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2022.05.10      2023.11.14

受験生の夏休みはどう過ごす? 時間を本当に生かせる過ごし方とは

受験生の夏休みはどう過ごす? 時間を本当に生かせる過ごし方とは

受験生にとっての夏休みは、まとまった勉強時間を確保できる大きなチャンスです。しかし自由な時間が多すぎるゆえに、どのように過ごしたらよいかわからない人も多いでしょう。

本記事では、貴重な夏休みの勉強時間を有効活用し、勉強の成果を出すためにどう過ごすべきかを解説します。さらに、夏休みに集中して勉強するためのコツについてもご紹介します。

先輩たちに聞きました! 受験生の夏の過ごし方

編集担当
夏休みは受験生にとっては勝負のシーズン。
苦手克服に取り組む子もいれば、受験に向かってまっしぐらの子、まだまだ部活が続き勉強と両立させながらがんばらなくてはならない子など、みんなそれぞれの状況に応じて精一杯力を伸ばしていくことでしょう。

高校受験をするお子さんは初めての経験に戸惑うことが多いかもしれません。
そこで、昨年受験を終えた先輩のみなさんに受験生の夏休みをどのように過ごしたのか教えてもらいました。夏の過ごし方の参考にしてくださいね。

8月中旬まで吹奏楽部の練習が続いたものの その後の頑張りで10月には総合順位がジャンプアップ!

取手教室 美咲さんの場合 取手教室 美咲さんの場合 〈目標〉
・受験に向けて英語の基礎と長文読解の対策をすること
・数学の成績を伸ばすこと

〈当時の状況〉
・焦りはあったが、8月中旬まで所属していた吹奏楽部の練習があり、受験勉強への動き出しは遅かった

〈夏休みのスケジュール〉
・8月の後半に部活を引退した後は、土曜日も含めて毎日明光に通い1日中勉強をした
・スマホの時間を記録するアプリを使い「何時間勉強したら休憩」と勉強時間をコントロールした

〈苦手克服のために取り組んだこと〉
・英語の長文読解はCDを使ったヒアリングや、日本語訳と見比べて意味をつかむようにした
・基礎は明光のテキストを使って勉強した

〈夏休み後に現れた変化〉
・夏休み明けすぐのテストでは結果が出なかったものの、10月のテストでは総合順位が60〜70位から10位近くまで上がった
・10月のテストでは数学と理科の順位が学年一桁台になった

授業スケジュールを柔軟に調整できたことが良かった!

本人のコメント

夏の間に頑張ったおかげで、スタートの遅れを少し取り戻すことができたように思います。
明光では、分からない問題を教えてもらっただけでなく、どうやって遅れた分を取り戻せばいいのかなど、スケジュールの立て方の相談にも乗ってもらいました。
7月から8月初旬にかけては夜だけ、8月の後半になったら朝から夜まで、という授業の組み方は集団塾では難しいと思うのですが、個別指導の明光に通ったおかげで最後まで部活をやりきることができました。

取手教室・猪股教室長コメント

取手教室・猪股教室長コメント

夏休みは苦手を克服できる最後のチャンス。美咲さんの不安科目だった英語は毎日授業を入れ、基礎からしっかりと学んでもらいました。常に不満を漏らさず前向きな姿勢でしたね。一緒に受験を頑張る友達の存在も大きかったのではないでしょうか。
夏に頑張った結果は夏休み明けすぐではなく、秋や冬に出てきます。諦めず、コツコツ前向きに取り組んでいきましょう。

それまで学習習慣はなかったものの、毎日夏期講習に通って全教科で成績がアップ

瀬谷教室 優奈さんの場合 瀬谷教室 優奈さんの場合 〈目標〉
・受験に向けて学習習慣を身につけること
・英単語の習得や数学の計算問題の正答率アップなど、積み上げの土台となる部分をつくる

〈当時の状況〉
・自宅で勉強をする習慣はなかった

〈夏休みのスケジュール〉
・毎日夏期講習に通った
・5科目すべて受講。苦手な数学は多めにコマをとった
・部活やほかの習い事がある日は1〜3コマを受講、そのほかの日は4〜5コマ受講することも

