2024.12.16     

二次関数とは?グラフの描き方や最大値・最小値の求め方、平行移動や公式を徹底解説!

二次関数サムネ.png

中学で習う二次関数ですが、高校に入るとその内容が複雑になり、つまずいてしまう人も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、二次関数とは一体何なのかを1からやさしく解説します。

二次方程式の解の公式と判別式については、こちらの記事で紹介しています。
【簡単】二次方程式の解の公式と、判別式についてやさしく解説します!

二次関数とは?

関数とは何らかの、値を入れたら特定の法則にしたがって計算された結果が出てくる機構のようなもので、一般的には以下のように表されます。

$y=f(x)$

関数の中でも、$x$の次数が最大で2のものを二次関数と言います。
同様に、$x$の次数が最大で$n$の場合は$n$次関数と言います。具体例を見てみましょう。

$y=x^2+x+1$ ⇒ 最大の次数が2なので二次関数
$y=x^3+x^2+x+1$ ⇒ 最大の次数が3なので二次関数ではなく、三次関数

二次関数のグラフの形と最大・最小の求め方

まず、最も簡単な$y=x^2$のグラフの形を考えます。
$x$にいくつかの値を代入した時の$y$の値は以下のようになります。

表の表示
    $x$    -3    -2    -1     0     1     2     3
    $y$     9     4     1     0     1     4     9

これらの点をグラフにプロットして、点の間を補完するとグラフの形は下図のようになり、放物線と言われる、ものを投げたときのような線を描きます。この場合は頂点が下にあるため、下に凸な放物線と呼びます。


二次関数1.png

それでは複雑な二次関数の場合、どのような形になるのかを考えていきます。
例えば$y=2x^2+4x-3$のグラフを考えてみましょう。

同様にいくつかの点を$xy$平面に書き入れてもおおよその形はわかりますが、次のように式変形することでグラフの形がわかりやすくなります。

$y=a(x-p)^2+q$

このように式変形することを平方完成と言い、平方完成をすることでグラフの頂点がわかります。というのも$(x-p)^2$は0以上の値になるため、「$a$が正の場合は$y$の最小値が$q$」に、「$a$が負の場合は$y$の最大値が$q$」になるためです。

言い換えると「aが正の場合は下に凸の放物線」、「負の場合は上に凸の放物線」になります。

平方完成についてはこちらの記事で詳しく解説しています。平方完成を理解していない場合はこちらの記事を先に確認してみてください。
平方完成のやり方を簡単解説!平方完成の意味や使いどころ、練習問題を紹介!

$y=2x^2+4x-3$を平方完成すると$y=2(x+1)^2-5$になります。

この式と$y=a(x-p)^2+q$を見比べると、$a=2$、$p=-1$、$q=-5$となります。

$a$が正なのでこのグラフは下に凸の放物線であり、$(x+1)^2=0$のとき、つまり$x=-1$のときに$y$が最小値-5をとります。

そのためこのグラフは(-1, -5)を頂点とする下に凸な放物線を描くことがわかります。


二次関数2.png

二次関数のグラフを描くときは
・平方完成をすると頂点がわかる
・$x^2$の係数が正か負かで下に凸か上に凸かがわかる
ということを意識しましょう。

二次関数の平行移動を公式を使って解説

平行移動とはグラフの形を変えずに、グラフ全体を$xy$平面上で移動させることを指します。

例えば、下のグラフを見て、それぞれの頂点に注目すると、青色のグラフを$x$方向に-1、$y$方向に-2移動させたものが赤いグラフとなることがわかります。


二次関数3.png

平行移動の公式は次のようになります。


二次関数4.png

$p$,$q$が$x$,$y$から引かれているのが不思議ですが、このように理解できます。

平行移動前のグラフ$y=f(x)$上の点($x$, $y$)は平行移動によって($x$+$p$, $y$+$q$)に移動します。この移動後の点を($X$, $Y$)とすると、
$X=x+p$
$Y=y+q$
となるため、
$x=X-p$
$y=Y-q$
と表せます。

そのため、これらの式を$y=f(x)$に代入すると
$Y-q = f(X-p)$
となり、証明ができました。

直感的に理解するためには頂点同士を比べるとよいでしょう。2つの二次関数
$y=ax^2$
$y-q=a(x-p)^2$
の頂点はそれぞれ(0, 0)と($p$, $q$)になり、$x$軸方向に$p$, $y$軸方向に$q$移動していることがわかります。

平行移動の練習問題

(1)$y=4x^2+2x+1$を$x$軸方向に2、$y$軸方向に3平行移動させた関数を求めよ。

(2)$y=2(x-3)^2+1$を$x$軸方向に-1、$y$軸方向に-2平行移動させた関数を求めよ。


まとめ

いかがでしたでしょうか。本記事では二次関数の最大値・最小値の求め方や、グラフの平行移動の公式について解説しました。
関数とグラフの関係は高校数学でも何度も出てくるので、まずはその基礎となる二次関数についてよく理解しておくことが重要です。
特に平行移動の公式は慣れるまで符号で混乱するかもしれませんが、練習問題を繰り返し解いて理解を深めていきましょう。

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