
---|---|
13:00~14:20 | 国語 |
15:10~16:30 | 外国語【リーディング(英語のみ)】【筆記】 |
17:10~18:10 | 外国語【リスニング(英語のみ)】 |
▼ 2日目
9:30~10:30 | 理科① |
---|---|
11:20~12:30 | 数学① |
13:50~14:50 | 数学② |
15:40~17:50 【2科目受験の場合】 16:50~17:50 【1科目受験の場合】 |
理科② |
試験当日の持ち物は?
試験当日に必須のものからあるとよいものまで一覧にして紹介します。
あらかじめチェックリストを作っておいて、試験当日に持っていくものとして、整理しておくとよいでしょう。
【試験当日に必要な持ち物】
「受験票」「写真票」
筆記用具
時計(残り時間が把握しやすいアナログがおすすめ)
学生証
ハンカチ、ティッシュ
飲み物
糖分補給用の飴など
机の上に置いていいもの
試験中は机の上に置くことを許可されているものがあります。机の上に置くことを許可されているものは以下のものになります。
【試験中に机の上に置いていいもの】
黒鉛筆(H、F、HBの黒鉛筆に限る 和歌・格言などが印刷されているものは不可)、鉛筆キャップ
シャープペンシル(メモや計算に使用する場合のみ可。黒い芯に限る)
プラスチック製の消しゴム
鉛筆削り(電動式・大型のもの・ナイフ類は不可)
時計(辞書、電卓、端末などの機能があるものや、秒針音のするもの・キッチンタイマー・大型のものは不可)
眼鏡、ハンカチ、目薬、ティッシュペーパー(袋や箱から中身だけ取り出したもの)
必ず鞄の中にしまっておくもの
上記以外のものは基本的には机の上に置くことは認められていませんが、特に、机の上に置いているだけで不正行為と判断されてしまうものを紹介します。試験当日に持ってきた場合は必ず鞄の中にしまうようにしましょう。
【試験中に必ず鞄の中にしまっておくもの】
定規(定規の機能を備えた鉛筆などを含む)
コンパス
電卓
そろばん
グラフ用紙などの補助具
携帯電話(スマートフォン)
ウェアラブル端末
タブレット端末
電子辞書、ICレコーダー、イヤホン、音楽プレイヤーなどの電子機器類
スマートフォンなど、音がなるものは必ず電源を切っておくことを忘れないように気をつけましょう。上記のどちらにも記載が無いものについては、机の上に置く場合、試験官に必ず確認し、指示に従うようにしましょう。
こんなときはどうする?困ったときは
受験票を紛失した場合
受験票を紛失したら、受験票の再発行の手続きをしなければなりません。
「受験票再発行等申請書」と「返信用封筒(長形3号、住所・氏名記入、694円分の切手)」を封筒に入れて、郵便で大学入試センター事業第1課に申請すると受験票の再発行ができます。
ただし、2024年1月6日(土)〜1月21 日(日)の期間は、再発行は行われないので、この期間に受験票を紛失した場合や、試験当日に忘れてしまった場合は「仮受験票」を発行してもらう必要があります。その際、学生証(身分証明書)と写真(縦4cm×横3cm)3枚が必要となり、試験場本部で発行してもらうために1時間程度かかるため、上記を準備し、早めに会場に到着しなければなりません。試験場の雰囲気になれておくためにも、万が一のことがあってもいいように、早めに試験場に到着するようにするといいでしょう。
試験当日の遅刻・体調不良による欠席の場合
試験当日、交通機関の遅れで遅刻しそうな場合、受験票に記載されている「問合せ大学」へ連絡しましょう。その際、遅延証明書は必ずもらっておきましょう。
試験開始時刻を遅らせる措置を取ってもらえる可能性があるため、焦らずに試験場に向かってください。自己都合でも試験開始20分以内なら受験可能です。万が一寝坊などしてしまった場合でも、あきらめずに試験場に向かうようにしましょう。
また、やむを得ない理由で欠席する場合は追試を受けることができます。受験申請方法などの詳細は、受験票に同封される「受験上の注意」で確認することができます。
追試の対象者と必要な書類は以下の通りです。
・ 疾病・負傷により受験できない方(診断書が必要、新型コロナの場合は症状と発熱相談センターへの相談日が必要)
・ 事故の場合(事故または事由が確認できる証明書)
まとめ
いかがでしたでしょうか。2024年の共通テストで絶対に知っておくべき情報、知っておくと得する情報を紹介しました。
共通テストを受験する際、あらかじめ共通テストの情報を知っておいて、試験当日に向けて、試験の準備を計画的に行うことが重要となってきます。
事前に計画的に準備を行うことで、試験当日に余裕を持って試験に集中できるようにしましょう。
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