〈夏休み後に現れた変化〉
・苦手だった数学で点数がアップ
・計算問題は確実に点数が取れるようになった
・英単語をたくさん覚え、英語の長文が読めるようになった。英語を楽しいと感じた
・全教科の成績がアップ。中学2年生のときオール2ぐらいだった成績が中学3年ではオール3に

話を聞いてもらえたからがんばれた

本人のコメント

毎日長時間勉強していたのでつい愚痴が出てしまうこともあったのですが、講師の先生たちが話を聞いて受け止めてくれたおかげで、最後までがんばることができました。

瀬谷教室・深堀教室長コメント

瀬谷教室・深堀教室長コメント

優奈さんは夏期講習を受講していない時間にも、ずっと塾で自習をしていました。夏休み後は自分の学力を客観的に捉えることができるようになった分、入試への不安は増したようでしたが、諦めずに最後まで走りぬけてくれました。
勉強に対して苦手意識があっても、やってみれば、夏の間に挽回できることもあります。現にこれだけの結果を出せる生徒もいる。苦手だと思う前に「できるようになるぞ」という姿勢で夏期講習に挑んでほしいと思います。

部活が忙しかったため勉強は苦手克服に集中。そして志望校に合格!

取手教室 珠涼さんの場合 取手教室 珠涼さんの場合 〈目標〉
・英語の長文読解など、苦手分野の克服

〈当時の状況〉
・8月中旬まで吹奏楽部のコンクールがあり、午前中や日中はほぼ部活動に参加。部長であったため忙しく「受験勉強が遅れているのではないか」という焦りがあった
・引退まで、勉強は夜に集中した
・お盆明けからは夏期講習のコマ数を増やした

〈夏休みのスケジュール〉
・部活が忙しかったため、すべての科目を幅広く勉強するのではなく苦手分野に集中した
・「土日は休む日」と決めてメリハリをつけた

〈夏休み後に現れた変化〉
・夏休み明けの実力テストで、5教科合計70点アップ
・勉強に自信がつき、春には志望校に無事合格

限られた時間の中で効率的な勉強ができた

本人のコメント

私は部活もしっかりやりきりたかったので、勉強に使える時間は限られていました。そのため効率的に勉強をするためのスケジュールの立て方を教室長に相談しました。
授業ではわからない問題の解き方だけでなく、試験に臨むときの順番など試験対策全般のアドバイスをしてもらい、それがとても役に立ちました。

取手教室・猪股教室長コメント

取手教室・猪股教室長コメント

珠涼さんからは「志望校をあきらめない」という強い意志を感じました。試験のたびに自分の弱点について相談してくれたり、暗記項目をスマホにメモして見返していたり、不安がなくなるまできちんと勉強に向き合っていたことが印象に残っています。
部活と受験勉強の両立に悩む3年生は多いと思いますが、どちらも大切なこと。「両方全力で」という精神で取り組んでほしいです。「夏休みに頑張った」という自信は、冬までずっと効いてきますよ!

受験生は夏休みにどれだけのことができる?

受験生は夏休みにどれだけのことができる?

受験生の夏休みの過ごし方を見てわかるように、夏休みには弱点克服、勉強の習慣づけなど、目的をもって勉強することが大切です。次に、受験生は夏休みにどれだけのことができるのか、具体的に紹介します。

1日10時間なら夏休みの勉強時間は400時間ある

自治体によって夏休みの長さは異なりますが、おおよそ40日間あるため、毎日10時間ずつ勉強できれば400時間を捻出できます。ただし、1日あたりの勉強時間が10時間超えると生活や睡眠に支障をきたし、学習効率が低下するのでおすすめできません。

1日に10時間も勉強すると考えると、続けられるか不安な人もいるでしょう。しかし、適度に休憩を挟みながら上手にスケジュールを組むことで実現することができます。

・まずは7時に起床し、朝食を摂って9時から勉強を開始します。
・12時から1時間の昼食休憩をとります。
・午後の勉強を再開して、夕方に30分休憩をとります。
・勉強を再開して20時半まで行います。

