その他

2022.01.28      2023.10.08

学校の授業の予習と復習のやり方とは?入試本番に自信をもって臨める学習プロセス

学校の授業の予習と復習のやり方とは?入試本番に自信をもって臨める学習プロセス

勉強において予習と復習は必ずやるようにといわれますが、具体的にはどのようにするのが効果的なのでしょうか。また限られた勉強時間のなかで、予習と復習のどちらに力を入れるべきか迷う人も多いでしょう。

この記事では、学習内容を確実に自分のものにする合理的な予習と復習のやり方を紹介します。正しいやり方を習慣化させ、自信をもって入試本番を迎える準備をととのえましょう。

学校の授業についていくなら予習と復習どっちが大事?

予習と復習の効率的なやり方を知る前に、まずは予習と復習のどちらを重要視すべきかを解説します。

知識の定着には「復習」が大切!

学校の授業についていくために予習と復習のどちらが大切か、気になる人は多いでしょう。結論を最初にお伝えすると、より大切にしたいのは「復習」です。

特定の単元に対して、通常は授業前に取り組む予習が1回、そして授業が1回です。授業後にその単元にあてる勉強をすべて復習と捉えれば、その大切さがよく分かるかと思います。

勉強の最終目的は、知識を定着させることです。知識を定着させるためにはいかに復習を充実させられるかがポイントとなります。疑問点を解消しないまま勉強が進んでしまうことを防ぐ意味でも、復習に力を入れるべきでしょう。

知識は反復で身につく

ドイツの心理学者であるヘルマン・エビングハウスは「エビングハウスの忘却曲線」というグラフで記憶の保持率を表しました。このグラフは、人が一度手に入れた知識を時間の経過とともに手放していることを示しています。

この研究結果からは、一度にたくさん学ぶよりも、間隔を空けて少しずつ繰り返し学ぶことで効率よく知識を定着させられることも分かりました。つまり、勉強したことが完全に身につくまで、何度でも復習を続けることが知識を定着させる一番の早道なのです。

復習は最強の予習

各科目の勉強はすべてが積み重ねです。「分からないまま」のところを残して次の単元へ進めば、以降の授業も理解が遅れてしまいます。理解が不十分なところへ新しい知識を積み重ねようとしても難しく、ますます分からないといった悪循環に陥ってしまうでしょう。

復習を行うことで、過去の授業内容を確実なものにすることが、次の学びへのなによりの予習になります。復習によって目の前の問題と丁寧に向き合い、一つひとつクリアにして次に進むことを意識してみてください。

効率よく勉強が身につくサイクルを作ろう

復習が大切とはお伝えしましたが、効率よく勉強を身につけたいならどのプロセスも大切にすべきです。予習・授業・復習を1つのサイクルとして捉えることが理想的でしょう。

このなかですべての人に平等に与えられるのは「授業」です。長大な時間を費やしている授業という資源をフル活用するために、授業を真ん中に予習・復習でサポートするイメージで取り組みましょう。

自らで行う予習・復習とは異なり、人から教えてもらえる授業の機会は効率的で貴重です。

【効率のよい予習・復習①】予習のやり方

復習に力を入れつつも、効率的に知識を定着させるためには予習・授業・復習のサイクルをきちんと回すことがポイントです。ここでは効率のよい予習のやり方を解説します。

「授業で何をやるか」を押さえよう

予習の基本は「授業で何を学ぶかを押さえておくこと」です。そのために教科書の該当部分をさらっと読んでおくようにしましょう。深く理解しようとするよりも、要点を確認するイメージで目を通します。

教科書を読んで理解しづらい点があれば、教科書の索引や辞書で下調べをしておきます。このときに疑問が完全に解消しなくても問題ありません。

分からなかった部分にチェックを入れ、授業で先生の説明をよく聞くようにしてください。授業でやることのアウトラインが事前に頭に入っていることで、理解度が深まりやすくなっているはずです。

事前に課題が出ていたら

新しい単元に進む前に先生が事前に課題を出していたら、当然それをやってから授業に臨むようにします。教えてもらう前に進めておく課題は大変ですが、「何を予習したらよいか」が分かっていると取り組みやすいもの。疑問を解消するために教科書を開くため、結果的に予習できることも多いでしょう。

授業をよりよく理解するための準備が予習です。事前の課題は、スムーズに授業の内容を理解するための明確なヒントとなります。

【効率のよい予習・復習②】復習をするタイミング

【効率のよい予習・復習②】復習をするタイミング

知識の定着と疑問点解消のために大切な復習は、タイミングにもポイントがあります。5つのタイミングを押さえて効率的に取り組みましょう。

授業の直後

授業が終わった直後が最初の復習のチャンスです。記憶が新しいうちに得た知識を使ってみましょう。授業を受けて帰宅したその日のうちに取り組むのが理想的です。

まずは授業で習った問題を活用してやり直しをしてみます。また授業のなかでよく理解できていなかった箇所をこの段階で把握し、重点的に復習するようにします。復習しても分からないときには次回先生に確認して、疑問を残さないようにしましょう。

