2020.11.27
高校受験の勉強はいつからはじめる?勉強の進め方とポイント

多くの中学生にとって、一大行事となる高校受験。部活動や学校の行事、そして友達との付き合いなどで何かと忙しい中学生の保護者にとって、いつから受験勉強をはじめさせれば良いのか気になる人もいるかと思います。志望校合格を勝ち取るためには勉強のスタート時期、そして進め方に注意しなければいけません。
今回は、高校受験に向けていつから勉強をはじめれば良いのかを、勉強の進め方や押さえるべきポイントと一緒に紹介します。
まずは高校受験がおこなわれる時期を知ろう
具体的な受験勉強の計画を立てる前に、まずは高校受験がおこなわれる時期を理解しておきましょう。入試日程から逆算をして勉強をはじめさせる必要があるためです。
以下で私立高校と公立高校の日程を紹介します。ただし地域や学校によって変わるため、あくまでも目安として頭の中に入れてください。
私立高校:1月中旬~2月中旬
多くの私立高校は毎年1月中旬~2月中旬ごろにかけて、入学試験がおこなわれます。
基本的に私立高校入試は、公立高校入試よりも早めの日程です。推薦入試と一般入試に分かれており、推薦入試は1月中旬~下旬ごろ、そして一般入試は2月上旬~中旬ごろに実施されます。
さらに入試には単願と併願の2種類があり、単願は受験した高校に合格したら必ず入学しなければいけません。入試に合格した段階で高校受験は終了です。
併願は公立高校を含めて、いくつかの学校を受験する方式です。公立高校も一緒に受ける場合は、私立高校受験が終わった後も受験期間が続きます。
公立高校:1月下旬~3月中旬
公立高校は、私立高校とは違って1校だけ受験でき、合格したら原則として必ず入学しなければいけません。
私立高校と同じように推薦入試と一般入試があります。推薦入試は1月下旬~2月中旬ごろ、そして一般入試は2月中旬~3月中旬ごろです。自治体によって日程は異なるので、必ず自分で確認しておきましょう。
高校受験に向けた勉強はいつからやるべき?
中学生の中には学校の部活動やクラブ活動で忙しく、受験を視野に入れた勉強となかなか両立できない人もいるのではないでしょうか。
高校受験に向けた勉強はいつごろからスタートさせれば良いのか、詳細を見ていきましょう。
早ければ早いほど良い!
まず言えるのは、受験勉強をはじめるのは早ければ早いほど良いということです。
高校受験では、一般的に中学1・2年生で学習する範囲や内容から多く出題されます。そのため、できるなら中学1・2年生のころから、高校受験を意識して日々の勉強に取り組むのがベストです。
とくに難関校の場合、入試のレベルが非常に高く、出題形式が複雑だったり応用問題が多かったりと難易度が高いため、より応用問題に取り組み「応用力」を高める必要があります。
多くの勉強量が必要となるため、3年生に進級してからスタートしたのでは間に合わないでしょう。
1・2年生のうちに授業で学ぶ内容の基礎をしっかりと固め、3年生になってからは志望校対策のために時間を使うようにしてください。
また、入学試験と同様に高校入試で重要視される、内申点対策も大切です。定期テストで良い点数をとるためにも、なるべく早い時期から勉強をスタートさせましょう。
部活動が忙しい場合、引退のタイミングで本格的にはじめる
もし本格的に部活動に参加している人の場合、引退のタイミングで本格的に受験勉強をはじめる方法もあります。
一般的に部活動の引退は中学3年生の6月から夏休み近くまで。引退前までは部活動で忙しいため、まずは学校の授業をしっかり受けましょう。授業で習う内容は、すべて授業中に吸収するつもりで勉強します。
休日などの時間があるときに集中して勉強をして、部活動引退のタイミングで本格的にスタートさせるとスムーズです。
ただし引退後から入試本番まで時間がありません。効率的に勉強するためにも、塾に通わせることも検討すると良いでしょう。
【学年別】高校受験に向けた勉強の進め方
高校受験を制するためには、各学年に合わせて勉強を進めていきましょう。学年別に勉強の進め方を紹介します。
1年生の勉強の進め方
中学1年生では基礎固めにポイントを置きましょう。
前述したように多くの高校受験では、1・2年生で学ぶ内容から問題が出題されます。とくに1年生で勉強する内容は2年生、そして3年生で習う内容のベースとなるものです。1年生の内容でつまずいてしまうと、その後の学習で足を引っ張る原因になってしまいます。「分からない」を残さず、1つずつ確実に理解していくことが大切です。
毎日の授業をしっかり受け、自宅で予習と復習の習慣を付けることも重要です。早い段階で学習習慣を身につけておけば、本格的な受験勉強がスタートしても苦にならないでしょう。
ただし無理は禁物です。勉強や部活動、友人関係、校則などの環境が小学校からガラッと変わり、肉体的にも精神的にも疲労がたまりがちです。体調を第一に考えた生活を心がけてください。
2年生の勉強の進め方
中学2年生になると、子どもによっては部活動が忙しくなってきます。そのため、ポイントとなるのは部活動と勉強との上手な両立です。どの時間を勉強に充てられるのかを確認して、効率的に時間を使えるように学習スケジュールを立てましょう。