この生活を行えば、10時間の勉強が可能であり40日間継続すれば400時間に到達します。

大きな時間を費やせるが受験勉強の一部に過ぎない

夏休みは多くの時間があり、この期間に勉強を行う受験生も多いでしょう。しかし、受験は1年生のときからの勉強の積み重ねが重要だといえます。

例えば、大学受験では約3000時間の勉強時間が必要といわれていますが、この膨大な時間を夏休みだけで取り返そうとすることは難しいです。

夏休みは大抵の地域で長く設定されているものの、夏休みだけですべてを挽回できるわけではないことを理解しておきましょう。夏休みの期間はボーナスとして捉え、明確な目標を設定したうえで有効な使い方を計画するのがおすすめです。

受験生の夏休みの勉強はどう進める?

夏休みにどのくらいの時間を勉強に費やせるかを理解したうえで、効率的な勉強の進め方についても解説します。

基礎固めを重視

夏休みは「基礎固め」を重視するようにしましょう。当然のことですが、高得点をとるためには「解けるようになること」が重要です。つまり、基礎ができていない場合、問題を解くことは難しいといえます。

受験で出題される問題は難度が高いものが多いですが、基となるのは教科書に載っている基礎問題です。まずは基礎をしっかりと固めておくことで、得点力アップにつながります。

新学期からは基礎を振り返る時間があまり取れないことを考えると、期間が長い夏休みは、基礎固めができる最後のチャンスといえるでしょう。受験本番を意識した演習問題については秋以降でも遅くありません。出題傾向を分析することは大切ですが、夏休みには基礎固めに時間を充てることをおすすめします。

「手が届く」弱点克服を優先

先述の通り、夏休みは基礎固めを行う最後のチャンスです。しかし「全くわからない」ことを初歩からすべてやり直すだけの時間はありません。

期間が長いとはいっても、受験生の40日間はあっという間に過ぎます。例えば、集団指導塾に通っているお子さまであれば、夏期講習を受けて帰宅してから課題をこなし、その後にあれもこれもと勉強を詰め込めば、頭のなかで整理できなくなってしまうでしょう。

夏休みには多くの時間があるため「弱点を克服できる」見込みがあり、かつ志望校に直結する領域に絞り込むのが大切です。新学期が始まる前に弱点を克服できていれば、お子さまの自信とモチベーションアップにもつながるでしょう。

宿題以上に優先すべき勉強内容に力を注ぐ

受験生の夏休みには、学校から大量の宿題を課される場合があります。学校にもよりますが、宿題は生徒一人ひとりの学力にかかわらず統一して課されます。そのため、必ずしも受験生のニーズにマッチしているとは限りません。

もし宿題以上に優先すべき勉強内容があるなら、そちらに注力することをおすすめします。ただし、宿題を行わないことは内申点に影響するため、期日内に提出するようにしましょう。

受験日までの残り時間を効率的に使うためには、優先順位をつけることも大切です。

受験生の夏休みの正しい過ごし方

ここからは、受験生が夏休みを有効活用するための過ごし方について紹介します。

生活リズムを崩さない

先述した通り、一般的に夏休みは期間が長く、時間を自由に使うことができます。しかし、不規則な生活になりやすいことも意識しなければなりません。だらけた時間を過ごすことは論外ですが、勉強をがんばりすぎても昼夜逆転する可能性があるため、結果的に日中に勉強がはかどらず、生活リズムが乱れてしまうこともあります。

脳を効率的に働かせ、受験を乗り切る体力を維持するためには、普段と同じ生活リズムを維持することが大切です。生活リズムを大きく乱すことなく過ごすことができれば、新学期へスムーズに移行することができます。

十分な睡眠時間を取る

記憶は睡眠中に作られます。寝ている間に脳と体は交互に休息して記憶の整理を行います。学んだ内容を記憶として定着させるためにも睡眠は重要です。

睡眠不足になると、記憶の定着だけでなく日中の学習効率にも悪影響を及ぼします。10時間の勉強時間を確保するための生活スケジュールでも説明したように、十分な睡眠時間を確保する前提で勉強時間を計画することが大切です。

