2024.08.05
【中学理科】オームの法則とは?公式と覚え方をわかりやすく解説します!

中学の理科の授業で学ぶ電気の分野、その中でも特に重要なのがオームの法則です。
電流・電圧といった似たような言葉が出てくるため、混乱してしまうことも少なくありません。また、英語で書かれた数式をそのまま暗記するだけで終わってしまうことも多く、オームの法則を完全に理解できていない人も多いのではないでしょうか。
この記事では、初めて学ぶ方でも理解できるよう、オームの法則に登場する電流・電圧・抵抗の関係性や、考え方についてわかりやすく解説していきます。
オームの法則とは?公式も合わせて紹介
オームの法則は簡単に言うと「電流は電圧に比例する」と言うものです。
この関係を数式で表すと、次のようになります。

Vは電圧、Iは電流を示し、Rは抵抗と呼ばれます。
通常、比例の関係は
$y=ax$
のように表されますが、オームの法則においても同じ形をしていますね。
この比例定数(傾き)$a$がオームの法則では$R$に相当するということです。

オームの法則で使われる用語について解説!
まずはオームの法則の概要と公式を説明しましたが、ここからはオームの法則で使われる主要な用語を一つ一つ詳しく解説していきます。
電流とは?
電流とは、文字通り「電気が流れること」を指し、どれだけの電気が一定時間に流れるかを示す量です。金属などの内部には自由に動ける電子という電気の元が存在します。この電子が一秒間にどれだけ流れるかを測ることで、電流の量を定義します。
電流の単位はアンペア(記号:A)と呼ばれ、これは電気の流れを数値化する基本単位です。

流れる電子の数が2倍になれば、当然電流も2倍になります。これは、電子が流れる速度が2倍になるか、電子が通りやすい状態が2倍になる場合に、電流が2倍になるということです。

電圧とは?
電圧は電子を押し出す力を示し、単位はボルト(V)です。この概念を理解するためには、水鉄砲の水圧をイメージするとわかりやすいでしょう。

水鉄砲を力強く押すと、水の勢いが強くなるように、電圧が高ければ高いほど、より多くの電子が押し出されます。この時の押し出す力が電圧です。
電圧(押す力)が高くなるほど、電流(流れる電子の量)も多くなります。電圧(V)と電流(I)は比例するということがわかっており、以下のオームの法則が成り立ちます。
$V=RI$
この法則によって、電圧と電流の関係式が数学的に表現されています。
抵抗とは?
抵抗とは、電気の流れを妨げる部品のことを指し、その単位はオーム(Ω)です。抵抗は、電子の流れを制御する重要な役割を担っています。
抵抗の概念は、先ほどの水鉄砲を用いてイメージをするとよいでしょう。通り道が太ければ、水が流れやすい=抵抗が小さい。逆に、通り道が細ければ、水が流れにくい=抵抗が大きいというイメージです。

抵抗と電流には、抵抗が大きいほど、電流の流れが減少するという反比例の関係があります。オームの法則を式変形すると、IとRが反比例の関係になっていることがわかります。
$I=\frac{V}{R}$
オームの法則を使った3パターンの練習問題
3パターンの練習問題を解いて、オームの法則の理解を深めましょう。
以下のような電源と抵抗で構成される電気回路を考えます。

①電圧が未知数のパターン
回路を流れる電流 $I$ が 3A と抵抗 $R$ が 5$\Omega$ のとき、電源 $V$ は何ボルトですか?
②抵抗が未知数のパターン
電源 $V$ が 12V と回路を流れる電流 $I$ が 2A のとき、抵抗 $R$ は何オームですか?
③電流が未知数のパターン
電源 $V$ が 9V と抵抗 $R$ が 3$\Omega$ のとき、回路を流れる電流 $I$ は何アンペアですか?
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本記事では、オームの法則と、電流・電圧・抵抗の考え方ついて解説しました。
オームの法則はただ単に公式を覚えるだけでなく、電流・電圧・抵抗の関係性をしっかり理解することが大切です。
まずは電流・電圧・抵抗とは何かを理解し、「電流は電圧に比例する」ということを、練習問題を通して自分のものにしましょう。
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