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2021.09.02      2023.10.05

読書感想文の書き方は?簡単に書けるおすすめ構成から原稿用紙の使い方まで

読書感想文の書き方は?簡単に書けるおすすめ構成から原稿用紙の使い方まで

長期休みの宿題として定番ながらも、苦手な人が多い「読書感想文」。簡単な書き方を知りたいと思う人は多いものです。

読書感想文が宿題として課されることには、きちんと理由があります。
この記事では、宿題に読書感想文が出される理由や書くときに求められることを解説し、おすすめの構成、原稿用紙の使い方などを紹介します。

読書感想文の簡単な書き方を求める人が多い理由とは?

宿題に読書感想文が出される理由を説明する前に、まずは、なぜ読書感想文が苦手で、簡単な書き方を知りたいと思う人が多いのかを順番に見ていきましょう。

そもそも本を読むのが好きではない

読書感想文を書くためには、当然本を読まなければなりません。
しかし、そもそも読書が苦手な人もいるでしょう。普段から本を読んでいないと、活字を読むこと自体が苦痛に感じられます。

読書感想文の題材となるような本は読まなければならない分量が多く、読書に慣れていないと読むだけで疲れてしまいます。
本を読むことが好きでなければ、読書感想文が苦手だと感じるのは当然のことでしょう。

今まで読書が嫌いでなかった場合でも、読書感想文で自分の考えをうまく書けないことが理由で、読者嫌いになってしまうこともあります。

興味のない本を読まなければならない

読書感想文では課題図書が指定されることもあり、好きな本だけを読めるわけではありません。
そのため、指定された本が興味の持てないものであれば、そもそも内容が頭に入ってこないこともあります。
その結果、読書感想文を書くことになっても何を書けばよいのかわからなくなるのです。

また、課題図書として指定される本の分野やレベルが読む人に合わない場合も、同様に内容が頭に入ってこないため、よい感想文を書くことは難しいでしょう。

本を純粋に楽しんでしまう

読書自体が苦手な人が読書感想文も苦手なのはイメージしやすいものですが、実は本が好きな人も読書感想文をうまく書けないことがあります。
それは、「本を純粋に楽しんでしまう」場合です。

読書感想文を書くためには、本に書かれている情報を整理しながら、読み進んでいかなければなりません。
しかし、本を楽しんでしまうと流れるように全体を読み切ってしまうので、いざ読書感想文を書こうとしたときにまったく情報が整理されておらず、何を書けばよいのか構成すら思いつかないという状態になります。

そうなると、読書感想文を書くためにまた最初から本を読み直さなくてはならず、いつまで経っても感想文を書き始められないという事態になるのです。

書きたいことがないのに書かなければならない

本来、自分の考えや主張があり、何か書きたいことがあれば文章は出てくるものです。
それでも読書感想文の内容が思い浮かばないのは、そもそも本を読んでも書きたいと思えることがない、ということです。
書きたいことが何もない中で、義務的に文章を書かなければならないのは、「読書感想文が苦手だ」「文章を書くのがつらい」と感じる理由となるでしょう。

自由すぎて何をどう書けばよいのか分からない

読書感想文には、決まった正解がありません。
理科や数学などのように与えられた問題を解くのではなく、自分で構成や内容を考えて文章を書くことは、人によってはハードルが高く感じられるでしょう。

読書感想文は宿題として出される割に、何をどう書けばよいかを教えてもらえる機会があまりないため、いざ書こうとしたときに何から始めればよいのかわかりにくいのが特徴です。
なんとか提出までたどり着いても、書き方が正しかったかどうかの添削や、どのように改善すればよい文章になるのかといった指導もされることは少ないので、上達しないまま次の年を迎えることが続きます。

そのため、「読書感想文が得意だ」と感じたり、「今年はうまく書けた」と達成感を得たりすることが難しく、成長が感じられないことでより義務感が高まることもあります。

まとまった文章を書く力がない

読書感想文は800~2,000字の文章を書くことが一般的ですが、普段の学習でこのような長文を書くことはあまりないでしょう。
それなりの長さの文章を構成から考えて書くこと自体に慣れていない人は、自分の考えを文章としてまとめることに苦労します。

また、近年では原稿用紙を使うことが少なくなっているため、原稿用紙特有の書き方やルールを知らず、戸惑うことがあります。
まとまった文章を書く力や原稿用紙の使い方など、読書感想文を書くために必要な知識に独特なものが多いため、苦手とする人が多いのです。

読書感想文が宿題になるのはなぜ?