2年生で学習する内容も入試本番でたくさん出題されるので、1つずつ定着させることが大切です。もし1年生で習った内容が曖昧だった場合は、戻って復習してください。
また内申点対策も重要です。普段の授業態度、定期テストにも手を抜かずに取り組みましょう。定期テストは毎回、各教科の目標点数をしっかり決めて臨むことが大切です。
3年生の勉強の進め方
いよいよ本格的な受験勉強がスタートするのが中学3年生です。子どもによってはまだ部活動が忙しい時期ですが、春の段階で志望校を考え、それに向けた内申点や定期テストの目標を立てることが大切です。
高校入試では、「当日点」と「内申点」が評価されます。中学3年生では内申点を上げるチャンスが限られているため、1回1回の定期テストを大切にし、内申点を高めていくことが大切です。
また、1回1回の定期テストを大切にするだけでなく、入試に向けて実力アップを考えていく必要があります。夏休みが終わるまでに、中学1・2年生の内容の総復習を5教科すべて終わらせ、基礎力を向上させておきましょう。
夏休み以降は、それまでに固めた基礎力をベースに、応用問題や志望校の過去問題に取り組む時間を多く確保していくことが大切です。
勉強以外に、体調管理も重要です。栄養のバランスがとれた食事をする、そして就寝時間と起床時間を決めて規則正しい生活を送ることも意識しましょう。
高校受験に失敗しないために!押さえるべき7つのポイント

最後に高校受験で失敗しないために、押さえておくべきポイントを全部で7つ紹介します。
まずは目標を立てることが大切
高校受験で失敗しないためには、まずは明確な「目標」を立てることが大切です。
達成すべき目標がない状態でなんとなく学習をスタートしても、学力向上には繋がりにくいです。また、やる気も起きないでしょう。
志望校を決め、受験時期から逆算して学習プランを立てることで、試験当日まで具体的にどのように学習を進めていくべきか分かります。
学校の授業をしっかり受け、予習・復習をおこなう
2つ目は学校の授業をしっかり受けて、予習と復習をおこなうことです。
難関校を除いて入学試験で出題される内容は、基本的に学校の授業で習ったものです。そのため、学校の授業をしっかり理解しなければなりません。
授業を基本として予習と復習をおこなうことで、受験に必要となる力が身についていくことでしょう。分からない箇所があれば後日、先生に質問するように促しましょう。
集中できる環境で勉強する
せっかく勉強する時間を確保していても、環境のせいで勉強に集中できなければ意味がありません。集中できるような環境を選び、またあえて作ることが大切です。
勉強できる場所は自宅や学校、図書館、カフェなどさまざまです。子どもによってどのような場所が集中できるかは異なるため、それぞれに合った場所を探してあげましょう。
また勉強中はスマホの電源をオフにして、机の周りにゲームやマンガなど気が散るようなものを置かないことも重要なポイントです。
苦手分野を放置しない
4つ目は苦手分野を放置しないことです。
一般的な公立高校では国語と英語、数学、社会、そして理科の5教科受験が基本です。子どもによっては苦手な教科や分野もあることでしょう。しかし苦手だからといって放っておくと、入試で足を引っ張ってしまいます。
苦手な教科や分野は勉強したらした分だけ、しっかりと伸びます。先生に質問する、参考書を読むなどしてなるべく早く解決しておきましょう。
勉強中は適度に休憩をとる
いくら集中力が続くからといって、長い時間を詰めて勉強すると疲れやストレスがたまってしまいます。適度に休憩をはさむように促してください。
ただし、いつでも好きなだけ休憩できるといった状況は良くありません。メリハリを付けて休むようにしましょう。「何時から何分間、休憩をする」といったように、時間の目安を決めると良いです。
問題集を何冊も買わない
問題集を何冊も買わないことも大切です。学んだ内容が不完全な状態で複数の参考書に手を出すと、知識は定着せずに穴だらけになってしまいます。
まずは最低限の冊数を繰り返し、全体を理解できるようになってから次の問題集に進みましょう。
学力に不安がある場合は、塾に通うのも1つの手
最後は塾に通うことです。学力に不安がある場合、または勉強の方法が分からない場合は塾に通うのも1つの手です。
受験情報や勉強のノウハウをたくさん持っているプロの先生が、受験に向けてサポートしてくれます。学校の授業よりも一人ひとりの生徒に目が届きやすく、それぞれの学力やニーズに合わせた学習指導が期待できるでしょう。
まとめ
高校受験で合格を勝ち取るためには、まずは志望校や目標を決め、受験時期から逆算して具体的な学習プランを立てることが大切です。立てたプランをもとに、学習を進めていきましょう。
入試では中学1・2年生で学ぶ範囲から多く問題が出題されるため、勉強開始は早ければ早いほど有利です。
とはいっても、子どもによっては部活動などで忙しいことも多いので、それぞれに合った勉強計画を立ててあげましょう。
学力に不安がある子どもや勉強方法が分からない子どもは、塾に通うのも良いです。高校受験のノウハウをたくさん持った先生が、進路指導も含めたトータルサポートをしてくれます。
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