2021.12.13
落ち込まないで。お子さまのテストの点数が悪いときの適切な接し方

テストの返却は、お子さまと同じように保護者もドキドキするものです。お子さまのテストの点数が期待していたよりも悪かったとき、保護者はどのように接するべきでしょうか。
もしかすると、お子さまに対して何気なくかけた言葉が落ち込ませる原因となり、お子さまの勉強へのモチベーションを下げているかもしれません。本記事ではテストの点数が悪いときの接し方や点数が悪かった原因、次のテストで挽回するためにできることをまとめました。
お子さまのテストの点数が悪いときの接し方
お子さまのテストの点数が悪かったときの接し方について、3つの方法を詳しく解説します。
一緒に内容を確認し、本人の口から思いを聞く
まずは一緒にテストの成績を確認しつつ、親子で話をする時間を取ることが大切です。お子さまご自身の口から今の思いを聞きましょう。このときのポイントは、決してお子さまを責めないことです。点数に対してどう思っているのか、怒ることなく尋ねてください。
お子さまが説明しているときは聞き役に徹し、お子さまの言葉を否定したり追及したりしないようにします。何がいけなかったのか、どうすればよかったのかを一緒に考えることで、お子さまには自身の行いを振り返って考える癖がついていきます。
点数に一喜一憂しすぎない
保護者が点数に一喜一憂すると、お子さまは気持ちが落ち着きません。ましてテストの点数が悪かったときに露骨にイライラしたり、がっかりした表情を見せたりすれば、一番落ち込んでいるお子さまがさらに傷ついてしまうかもしれません。
点数がよいときも悪いときも、できるだけ気持ちを一定に保つよう心がけましょう。特に点数が悪かったときには冷静な態度でかかわるようにします。
結果ではなく過程を評価する
テストの点数そのものよりも、テスト当日までの頑張りを評価するようにしましょう。努力が点数として反映されなかったとしても、お子さまなりに試行錯誤した結果かもしれません。
どのような過程を経てこの結果となったのかを正しく見るようにするのがポイントです。そのためには、お子さまのテストまでの過ごし方をきちんと観察しておく必要があります。
テストの点数が悪いときにやってはいけない接し方
続いて、お子さまのテストの点数が悪かったときにやってはいけない接し方を3つ紹介します。テスト返却時のご家庭の様子を思い出しながらご覧ください。
勉強しなかったことを否定する
お子さまのテストの点数が悪かったときにもっともやってはいけないことは、テスト期間中の行動を否定することです。お子さまのことを思うがあまり感情的になりがちですが「だから言ったのに」などと否定的な言葉で叱ることは避けてください。
また、落ち込んでいるお子さまに対して「どうしてできないの?」と厳しく追及することもNGです。どんなに結果がよくなかったとしても叱るのではなく、何につまずいているのか一緒に見直す姿勢を崩さないようにしましょう。
スマホやゲームなどを禁止する
お子さまのテストの点数が悪かったとき、ご家庭での対策としてついやってしまいがちなのが禁止事項を作ること。スマホやゲームの時間に制限を設けたり、一定期間触らせなかったりといった規則を作るご家庭もあるようです。
しかし、何かを禁止されることはむしろお子さまのやる気の低下につながる可能性が高いといえます。また、スマホやゲームを禁止したからといって、空いた時間が勉強に充てられることはありません。大切なのは、お子さまが自ら気づいて自分自身で勉強時間を確保できるようサポートすることです。
きょうだいや同級生と比べる
テストの点数が悪く、ただでさえがっかりしているのに、きょうだいや同級生の成績と比べられるとお子さまの勉強へのモチベーションは下がってしまいます。
「お兄ちゃんはもっとできたのに」と比較するような発言はくれぐれも控えましょう。また、「〇〇くんはこんな風にやっているんだって」という一見受け入れやすそうな声かけも、このタイミングでは素直に聞くことが難しいかもしれません。
テストの点数が悪かった原因
お子さまのテストの点数が悪かったときの適切な接し方と、やってはいけない接し方の両方を解説しました。では、そもそもテストの点数が悪かった原因はどのようなことにあるのでしょうか。
勉強のやり方が分からなかった
やる気があるのにテストの点数に成果が表れないお子さまの多くは、正しいやり方を知らないまま自己流の勉強を続けています。がむしゃらに勉強しても、学年が上がるほど学習の難易度も上がっていくため、ますますついていけなくなってしまうでしょう。
このような場合は早めに学校の先生や塾の講師に相談するのがおすすめです。的確なアドバイスで次回のテストを見据えた対策方法を考えてくれるでしょう。勉強のやり方が分かれば、お子さまは今回のテストの点数が悪くても、モチベーションを損なわず次につなげられるかもしれません。
授業の内容が理解できていなかった
問題を繰り返し解き、それを完璧に習得するためには、学校の授業の内容をきちんと理解している必要があります。授業の内容が理解できていない状態で学びを重ねても、今後難しい問題に直面したときに対応できなくなってしまいます。