このように、苦手な人が多いにもかかわらず、読書感想文は宿題として出され続けてきました。
その理由を解説します。

読書習慣をつけさせたい

読書感想文を書くためには、必ず本を読むことになります。
読書感想文が宿題になる理由はそこにあり、純粋に「長期休みの期間中に本を読んでほしい」という出題側の想いが込められています。
読書感想文を機に、普段あまり本を読まない人にも本を読むきっかけを持ってほしいと考えているのです。

本が好きな人にとっても、読書感想文が宿題になることで普段は読まないジャンルの本に触れるきっかけができ、読書の幅が広がります。
さまざまな本を読むことで、感受性や想像力が育つでしょう。

本を読むことは勉強の基本でもあるので、読書感想文によって練習しておくと、大学受験や大人になってからの仕事面でも役に立ちます。
このように、読書感想文を通して本を読むことを習慣化させることが、読書感想文が宿題になる本来の目的です。

読解力をつけさせたい

「読んだ後に読書感想文を書く」という目的があると、ただストーリーを追って読むだけではなく、作者の意図や内容の深い部分など、文章として直接書かれていないことを推測しながら読む必要があります。
このときに、内容を正確に理解するための「読解力」が身に付きます。

読解力は社会に出てからも求められるため、生きていくうえで不可欠な能力です。
実際、メールの文面や会話から相手の意図を汲み取るためには読解力が必要です。
出題側も読書感想文の宿題を通して、読解力が高まることを期待しています。

また、読解力を高めるために読書感想文が出題されるメリットとして「本を1冊丸ごと読む」ことが挙げられます。
国語の授業では、本の中から一部分を抜き取った短文を扱うことが多いので、ストーリー全体から作者の意図や登場人物の心情を汲み取る練習がなかなかできません。
しかし、読書感想文が宿題となれば、本を1冊読むことになるので、長文から内容を深く掘り下げる練習ができます。

このように、読書感想文には読解力を身に付け、授業では取り上げられない長文を理解できる読解力を身に付け、国語力を底上げする目的があります。

表現力をつけさせたい

ここまで読書感想文の「読む」範囲について説明しましたが、それ以上に「書く」ことも重要です。
読書感想文の難しいところは、自分の考えを人に伝わるように書かなければならない点です。

本を読んで自分の考えを持っても、人に伝わるようにまとまった文章として書けなければ意味がありません。
「なぜそう思うのか」「そう思ってどうしたいのか」といった疑問を解決できるような文章を書くことが必要です。

読書感想文の宿題に取り組むことで、自分の考えを伝えるための「表現力」が身に付きます。
考えていることを文章にする能力が身に付けば、普段の会話の中でも自分の考えを伝えることがうまくなります。
社会に出ても使える能力として役立つでしょう。

学校の授業では、自分の意見を発表する機会はあまり多くはありません。
読書感想文をよい機会として、表現力を高めましょう。

読書感想文に求められるものとは

それでは、実際に読書感想文を書くうえで、どのようなことが求められるのでしょうか。
ここからは、読書感想文に求められるものを説明します。

ちゃんと読んだことが分かれば目的は半分達成

読書感想文が宿題になると「よい文章を書かなければならない…」と思って、うまく書けないことがあります。
しかし、先ほども説明したように、そもそも読書感想文が宿題になる理由は「本を読ませたいから」です。
読書感想文を書くために本を読んだ時点で、目的の半分は達成されています。

したがって、読書感想文を書くとき、必要以上に悩む必要はありません。
まずは本を読み、内容を理解することが大切です。

ただし、読書感想文をうまく書けるようになれば、大人になっても役立つ表現力などが身に付くので、せっかくならよい読書感想文を書けるようになっておきたいものです。
ここからは、「よい読書感想文」を書くために求められることを年代ごとに紹介します。

高校生に求められる読書感想文

高校生が書く文章では、主題と論理をわかりやすく説明することが求められます。
本を読んだ感想だけで終わらず、「その本を読んで何を感じたのか」「どうしてそう感じたのか」を順序立てて書かなければなりません。

そのためには、論理的な文章を書く必要があります。
まずは、自分の意見をはっきり主張し、理由を述べていく形で文章を書きましょう。

また、高校生になると、幅広い視野を持つことが求められます。
本の内容を自分の身に置きかえるだけでなく、日頃のニュースや新聞などから見聞きした社会問題と関連させて書くことで、より深い文章にできるでしょう。

中学生に求められる読書感想文

中学生の読書感想文では、「本の内容を理解している」ことをわかりやすく説明する必要があります。
まずは、本で書かれていたことを自分なりにまとめ、そこから自分の意見を書くことが重要です。

