2025.02.26     

【2025年調査】980名の小中学生の保護者に聞いたPTA活動と必要性の意識の実態とは?

YDKPR_main.png

PTAとは?

PTA(Parent-Teacher Association)は、学校ごとに組織された保護者(Parent)と教職員(Teacher)による社会教育関係団体です。「家庭」「学校」「社会」の3者が協力し、子どもの健全な成長を図ることを目的とした、どの機関にも属さない独立した組織です。

PTA本来の意義は「子どもたちのために保護者と学校が話し合う場」であり、その目的のもと「教育課題の共有と解決」「学びと交流」「地域との関係」が築かれます。

しかし近年、保護者の労働環境の変化や家族構成の多様化、さらには人口減少などの影響により、従来のPTA活動の継続が難しくなり、「PTAはいらない」「大変だから役員になりたくない」といった声を耳にすることがあります。

そこで明光義塾では、PTAに加入したことがある小中学生の保護者(小学4年生~中学3年生)980名を対象に、PTAに対する本音や期待を明らかにするための調査を実施しました。

PTAの活動内容と必要性について

PTAの活動内容は地域の事情や方針によって異なりますが、子どもの健全な成長を支えるために、保護者・教職員・地域が連携し、以下のような活動を行っています。

・学校教育の理解を深めるための活動
・学校運営や教育活動のサポート
・子どもたちへの指導や成長支援
・PTA主催の行事の開催
・保護者と教職員による課題の共有と解決に向けた取り組み
・学年を超えた保護者同士の交流
・保護者、教職員、地域コミュニティ間の交流
・近隣の学校との情報交換や協力活動
・家庭ではわからない学校での子どもの様子の共有
・行政や学校に対する意見・要望の窓口としての機能
・現代的な教育課題についての学習機会の提供
・地域団体や機関との連携・協力
・地域の理解を深めるための活動
・地域課題の共有と支え合いの推進

このようにPTAの活動の幅は多岐にわたります。しかし、多くの人がその全容を十分に理解できておらず、これが「大変そうだから役員になりたくない」「PTAは必要ない」といった意見が生まれる要因になっていると考えられます。

PTAの役員になったことがある人の割合は?

ここからは調査結果を順に見ていきます。

Q.あなたはPTAの役員になったことがありますか?

Q1.png

PTAの役員になったことがあるか質問したところ、回答者980名のうち、480名(49%)が役員になった経験があると回答しました。PTAに加入したことがある保護者の約半数が役員を経験していることがわかります。

PTA役員経験者に聞く、良かったこととは?

Q.あなたはPTAの役員を経験して良かったと思いますか?

Q2.png

「あなたはPTAの役員を経験して良かったと思いますか?」という質問に対し、46.3%の保護者が「良かった」と回答しました。

Q.あなたがPTAの役員を経験して良かったと思う要因は何ですか?

Q3.png

役員経験が良かったと感じた理由について、特に多かった回答は以下の通りです。

・「保護者間のネットワークが広がった」(43.2%)
・「学校運営への理解が深まった」(40.5%)
・「子どもの成長を間近で感じられた」(35.1%)

これらはいずれもPTAの本来の目的と合致しており、役員を経験することでその意義を実感したことがうかがえる結果となりました。

PTA役員経験者に聞く、負担の程度とは?

Q.あなたはPTA役員の活動にどの程度負担を感じていますか?

Q4.png

「非常に大きな負担を感じている」(35.2%)、「ある程度負担を感じている」(53.1%)と、合計で約9割の保護者が負担を感じていることが明らかになりました。PTAの負担を減らす昨今の流れはあるものの、ほとんどの保護者が負担を感じているという結果になりました。

保護者に聞く、PTAの必要性とは?

Q.あなたはPTAが必要だと思いますか?

Q5.png

「どちらかと言うと不必要だと思う」が21.8%で、「不必要だと思う」(29.6%)を含めると半数以上の保護者が不必要だと感じていると回答しました。しかし、役員経験者と未経験者で比較するとPTAの必要性に対する考え方に違いが見られました。

Table.png

表から、役員を経験することでPTA活動の意義をより実感しやすくなることが示唆されます。

Q.あなたがPTAが必要だと考える理由を教えてください

Q6.png

PTAが必要だと回答した保護者340名を対象に、その理由を調査しました。その結果、特に多かった回答は「学校行事のサポート」(43.2%)、次に「学校と家庭の連携強化」(33.2%)、「子どもの健全な成長を見守る体制づくり」(32.1%)、「学校と地域をつなぐ橋渡し役」(32.1%)となりました。

まとめ

今回の調査から、PTAの役員経験者の約半数が「やってよかった」と感じる一方で、約9割の保護者が負担を感じていることが明らかになりました。また、PTAの必要性についても意見が分かれ、特に役員未経験者ほど不要と感じる割合が多いことがわかりました。

PTAが学校行事のサポートや学校と家庭の連携などに貢献しているという意見も多く、その重要性は否定できません。今後もPTAを存続させるためには、デジタルツールの活用による業務負担の軽減や活動内容の見直しなど、より柔軟な運営が求められるかもしれません。

この記事を家族や友人に教える

明光プラスで読みたい記事のテーマを募集

明光プラスでは読者の方のご期待に沿えるように読みたい記事のテーマを募集しています。ぜひ下のリンクからアンケートにお答えください。

あわせて読みたい記事

タグ一覧

おすすめ記事

おすすめ記事

Home > 明光プラス > 保護者向け > 【2025年調査】980名の小中学生の保護者に聞いたPTA活動と必要性の意識の実態とは?