生活リズムを崩さないためには、早寝早起きを実践しましょう。日中のスケジュールが多少変化しても、起床時間と就寝時間を固定することで睡眠時間を削ることなく過ごせます。

運動もする

運動も意識的に行うことが大切です。

夏休みには、勉強に気を取られ体を動かさなくなりがちです。部活動を行っていない受験生であれば、夏休み期間中は運動する機会が少なくなってしまいます。

運動には脳の活力を保つ重要な機能があるため、受験生には欠かせません。また、運動によって高められる基礎体力は勉強にも役立ちます。

気分転換も兼ねて、ジョギングなどの軽い運動はできるだけ毎日行うようにしましょう。勉強の合間に自宅で行える運動として、ラジオ体操がおすすめです。ラジオ体操には肩を回す動きや胸を伸ばす動きがあるため、勉強で同じ姿勢が続く受験生にとって相性のよい運動といえます。

受験生が夏休みに集中して勉強するためのコツ

次に夏休み期間中に集中して勉強を行うためのコツを紹介します。少しの工夫で学習効果が高まりますので、ぜひ取り入れてみてください。

「休み時間」を作る

勉強に費やせる時間が多い夏休みは、机に向き合う時間が多くなるでしょう。しかし、人間が集中力を維持できる時間には限界があります。学校の授業時間が一定で必ず休み時間が設定されているのには、集中力との関連性が高いといわれています。

学校の授業と同様に、勉強の質を高めるには勉強時間を一定の時間で区切り、休憩などの気分転換の時間を設けるのが効果的です。1時間の勉強時間につき、10分ほどの休憩を確保しておくことをおすすめします。

休憩時には椅子から立ち上がって体を動かしたり、読書をしたりなど、リフレッシュするために自由に過ごしましょう。休憩後は気持ちを切り替えて勉強を再開します。

勉強場所を変える

勉強を集中して続けるためには、勉強場所を変えることも有効な方法といえます。長時間勉強すれば、自宅の勉強部屋に籠もることになるでしょう。同じ空間で長い時間勉強することは、ストレスになり集中力が低下します。

勉強場所を変えることで、環境刺激で脳が活性化されること、勉強の邪魔になるものがなくなるため、集中力が高まる効果が期待できます。

勉強場所の例としては、自宅のリビングや図書館、塾、自習室、カフェなどがあります。一緒に勉強を取り組む友だちがいる場合は、お互いの自宅を行き来するのもよいでしょう。

「勉強する場所で集中力に差が出る!効率よく勉強ができる場所を選ぶコツとは」

勉強内容を時間帯に合わせる

夏休み期間中は時間配分を自由に調整できますが、授業といった固定された時間がないため、教科別の勉強時間や範囲があいまいになりがちです。脳の働き方は時間帯によって大きく変わるため、目標に向かって順番に勉強するよりも、脳の状態を意識した割り当てを行うことで勉強がはかどります。

朝は睡眠によって脳が活性化されているため、1日のなかでもっとも勉強に適した時間帯といえます。より優先したい教科を朝に勉強するように調節しましょう。反対に、夜の勉強は脳の働きが鈍っているので、おすすめできません。夜に勉強するのであれば、暗記物の軽い復習程度にとどめてください。

「勉強に適した時間帯はいつ? 時間帯別のおすすめ科目はこれ!」

まとめ

夏休みに確保できる勉強時間は1日あたり10時間ほどあります。自治体によりますが、夏休み期間は40日間ほどあるため、およそ400時間を費やせるでしょう。基礎を固める最後のチャンスと考えて丁寧に取り組めば、演習問題へと進んだときに大きな成果を感じられるはずです。

ただ、1日10時間の勉強を継続することは難しいといえます。規則正しい生活や睡眠時間の確保、運動を意識し、集中力を保つ工夫をしながら勉強を行いましょう。勉強のスケジュールを組むことが苦手な人や成績が思うように上がらず不安な人は、一人ひとりの目標に寄り添う個別指導の明光義塾にぜひご相談ください。

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