その際、自分の経験を踏まえて書くとよいでしょう。
例えば、読んだ本が仲間との絆に関する話であれば自分のクラブ活動での体験を例に出したり、挫折から立ち上がったような話であれば自分が悩んでいることを挙げて今後への抱負を書いたりすることで、本の内容を自分ごととして主張できます。

「自分の考えていることを人に伝えるためにはどうすればよいか」という観点を持って書くと、よい読書感想文に仕上がります。

小学生に求められる読書感想文

小学生の読書感想文は「読んで、書いたこと」自体が重要です。
そもそも小学生は長い文章を書くことに慣れておらず、深く考えすぎると書ける文章も書けなくなってしまいます。
まずは本を読み、思ったことをそのまま文章にしていきましょう。
保護者が手伝う場合は、細かいことはいわず、お子さまが楽しみながら読書感想文に取り組めるようにしてあげることが大切です。

書き方として意識したいのは、感想を書くときに「自分のこととして考える」ことです。
小学生は「面白かった」とだけ書くことが多いのですが、「なぜ面白いと思ったのか?」と掘り下げて考えてみると、本の内容を自分のこととして捉えられます。

保護者から「どんなところが面白いと思った?」「あなたならどうする?」と質問してあげることで、お子さまは感想文を書くための考え方に気づけるでしょう。

読書感想文をスラスラ書くための本の読み方

読書感想文をスラスラ書くための本の読み方

読書感想文をスムーズに作成するには、本の読み方にもコツがあります。
これから紹介するコツをしっかりと押さえて、読書感想文への抵抗をなくしていきましょう。

面白かったところに印をつける

何も考えずに本を読んで、いきなり読書感想文を書こうと思ってもなかなか書けません。
1回読んだだけではポイントを押さえられず、そもそも内容を覚えていない場合があるためです。
まずは、感想文を書くために必要な情報を集めなければなりません。

読書感想文は、読書で心が動いたことを前提にして「なぜそう感じたのか」を書く、というのが大きな流れです。
そのため、本を読んで自分が面白いと感じたところは、そのまま感想文に使える情報になります。

読んでいて面白かったところには、印をつけましょう。
付箋をつけたり、線を引いたりしておくと、後から見直したときにもすぐにポイントがわかります。
印をつけずに進めると、結局何回も読まなければならなくなり、かえって時間がかかります。

本に書き込むことに抵抗がある人もいますが、読書感想文に取り組む場合は本を汚すことを恐れてはいけません。
そのため、読書感想文用の本は書き込むことを前提に、必ず買って読むようにしましょう。

人物や重要事項などはメモを取る

読書感想文を書くためには、本を丸ごと1冊読まなければなりません。
読んだ内容をすべて覚えることは難しく、情報を整理しながら読むことを意識する必要があります。

そのときに役立つのが「メモ」です。
小説の登場人物や、論説文の重要なデータなどはメモとして残していきましょう。
メモを取っておくと情報が整理されるので、後から見返したときに読書感想文に何を反映させればよいかがわかりやすくなります。
読書感想文を書くためだけでなく、本の内容そのものを理解するうえでも役立つので、必ずメモを取りながら読みましょう。

思いついたことを書き留めておく

本を読んでいて思ったことや感じたことは、忘れないうちに書き留めていきましょう。
読書感想文においては、自分の考えを主張することが大切です。
感じたことを書き留めたメモは自分の考えそのものなので、できるだけたくさんあるほうが感想文を書き始めたときに便利に使えます。

ただし、この段階で「実際の感想文のように整えて書かなければ」と、難しく考える必要はありません。
一言でもよいので、思いついたことをそのまま書き出すことが重要です。

気になった文章やセリフなどの横に、自分が感じたことを書いていきましょう。
本を読み終えたときには、残したメモが感想文の下書きになっているので、その内容をまとめていけばよいのです。

簡単に読書感想文が書けるおすすめの書き方・構成

読書感想文に苦手意識を持つ理由は、そもそも書き方を知らないからです。
ここからは、読書感想文が簡単に書けるおすすめの書き方や構成を紹介します。

その本を選んだ理由・きっかけ

まずは、どうしてその本を選んだのかという理由やきっかけを書きましょう。
重要なのは、「なぜそう思ったのか」まで掘り下げて書くことです。

実際、本を選んだ理由は「あらすじが面白そうだった」「タイトルが気になった」「表紙がかっこよかった」など、たくさんあるでしょう。
ただし、そのままでは、それぞれ理由が浅いため、その本である必要性が感じられません。
「なぜ面白そうだと思ったのか」「なぜタイトルが気になったのか」まで掘り下げて自分の考えも一緒に説明できれば、読書感想文を読む側にも理由が伝わるでしょう。

