2022.09.01 2022.09.07
提出物を出さないお子さまはどう注意すべき?成績や内申点への影響も解説

お子さまが提出物を出さないことで悩んでいる保護者は多いようです。「テストの点数が取れていれば大丈夫」と考えているお子さまもいるかもしれませんが、内申点への影響は気になるところでしょう。
この記事ではお子さまが提出物を出さない主な理由から、提出物を自発的に出させるためにできることまで幅広く紹介します。成績や内申点との関連性も解説していますので、ぜひ最後までお読みください。
お子さまが提出物を出さない理由とは
お子さまが期日通りに提出物を出していないと、保護者として見て見ぬふりはできません。しかし叱る前にどうしてお子さまが提出物を出さないのかを考えてみましょう。理由として多いものを5つ挙げます。
提出物をこなすための時間配分ができない
もしかしたらお子さまは、提出物を出さないのではなく、出せないのかもしれません。
お子さまが普段から自主学習をこなしていれば、提出物を進めるのにどれだけの時間が必要か大まかに把握できているはずです。しかし時間に対する意識が持てない状態では、集中力が途切れてしまったりやみくもに時間をかけてしまったりして、提出物がなかなか終わりません。
提出物そのものにかける時間配分はもちろん、一日のなかでどの時間を使って取り組むかという時間配分も必要となります。お子さまがこのような計画を立てられない場合、直前になるまで着手できず、やる気があっても結局期日に間に合わないという事態につながってしまいます。
提出物が難しすぎてできない
提出物が難しすぎてできない場合も、結果的に「出さない」といった行動につながってしまいます。
提出物をやりたくないわけでなくとも、内容が難しすぎては自力では解くことができません。また少しずつであれば取り組めても、量が多すぎてこなしきれないケースもあります。
読書感想文のように、そもそもどのように進めればよいのか分からないものもあるでしょう。提出物を出さない理由が「難しい」「分からない」という場合、授業についていけていない、先生の話をきちんと聞いていないといった学校での姿も想像されます。
提出物が簡単すぎてやる意味を感じられない
「できないから出さない」のとは反対に、提出物が簡単すぎてお子さまのやる気を削いでいたり、やる意味ややりがいを感じられなくなったりしていることもあります。
単元の基礎をつくるための基本問題や、すでに十分理解できていて簡単に感じる内容の課題を大量に出されてやる気になれないケースです。
お子さまは簡単だと思っていても、この先学ぶ応用問題につながる内容としてしっかりと地固めをする必要があるかもしれません。簡単すぎて意味を見いだせない提出物だとしても、終わったときに達成感を得られるよう、保護者のかかわり方が大切になります。
提出物をやる必要性を感じていない
そもそも提出物を出さなければいけない理由は何でしょうか。お子さま自身が提出物に取り組み、提出する必要性を実感していなければ行動につながってきません。
提出物が自分にとってどういう意味があるのかを理解していないとやる気も起きず、優先順位が下がってしまうでしょう。必要性が分からないまま保護者や先生に「提出物を出しなさい」と注意されても響くことはありません。
提出物の存在を忘れてしまう
提出物があること自体が頭からすっかり抜け落ちてしまっているケースもあります。こういった失敗が多いお子さまは、ほかにやりたいこと・やるべきことがあり、提出物の優先順位が低くなっているのかもしれません。
忘れてしまう理由は必要性を認識していないからということも考えられます。提出物の必要性とともに、期日を意識させるサポートが必要です。
提出物を出さないと何がいけない?