テストの前

学校のテストや模試などの前は多くの人が復習するタイミングでしょう。定期的に行われるテストは復習のペースメーカーともいえます。テストで獲得した点数は成績にも反映されるため、力を入れて復習したいものです。

テスト直前には新しい知識を習得するよりも、これまでの学習の点検に集中するのが効率的といえます。そのためこのタイミングで慌てて手つかずの範囲に時間を割くことのないよう、日ごろから授業の直後に復習することを大切にしましょう。

詰め込み学習では知識が定着しづらく、後々の勉強に影響が出てしまうかもしれません。

スキマ時間

スキマ時間の復習も大切にしましょう。スキマ時間の少しずつの積み重ねは、長い目で見れば大きな差を生むことになります。

5~10分のスキマ時間はグッと集中できるので、これまで身につけた知識の再確認にちょうどよいタイミングです。移動時間や休み時間などを単語や公式の再確認の時間と決めて取り組めば、知識の定着も進むでしょう。

テスト・模試の答案返却後

定期テストや模試の答案が返って来たときは、復習のベストタイミングです。このタイミングでの復習は必須で行いましょう。なぜなら、「できていなかったこと」がこれほど明白になる機会はほかにないからです。

テストを受けてから答案返却まではある程度の時間が経過しているため、できるだけ早く復習することが大切です。できなかった問題をきっちりと解き直すことで、次の知識を積み重ねる準備がととのいます。

入試本番前

大切な入試の本番直前は復習の最後のチャンスです。やるべきことは基本的に「テストの前」と同じで、新しい知識を蓄えるよりもすでに獲得した記憶の確認に重点を置きます。

このタイミングで新しい問題を解こうとすると疑問点が生まれる可能性があり、入試への不安が大きくなるかもしれません。これまで勉強したことを信じて、使ってきたノートを読んでおさらいすれば、本番への自信にもつながるでしょう。

【効率のよい予習・復習③】効果的な復習のやり方

予習よりもたっぷりと時間をかけるべき復習。効果を最大化するための復習のやり方を詳しく紹介します。

「苦手なこと」を洗い出す

テストや入試で結果を出すためには、必要な知識を漏れなく身につけることが重要になるため、復習では意識的に苦手なことを洗い出すようにします。

授業で学んだ全範囲を漫然と復習するよりも、苦手なこと・できていないことを洗い出して確実に理解するほうが効果的でしょう。苦手の洗い出しには問題演習や、テストの答案が活用できます。

また授業内で出た疑問はそのままにせず、教科書にチェックをつけておくと復習がスムーズです。

少しずつ繰り返す

復習の場ではエビングハウスによる記憶のメカニズムを最大限に利用しましょう。人は一度にたくさんの知識を身につけることが難しいため、根を詰めてまとめて勉強しても効果は上がりにくいといえます。

短時間ずつ、間隔を空けて何度となく繰り返すことで無理なく記憶を定着させられます。授業の直後やスキマ時間など、こま切れの復習を大切に少しずつ取り組みましょう。

アウトプットを重視する

アウトプットを重視することで復習の効果は最大化します。知識はただ目で見るよりも、実際に使っていくことでより強固に定着します。書き出す、問題を解く、人に説明するなど、さまざまなかたちで意識的にアウトプットを行ってください。

説明がほかの人が理解できるまでの精度になっていれば、完全に自分の知識になっています。反対に、人に説明しようとしたときに難しさを感じた箇所は、まだ理解度が低いと考えてよいでしょう。

記録に残す

自分の苦手だったことや要点を記録したまとめノートを作ることで、効率的な復習ができるようになります。スキマ時間の復習ではこのノートを活用してもよいでしょう。

また模試の復習ノートはぜひ作ってまとめておくことをおすすめします。できなかった問題のコピーを貼り付けて教科書を見ながら一つひとつ理解し、解き直した痕跡を残します。読み返すことを意識して作り方を工夫することで、入試本番前の復習にも役立つはずです。

まとめ

入試本番に向けて自信をつける予習・復習の正しいやり方をご紹介しました。

効率的に知識を身につけるには予習と復習のどちらも大切ですが、授業後の復習にはより重きを置いて取り組む必要があります。予習・授業・復習を1つのサイクルと捉え、先生に教えてもらえる貴重な時間である授業を軸にして予習・復習にあたるとよいでしょう。

知識の定着には短時間の復習を何度も繰り返すことが必要です。勉強習慣をつけたい、科目別の効率的な復習方法が知りたい人は学習塾を利用するのもおすすめです。

個別指導の明光では一人ひとりに寄り添った学習カリキュラムを作成しますので、勉強に関してお悩みがあればぜひ一度ご相談ください。

この記事を家族や友人に教える

あわせて読みたい記事

タグ一覧

おすすめ記事

おすすめ記事

Home > 明光プラス > その他 > 学校の授業の予習と復習のやり方とは?入試本番に自信をもって臨める学習プロセス