本を選んだ理由は読書感想文の導入にあたり、この導入部分は非常に大切です。
「なぜこの本なのか」を最初に設定することで、自分自身も「この感想文で何を書けばよいのか」というゴールを見つけやすくなります。
まず、本を決める時点で、なぜその本にしようと思ったのかを考えてみましょう。

あらすじ・要約

本を選んだ理由の次は、「あらすじや要約」を書きましょう。
ただし、あらすじや要約だけで感想文が終わらないように注意しなければなりません。

読書感想文で書くべき内容は、「本を読んで自分が何を感じたか」ということです。
あらすじや要約は、あくまで簡潔に本の内容をまとめる部分だと考えましょう。
学年が上がるほど、自分の意見を盛り込むことを求められるので、あらすじや要約に割く分量は少なくなります。

物語や小説ではストーリーの起承転結を意識し、論説文では筆者による「問題提起」と「主張」を読み取ることで、あらすじや要約が書きやすくなります。

感動・共感した点

感動・共感した点は、読書感想文の特に重要な部分です。読んだ本のどこに気持ちを動かされたのかを書きましょう。
ただし、感動や共感した場所を抜き出すだけではなく、「なぜ感動したのか」「共感するポイントは?」など、自分ごとに落とし込んだ内容を書くことが重要です。

物語や小説ではストーリーの中で起こる人物の心情や行動などの変化に着目し、論説文であれば筆者の主張を読み取ることで、ポイントを見つけやすくなります。

書き方としては、基本的に書かれている内容に寄り添い、同意する形が書きやすいでしょう。
しかし高校生であれば、一旦本の内容を肯定したうえで、異論や疑問を自分の意見としてぶつけてみるのもよい書き方です。
そうすることで文章にオリジナリティが増し、深みのある読書感想文になります。

読んで得られたこと

本を読んで得られたことは、読書感想文の中でもメインとなる部分です。
本を読んで、どのようなことに気づき、学んだか。そして今後どう生かそうと思うのかといったように、本を読んだことで自分が得たものや、自分の中で起こった変化を書きます。

重要なのは、本を読む前後のどちらの想いも書いて、変化の内容をわかりやすく伝えることです。
例えば「本を読む前は、人間は1人でも生きていけると思っていた。しかし、読んだ後、人は周りの人の支えなしでは生きていけないことがわかった。これからは、自分の周りにいる人を大切にしようと思う」と、前後の変化を踏まえて、これからどうするかを書くとよいでしょう。

読書感想文を出題する側が最も期待しているのは、「読書感想文を通して生徒が成長すること」です。
どのように成長できたかをわかりやすく書いて締めくくりましょう。

読書感想文での原稿用紙の使い方

せっかく読書感想文が完成しても、いざ原稿用紙に書くときに使い方を間違えて減点されてしまうのは、非常にもったいないことです。
最後に、原稿用紙の使い方を説明します。

原稿用紙とはどういうもの?

縦20字、横20字の合計400字が記入できる用紙で、縦書きで記入するものが一般的です。
字数が把握しやすいメリットがあるため、読書感想文や作文などでよく用いられます。
文章の入力はパソコンが一般的になっている現代においては時代錯誤な側面もありますが、入試の小論文試験でも用いられるため、正しい使い方を覚えておきましょう。

題名と名前の書き方

まず、題名は原稿用紙の最初の行に記入します。その際、題名の長さを考慮してバランスを見ながら、上から2~3マス空欄を作って書き始めます。
2行目には名前を、1番下の1マスを空けて下詰めで書きます。また、苗字と名前の間も1マス空けましょう。

書き出しの書き方

本文の書き出しや、新しい段落の最初は、1マス空けてから書き始めます。

会話文と引用文の書き方

会話文と引用文は、改行してかぎかっこでくくることで、それまでの文章とは異なる内容であることを示す必要があります。
なお、かぎかっこの中でさらにかっこが必要な場合は、『』(二重かぎかっこ)を用います。

マスの使い方のルール

「。」や「、」などの句読点は、文字と同じように扱い、1マスに1つ、マスの右上の位置に書きます。
小さな字の「ゃ」や「っ」も1マスに1つです。
ただし、句読点は行のはじめに書くことができないことを覚えておきましょう。
もし、行の最後に句読点が来てしまった場合は、最後の文字と同じマスに書くか、欄外に書くことができます。

数字・アルファベットの扱い

数字で用いるのは原則として漢数字です。
ただし、数字の桁数が大きいときや算用数字のほうが見やすいときは、文字を横にして算用数字で書き、1マスの中に2文字書きます。