お子さまが提出物を出さない主な理由が分かったところで、提出物を出さないと何がいけないのかを改めて確認します。提出物を出さないことは、お子さまの将来に多くの影響を及ぼす可能性があります。
内申点に影響する
提出物は学校での成績評価の1指標として使われている場合があり、大変重要なものです。提出しないことで評価が下がったり、救済措置が受けられなくなったりするため、軽視するのはもったいないといえます。
特に中学・高校受験や、大学の学校推薦型選抜などでは大きなファクターになり得る存在です。テストの点数が取れていたとしても先生から「提出物を出さない生徒」として総合的に評価されることもあります。
授業についていけなくなる
提出物は、授業の理解の前提や定着を目的として出されているものです。それを出さない、そもそもやらないとなると、授業についていけなくなるおそれがあります。
提出物は自分自身の授業の理解度を把握する方法としても有効です。さらに提出することで、先生にどこまで理解できているのかを伝える役割も果たします。
提出物に取り組まないとつまずきに気がつかず、先生もお子さまの理解度を正しく把握できないまま授業が進んでいってしまうケースもあるでしょう。
学習習慣が身につかない
家庭での学習習慣をつけること自体も提出物を出すことの大きな目的といえます。特に小・中学生のうちに学習習慣を定着させることで、学年が上がって難易度がアップしたときにも自分で勉強を進められます。
提出物の内容が簡単すぎてやりたくないという場合も、自宅で机に向かうための習慣づくりと考えてしっかり取り組むことが大切です。内容が分かっているからといってやらないでいると学習習慣が身につかず、先々でつまずいたときにうまく勉強に取り組めません。
大人になっても苦労する
大人になってからこそ、やらねばならないタスク・提出物は常にあるものです。仕事やスキルアップにおいて、難しかったりやりがいがなかったりしても自分なりに取り組まなければならない局面が多くあります。
提出物を出せないお子さまは、大人になっても苦手なことを後回しにする癖が直らない可能性があります。今のうちに提出物と向き合い、取り組むことを癖づけておく必要があるでしょう。
提出物を出さないお子さまへの指導方法

最後に、提出物を出さないお子さまへの指導方法をご紹介します。お子さまが提出物を出さない理由にあわせてアプローチ方法を模索してみましょう。
まずは原因を明らかにする
提出物を出さない理由は先述のとおり、お子さまによって千差万別です。頭ごなしに「出しなさい」といっても苦しめるだけで、解決につながらないこともあります。
まずは何が原因となっているのかを客観的に把握し、そこから対処法を考えることが先決です。保護者だけでは難しい場合は周囲に相談する、塾のカウンセリングを受けるという方法も有効です。
必要性を本人に納得させる
お子さまにとっての提出物は、基本的に楽しいものではありません。なぜそれをやらねばならないのかが納得できていなければ、当然やりたがらないでしょう。
先述のような提出物の重要性を根気よく説明し、話し合って納得させることが大切です。このとき、保護者の側も「義務だから」でなくきちんと理由を説明できる必要があります。
場合によっては提出物の側の必要性を見直すことも、お子さま自身が前向きに取り組むために大切かもしれません。
勉強のペースメーカーをつくる
時間配分ができなかったり、なかなか着手できなかったりしている場合には、自然に勉強ができるようなペースメーカーとなるものを導入するのがおすすめです。
提出物は家庭での学習習慣をつけるためのものです。ペースメーカーを活用することで自然と習慣化が目指せ、提出物を出すことが当たり前になるでしょう。
勉強におけるペースメーカーとは、立てた計画がそれ通りに進んでいるかを管理してくれる人・ものを指します。学校のテストや模試はもちろん、必要に応じて通塾も手段として挙げられます。
つまずいている点を解消する
勉強の仕方そのものが分かっていないようなら、まずはそこから身につけさせます。学習に遅れがあり提出物ができていない場合には、分からなくなっている地点まで立ち戻って確実に理解するようにしましょう。
個別指導塾など、学校の進度にとらわれず必要なところを教えてもらえる環境があると、早めの対処が見込めます。理解できて勉強に楽しさを感じられると前向きに取り組めるようになり、「分からないから提出物を出せない」状況から抜け出すことができるでしょう。
メンタルの問題を解消する
クラスの人間関係、容姿のコンプレックスなど、お子さまが抱える悩みはさまざまです。反抗期・思春期特有のメンタルの問題が根底にある場合、勉強がおろそかになってしまうお子さまもいます。こういったときには、まず悩み自体の解消を優先させる必要があります。
特に反抗期には押し付けは逆効果のため、本人の自発性を引き出すことを考えましょう。メンタルの問題が解消に向かえば、他のことにも前向きに取り組めるようになるはずです。
実力に見合った環境を与える
学校のレベルや授業進度がお子さまと合ってない結果、提出物が機能していないといったことも考えられます。授業についていけていない場合と授業が簡単すぎる場合の2パターンがありますが、だからといって今すぐ学校を変えることは難しいでしょう。
このような場合は塾をはじめ、お子さまに合った学習環境を確保するのがおすすめです。次の学校に進むときにお子さまにぴったり合った学校を選べるよう、適切に学力をつけておきましょう。その際、提出物を出すことも将来のためと意識して取り組めるのがベストです。
まとめ
お子さまが提出物を出さない主な理由と、提出物を自発的に出させるための方法を紹介しました。
提出物を出さないと授業についていけなくなるだけでなく、内申点にも影響を与えます。後回しにする癖がついてしまうと大人になってからも苦労すると、お子さまにも理解させることがポイントです。
お子さまが提出物を出さない理由を紐解いたうえで適切な指導方法を試すことも検討するとよいでしょう。個別指導の明光義塾では、自ら学ぶ姿勢を育てるために「考える力」が身につく授業を展開しています。お子さまの抱える課題に一緒に向き合ってまいりますので、まずはお気軽にご相談いただき、ぜひ体験授業をお試しください。
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