2025.06.20

分数の掛け算のやり方を1からわかりやすく解説します!

分数の掛け算

小学5年生頃から習う分数の掛け算、一見単純そうですがいろいろなパターンがあり苦手とするお子さまも多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、分数とは何かというところから、分数の掛け算のやり方を1からわかりやすく解説します。

分数とは?


分数は整数同士の割り算を表したものです。
例えば$\frac{1}{2}$は1を2で割ったもので、$\frac{3}{5}$は3を5で割ったものです。

ここで割られる数を「分子」といい、分数の上に書きます。また、割る数は「分母」といい、分数の下に書きます。


分子と分母

分数は分母の数で分けたうちの分子分とイメージすることができます。
例えば$\frac{3}{8}$はピザを8枚に切り分けたうちの3つ分です。


ピザを8等分して3つ取った時の図

また分数は小数より掛け算がしやすい場合が多く、分数の掛け算になれておくことで計算のスピードが上がります。

分数の掛け算のやり方


分数の掛け算のやり方は基本的に「分子同士を掛け算したもの÷分母同士を掛け算したもの」です。


分子同士掛け算 / 分母同士の掛け算

なぜそうなるかは分数の定義から考えられます。

例えば$\frac{3}{5}\times\frac{2}{3}$という式は3÷5×2÷3と表すことができ、並び替えると3×2÷5÷3と書き換えられます。
割られる数(分子)が3×2になり、割る数(分母)は5×3になることがわかります。

なぜ分母が5×3と割る数の掛け算になるの?と思うかもしれませんが、簡単な例で確認してみましょう。

なぜ分母も掛け算なのか

同様にピザを分けることで考えてみましょう。
1枚のピザを2つに分けたときの1ピースは$\frac{1}{2}$です。


ピザを2枚に分けた図

さらにこのピースを2つに分けることを考えます。

ピザを4枚に分けた図

結果ピザが4等分されていて割る数をかけた2×2=4ピースになることがわかり、割る数である分母は掛け算になることが理解できます。

パターン別分数の掛け算のやり方

分数には「帯分数」という形があり、また、帯分数と分数、整数と分数の掛け算など、いろいろなパターンがあります。それぞれのやり方を解説します。

帯分数が入った分数の掛け算のやり方

分数の中には帯分数という整数部分と分数部分で表されるものがあります。
例えば$1\frac{1}{3}$という帯分数は+が省略されている$1+\frac{1}{3}$と同じ意味です。

$1\frac{1}{3}×\frac{1}{2}$のように帯分数が入った掛け算の場合は帯分数を仮分数に直してから計算すると混乱が生じにくく計算もしやすいです。
仮分数というのは分子のほうが分母より大きい分数のことです。


帯分数の掛け算

整数と分数の掛け算

整数と分数の掛け算も、整数を分母が1の分数と考えると簡単です。
例えば$3×\frac{5}{9}$は以下のように考えることができます。


整数と分数の掛け算

このイメージができていればいちいち整数を分数に直さなくても計算できるようになります。

分数の掛け算のテクニック

分数の掛け算をするときには必ず約分がまずできるかを確認しましょう。

例えば$\frac{12}{36}\times\frac{45}{90}$という計算をそのまま分子同士、分母同士の掛け算をするのは大変です。
しかし各項は約分でき、$\frac{1}{3}\times\frac{1}{2}$と簡単な分数の掛け算にすることができます。

しかもこの約分のテクニックは各分数での約分だけでなくお互いの分母分子で行うこともできます。

例えば$\frac{7}{12}\times\frac{3}{14}$という計算ではこのように約分ができます。


7と14で約分する、3と12で約分する図

分数の計算で複雑になりそうな場合は、まず約分できるかどうかを確認する習慣をつけておくことが、ミスを減らすうえでも大切です。

分数の掛け算の練習問題

$\frac{1}{2}\times\frac{3}{5}$ を求めよ


$1\frac{2}{3}×\frac{2}{5}$を求めよ


$3 \times \frac{4}{19} $を求めよ


$\frac{12}{24}\times\frac{15}{25}$を求めよ


$1\;\mathrm{cm}^3$で$\frac{2}{5}\,\mathrm{g}$の木材があります。この木材を$\frac{12}{5}\,\mathrm{cm}^3$集めると重さは何gでしょう。


まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では、分数の掛け算の基本から帯分数・整数との計算、そして約分のテクニックまで解説しました。

分数とは「割り算を表す記号」という本質をつかむことで計算がスムーズになり、約分を先に行えばミスも大幅に減らせます。練習問題を繰り返し解いて、ミスなくさまざまな計算に慣れましょう。

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