アルファベットは記号として使う場合は縦書きのまま1マスに1文字書きますが、英単語を書く場合は横書きにして1マスに2文字書きます。

読書感想文を書き終わった後は必ず見直そう

原稿用紙の使い方に気を配りつつ、読書感想文をひと通り書き終えると、大きな達成感が得られるでしょう。しかし、これで完成とするのではなく、書き終わった文章は必ず見直して間違いがないか確認しましょう。

確認するべき点は3つです。
まずはわかりづらい表現がないかどうかを確認することが大切です。書き進めているとつい感情的になり、自分にしかわからないような文章を書いてしまうことがあります。読書感想文は、本を読んでいない人にもストーリーが伝わる「わかりやすさ・端的さ」も求められるため、伝わりづらい表現は修正しましょう。

次に中傷するような内容を書いていないかどうかを確認します。読書感想文は作品を通して感じた自分の意見をまとめることが目的ですが、言葉の選び方次第では誰かを傷つけることになってしまいます。読み返す際は「この文章を自分以外の人が読んだときにどう思うか」を意識してみてください。

最後に文章に誤字脱字がないかどうかを確認します。主語・述語の関係が正しいか、漢字表記の間違いがないかはきちんとチェックしましょう。

上記のポイントを押さえられれば、よりよい読書感想文が完成するはずです。書き終えた日ではなく1日経って読んでみると、客観的に文章をチェックできます。また、家族や友だちに読んでもらってわかりづらい箇所がないか聞いてみるのもよいでしょう。

読書感想文用の本を選ぶ方法

読書感想文を書くことに苦手意識のある人は、そもそも「本を選ぶことが面倒」と感じていることが多いです。読書感想文用の本は一度読んで終わりではなく、その先何度も読み返して文章に落とし込むため、自身に合った本を選ぶ必要があります。ここでは読書感想文用の本を選ぶ方法を5つ紹介します。

経験や考えを基準にする

読書感想文では、登場人物の経験や考え方が自分に近いと感じられる本を選ぶのがおすすめだといえます。読書感想文で評価されるポイントの一つは、自分の体験を盛り込んだ感想を書くことです。登場人物と似た経験をしたことがある、境遇が似ているなど、共通点が多いほど読書感想文を書き進めやすいでしょう。

興味のある本を選ぶ

自分自身が興味を持ち、最後まで読み切れる本を選ぶことも大切です。趣味に関することや将来やりたいと思っていることなど、自分の興味を掘り下げてみましょう。なかなか思い浮かばないという人は、書店で目に留まった本のあらすじを読んでみて選ぶのもおすすめです。

長年親しまれている作品を選ぶ

長年多くの読者から親しまれている本から選ぶのもよいでしょう。長い年月を経ても人気が高い名作からは学ぶことが多く、文章をスラスラ書けます。国語や道徳の教科書などで心に残っている作品を調べてみるのもおすすめです。

ただし、作品によっては、内容が専門的で理解することが難しい場合や長編だとまとめるのに時間がかかる可能性もあるため、読む前の下調べは必須です。

インターネットで探す

何を読むかまったく決まっていない人は、まずインターネットで検索してみましょう。気になるキーワードで検索すると、本に関する口コミやコラムなどが検索結果に表示されるため、自身に合った本が見つかるかもしれません。最近では過去に読んだ本の傾向からおすすめの本を紹介してくれるWebサービスもあります。

インターネットを活用することで、本を読む前にあらすじやストーリーを知ることができますが、読書感想文を書くときには他人の感想を写さないよう注意しましょう。

それでも迷うなら課題図書を参考に

どうしても決められないときには、課題図書のなかから選びましょう。課題図書は専門家が学年に合った作品を毎年選出しています。作品を通して心の成長が得られたり、内容そのものに興味が持てたりなど、よい影響を与えてくれる本が選ばれているため、読書感想文が書きやすいでしょう。

まとめ

読書感想文を苦手とする人が多いのは事実ですが、読書感想文には「読書習慣をつけてほしい」「読解力を身に付けてほしい」といった出題側の想いが込められており、実際に読書習慣や読解力は社会で生きていくうえでも重要です。
したがって、これからも読書感想文を取り組むことには大きな意味があるでしょう。

読書感想文を書くときに重要なのは、「自分の意見を書くこと」です。
ただの感想で終わらずに、読書を通して何を学んだのか、そして今後どうしていこうと思うのかを書きましょう。

読書感想文を書くことで身に付く読解力や表現力は、大人になっても必要な能力です。
今回紹介した本の読み方や感想文の書き方のコツを参考にして、読書感想文の宿題を自分にとって有意義な学習にしましょう。

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