授業の内容に一度つまずいてしまうと、それ以降ますます分からなくなってしまうケースもあります。そのため、早い段階で軌道修正を行うことがポイントです。まずはテスト範囲とテスト用紙をよく見直して、理解度が低い単元を突き止めることから始めましょう。
勉強時間が不十分だった
単純に勉強時間が不十分だったことも、テストの点数が悪い原因として挙げられるでしょう。テストの直前だけ勉強しようとしても時間が足りず、万全の体制で当日を迎えることはできません。
テスト勉強の時間を確保するためには、日頃から学習習慣をつけることが大切です。また、テスト前には範囲を把握して対策にかかる時間を逆算し、計画的に勉強を進める癖をつけることも必要になるでしょう。
繰り返しの練習が足りていなかった
勉強時間が不十分だったことと関連して、繰り返しの問題演習が足りず対策が万全でなかったということも考えられます。
解法を覚えて自分のものにするためには、誰かに説明できるくらいの深い理解に至るまで、繰り返し問題を解くことが重要です。ノートをまとめたり教科書を読んだりしているだけで勉強した気になっていると、なかなか点数に反映されず「やったのにできなかった」と自信を失ってしまう原因になります。
解けなかった問題の解き直しが不十分だった
解けなかった問題をそのままにしたり、解説を読んで分かった気になっていたりすると、その問題をいつまでも習得できません。
分からない問題にぶつかったあと、改めて復習できるかどうかが習熟度を高めるカギです。見直すことを前提に解けなかった箇所に印をつけて、後日振り返る癖をつけましょう。
次のテストで挽回するためにすべきこと

テストの点数が悪かったことはきちんと受け止めて、次のテストで挽回できるように今からできることを紹介します。同じミスを繰り返さないためにも参考にしてください。
点数が悪かった原因を分析する
まずは今回の失敗を次回のテストで確実に活かすために、なぜ点数が悪かったのかを徹底的に振り返りましょう。
どこが分からなかったのかをお子さまと一緒に分析し、理解度を明確にします。また、どうすれば分かるようになるかをお子さまが自分で考えられるように、適切に声をかけることを意識してください。
テスト直前だけでなく、普段からコツコツ勉強する習慣をつける
次回のテストまでに、普段からコツコツ勉強する習慣を身につけましょう。
学習指導要領の改訂に伴い、学習量が増えたことで学習スピードが上がっています。これは、テスト前の詰め込み勉強や一夜漬けが通用しなくなっていることを意味しています。
学校の授業進度に合わせて、家庭学習時間をきちんと確保するように心がけてください。学校指定のワークは教科書に準拠した内容になっていることもあるため、習った範囲をすぐに進めることで学習の定着率を高めるのもおすすめです。
テスト範囲として指定された箇所は漏れなく勉強する
テストの点数に伸び悩んでいるお子さまは、テスト前に出題範囲をすべて勉強しきれていないこともあるようです。
「このプリント」「ワークのここからここまで」と明確に指定されている範囲は出題率が高いため、テスト前に漏れなくチェックし繰り返し学習しましょう。シンプルな対策方法ですが、これを確実にやるだけで点数が伸びる可能性は大いにあります。
テスト当日まで逆算して学習計画を立てる
計画性をもってテスト対策に当たることが挽回のポイントです。テスト範囲が発表されたら、テスト当日までのスケジュールを立て、逆算して計画的に学習する必要があります。
さらに、テスト直前には普段よりも多く勉強時間を確保するよう心がけましょう。自由時間の使い方を細かく見直すことで、勉強時間を捻出できます。
解けなかった問題を復習し、確実にマスターする習慣をつける
解けなかった問題をそのままにせず、習得できるまで復習することが着実に点数を上げるポイントです。分からない問題に印をつけて、改めて理解度をチェックするルーティンを作りましょう。
繰り返し学ぶことで理解度が高まり、記憶に定着していきます。
勉強のやり方が分からないときは第三者に相談する
独自の勉強法では、なかなか点数に結びつかない場合もあります。その場合、学校や塾の先生に相談すれば、一緒に原因を探し出し、解決策を提案してくれるでしょう。
より丁寧なサポートが必要なら、個別指導塾がおすすめです。個別指導の明光では学習の大切さと勉強の仕方の両方を指導し、お子さまが自ら考え主体的に勉強に取り組む力を育てています。
まとめ
お子さまのテストの点数が悪かったときの適切な接し方、やってはいけない接し方から、点数が悪かった原因を深堀りして解説しました。お子さまのテストの点数が悪かったときこそ、保護者の寄り添う力が試されるといえるでしょう。
成績を伸ばしたいのに勉強のやり方が分からず悩んでいるお子さまは、個別指導塾でぴったりの勉強法をアドバイスしてもらうのがおすすめです。
個別指導の明光では、対話を通じた丁寧なカウンセリングを実施し、お子さま自らが学ぶ力、解決に向かう力を養えるようサポートします。無料体験授業も行っていますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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